iOSアプリ開発とFileMaker開発の比較(主観多め)


 特に誰かに聞かれたという訳では無いんですけど。自分用にまとめたかったのと、こうゆうのでもちったぁ需要があるのかな?ということで書き連ねてみます。

 iPhone/iPadの登場で「iOS上で社内用にアプリを開発/運用できないのか?」な話ってのはちょくちょくと出てきていると思います。ただアプリ開発自体は、それはそれでハードルが高いと。だったらiOS向けのソリューションが用意されているFileMakerで、その代用はできないのか?

 ・・・・・・うーん。利用法次第ですよねぇ・・・・と首を傾げるだけでは前に進めないので、ちょいと比較検討をしてみたく。以下はすべてiOS上で動かすことを前提として進めさせて頂きます。あと自分はiOSアプリの開発自体は関わっていませんので(横で見てただけ)、その点でも主観多めとなりますご了承を。まぁいつもの如く話半分、読み物としてお楽しみください。

 では、まずはざっと表にしてしまった方がいいのかな。

観点FileMakeriOSアプリ勝者
開発難易度易しい・・・?難しいFileMaker
アプリの自由度低い高いiOSアプリ
公開の自由度お手軽少々面倒FileMaker
開発費用人件費次第人件費次第引き分け
修正自由度その場で直せる?不自由FileMaker
トラブル対応事例少ない事例多いiOSアプリ

 FileMakerの3勝2敗1分け。思いの外接戦だったな(遊ぶな>俺)。まぁあくまで主観なので、そうそうカリカリしなさんな(と逃げを打つ)。という訳でこうまとめるに至った理由を以下ダラダラと。

 

観点FileMakeriOSアプリ勝者
開発難易度易しい・・・?難しいFileMaker

 まずはこちらから。とはいえ、これはズブの素人さんがアプリ作れと言われてPC(Mac)の前に座らされるシーンを想像して頂ければ明白ですかね?

 iOSアプリにはXCode/Objective-Cが必須ですよと。他の逃げ道もありますけど、本質的にはちゃんとアプリ開発ノウハウがひと通りスキルセットとして開発者に備わってないとまぁ無理でしょう。一方のFileMakerであれば、まぁ基本レイアウトとスクリプトの積み重ねになりますからね。難易度としてこれを比べてしまうのは酷な話なのかなと。

 ただし↑これは裏表の関係でもありますよと。

観点FileMakeriOSアプリ勝者
アプリの自由度低い高いiOSアプリ

 それがこれですよね。FileMakerでできることは、あくまで予め用意された部品や機能の組み合わせ範囲内、のみです。泣こうが喚こうが追加もカスタマイズもできません。これはもう鉄の掟ですので諦めてください。それでも諦められないなら、単身FileMaker社に直談判してきてください(^^;;。

 iOSアプリなら、このあたりはやりたい放題ですよね。開発者は血反吐を吐くことになるやもしれませんが、それと引換に手に入る自由度は比べ物になりません。実際問題として「FileMkaerのスクリプト程度では複雑なロジックがこなせない」という理由でiOSアプリしか選択肢が無い、という事例は相当にあるんだろうなぁと推測できます。

観点FileMakeriOSアプリ勝者
公開の自由度お手軽少々面倒FileMaker

 これちょっとわかりにくいかな?作ったアプリを、実際に現場で使う端末にどうやって展開するか、という意味合いで使わせて頂きました(デプロイ、だとちょっと意味が違ってくるかなと)。

 こちらも優位性があるのはFileMakerだと思います。fp12をメールなりファイル転送なりで送信してハイ終わり、ですから。

#融通が利かないという側面もありますけどね。本気で同期に取り組むと結構死ねます(要FM Techログイン)。

 ではiOSアプリでは、となるんですがこちらがちょいとややこしい。社内限定でアプリを公開するにあたっては、諸々の手続きと手順を踏む必要があって(こちらが詳しいです)。

 費用が発生しますよと。iOS Developer Enterpriseが年24,800円。これを取得するために必要なDUNSが初回のみ10,500円。社内だけでしか使わないとわかってるのにライセンスが必要、ということを知ると、途端に顔を歪めるお客さんは意外と多いらしいです。伝聞ですが。

観点FileMakeriOSアプリ勝者
開発費用人件費次第人件費次第引き分け

 さてと、これが一番関心の高い項目なのかな、とも思うのですが、当方では判定から逃亡させて頂きましたスタコラサッサ。

 iOSアプリの場合、開発にMacマシン必須(Winマシン不可)というのがありますが、その他に別途必要な費用というのは実はそんなに多くないです。それこそ上述のiOS Developer Enterpriseに登録すれば、XCodeのライセンスも付随してきますし。

 FileMakerの場合。Win/Mac両方で開発可能という利点はあるのですが、こちらはライセンス料がバカにならない。2012/11現在では、FileMaker Pro 12が1ライセンス38,000円。開発用機能を追加したAdvancedが58,000円。共有やサーバ機能が必要ならServerが128,000円、その上位版Server Advancedが380,000円。これらを組み合わせて価格が決定していくことになります。とはいえ馬鹿正直に端末分買ってたらそれだけで青天井ですので、ここはAdv+Serverの1年間ライセンス年55,800円を使うのが最も現実的な策だと思います・・・。

※Ver.11以前ではiPhone/iPadで動かすためのFileMaker Goも有償でした。iPhone1台2,400円。iPad1台3,800円。Ver.12で無償化されたのは英断かつ妥当だと思います(^^;;;。

 ・・・と。値段だけをみたら、確かにFileMakerの方が高く感じると思われます。

 でもさぁ。一番肝心なこと忘れてません?ハードソフトサーバ揃えたとして。誰がそれ作るの?

 そうなんですよねぇ。ここに制作にかかる人件費を考慮してしまうと、上の価格なんて吹っ飛んでしまいます。

 最近はiPad/iPhoneで専用システム導入!な新聞記事を見かけるようになりました。新聞に取り上げられる程のものですから、開発費用とかもケタが違う訳です。それこそ3000万円!5000万円!ドーン!てな具合でハデに打ち上がってますと。

 でもねぇ忘れちゃいけませんぜ?その費用、半分以上は人件費ですぜ?

 逆をいえば、FileMaker使えば人件費から逃れられるってのも考えにくいです。どっち使おうが人件費はトビます(たとえ現場の素人さんに片手間で作らせたとしても)。そう考えるとライセンス代だの申請費用だのも霞んでしまうんですよ。結局は「どっちもどっちだよなぁ・・・・・・」と唸るしか無い、というのが正直な心境でございますハイ。

観点FileMakeriOSアプリ勝者
修正自由度その場で直せる?不自由FileMaker

 で、そのややこしい人件費とかの影響を、微妙にカブってしまうのがこちらになりますね。作り終えたアプリを展開した後に、修正や機能追加が発生した場合の融通。

 iOSアプリの場合は、新規修正に比べてもかなりめんどくせぇことになることが容易に想像できます。むしろここが一番心配しなきゃいけないことかもしれません。なにか直したいところが見つかった、でもいちいち直していれば、それこそ時間も費用もそれだけかかってしまう訳ですし。

 FileMakerではここは強みですよね。その場で叩いて直して、は少なくとも理論上可能な訳ですから。もちろんそこには「現場でFileMakerを修正できる人が居る」ことが強い前提条件となりますけどね。逆を言えば、丸投げしてる限りはFileMakerだろうがiOSだろうが一緒でしょう。

#ただそれでも・・・えーと、ちょいと汚い表現で恐縮ですが「SIにキンタマ握られてる」状況から脱する、という一点だけでも、FileMakerを選択することには意義があるかもしれません、ということは申しておこうかと思いまする。何をするにもSIに伺わないと何もできない、というのは、やっぱりちょっと普通の状態では無いですよね?とは思うところだったり。

観点FileMakeriOSアプリ勝者
トラブル対応事例少ない事例多いiOSアプリ

 最後、ここがFileMaker勝利であれば誘導記事としては成功してるのでしょうけどそうはならず。

 何か困ったことが起こった際にどう対処するか。解決策がネットに転がってるか。いざという時にソース触って修正できる人間が存在するか。この点に関してはiOSアプリに一日の長があると思います。やっぱり質も量も充実してますな。

 FileMakerの場合は、何が起ころうとも、現場の触ってる人作ってる人で、血反吐吐きながら解決するということになると思います。iOSアプリでも同じ・・・なのかもしれませんが、こちらは既に何百何千の血反吐吐き終えた先人様がいらっしゃる訳ですから。やっぱこの差は大きいかなぁとは思いますね。

 ということは、これも汚い表現ですけど、何かあっても金で解決できるってのは、ひとつの評価軸にはなりえますよね、ということで。一方で何かあっても自力で解決する自信と覚悟のある方にはFileMakerの方が向いている、ということなのかもしれません。

 

 うん、うまくまとまった、のかな?まぁいいや。参考になれば幸いということで。最後までお読みいただきありがとうございました。相変わらず長くてゴメンネ。


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