かんすーでんたく事始め。


 ありゃま。こりゃ盲点だったな個人的に。

 今までPalmの電卓機能はVisor標準の電卓を使っていたのですが、最近FuncCalcに乗り換えまして。

 うーん、今の今まで「関数電卓なんてひつよーねーや」的な勝手な思い込みがあったもんですから、関数電卓のPalmwareって全くのノーマークだったんですよ。当然Visorの電卓も通常モードだったし。使い方もわからなかったし。お前本当にプログラマかいというツッコミは却下。当たってるので。(実際、複雑な計算とかは全部パソコン任せになっちゃうからねぇ。単体で関数電卓のお世話になるっつー発想が働かないんよ)

 てな訳で実際に使ってみたのですが、ごくごく単純な話として、履歴表示機能と式の表示機能ってすげぇ便利。「関数電卓?なんじゃそりゃ?」という方でもいっぺん使ってみる価値はあるのではなかろーかと思いまするので、騙されたと思ってやってみ。

 つー訳で今回は電卓の話でもだらだらとしてみよっかなという訳なんですが。

 まぁ関数電卓という存在自体、理系の学生さんとかエンジニアさんとかでもない限り、全く馴染みの無い代物だったりするんですよね。これを当のエンジニアさんとかに話すと一様に驚かれてしまったりするのですが、事実なんだからしょーがない。

 実際の話、関数電卓どころか、通常の電卓についてあるメモリ機能、[M+]とか[MR]の使い方さえも知らない人っていっぱいいる。

 例えば、「(256*257)+(365*23)+(352*24)」を計算するとするじゃないですか。ここでM+さえ使えば256*257[M+]365*23[M+]352*24[M+][MR]でできるものを、掛け算をいっこいっこ計算してそれを紙にメモって、最後にもっぺん足し算する人。こうゆう人が大多数ってのが現実だと思いまする。事務歴ウン十年のおっちゃんおばちゃんとかにこの方法教えて何回「こんなことできるのー?」と絶叫されたことか(笑)。

 で、これってその使う人がカシコとかおバカさんとか、そうゆうレベルのお話じゃないと思うんだよな。むしろ「存在とそのやり方を知らない」ってのが大きいんじゃないかと思ったりします。

 これと同じことがまさに関数電卓にも言えるんではなかろーか、と勝手に自説をまくしたててみたりするんですが如何なもんでしょうか妄想ですか勘違いですか気狂いですかすんません。うわっ弱気っ。

 つー訳でここは私自身も関数電卓童貞であることですし、ここはひとつ一歩踏み込んで「はじめてのFuncCalc」的に書き連ねてみようかと思います。以下、初めての方は自分のPalmにFuncCalcをインストールして、実際に叩きながら動作を覚えてみてください。逆に関数電卓使い慣れてる人にとっては面白くもなんともない内容ですのでここで読むのやめるよーに。

(ちなみにちょっと脱線。こうゆう説明ってWebとか見てても意外と少ないね。関数電卓の主力メーカであるカシオのWebとか見たら、それらしき文書へのリンクはあったのだが肝心の文章は404 not foundだったし。をいをいをいお前がそれじゃあダメだろが、とか思った次第)

 んではざっくりと。

★STEP1 計算してみよう。

 んじゃまずは。そのまま素直にこう打ってみましょう。[ ]付きで書かれてるのはそのキーね。

 [1][+][1][=]

 はい、2が出ましたね。んじゃ右上の[CL]を押しましょう。0に戻りましたね。よくできましたパチパチ。

 バカにすんじゃねぇボケ焼くぞ絞めるぞ刺すぞと思われるかもしれませんが。いや、ありえるんですよ。下手に関数電卓という存在だけを知ってるような人とかですと普通の四則演算とかでも違う動作をしなきゃいけない・・・と思い込んでる人が(まぁそうゆう機種もある(らしい)んですけど)。

 実際にはそんなこたぁ無いです。普通の電卓にできることは関数電卓でもその通りにやればその通りに出来ますんで。怖くない、関数電卓なんか怖くないんだぞ、と心の中で呟きながら慣れていきましょう。小学生がニンジン食べられるようになる過程と一緒。

★STEP2 一歩踏み込もう。

 んじゃここでFuncCalcの機能を見ていくことで、これが結構便利なんだぞ、つーことを実感してみることにしましょう。ところで私、他の関数電卓って触ったことないんでわからないんですけど、いわゆる普通の関数電卓とかもこうゆう機能付いてるんでせうか?まぁいいんですけど。

 まずは履歴表示機能。実際の使用シチュエーションの中で「あれ?さっきの結果って何だったっけ?」とド忘れ→もっぺん再計算なんてことよくありますよね?これを補完してくれるのよ。

 足し算でも掛け算でもいいので何回か計算を繰り返してみてください。で、ある程度やったところでハードキーの上を押してみましょう。前回の計算式とその答えが再度出てきます。もっぺん上を押すとさらに前回の計算式が出ます。このように10回分の履歴が残っていますので「あれー?前のって何だったっけ?」なんてことがなくなるんですよね。式が出るってのがポイント。これマジで便利。重宝してます。時々どこに表示してんのかわかんなくなるけど、そうゆう時にはなんか文字入れれば履歴モードから抜けられるので心配御無用。

 次に式の修正機能。押し間違えた時に「うをっ間違えたっ」とあるのはよくある話。普通の電卓とかですと「C」、事務用大型電卓とかですと一文字単位で削除できる「←」キーがあったりしますけど、FuncCalcの場合、更に踏み込んだ修正ができますな。

 例。「100+200+300+400+500」と打つべきところを「1000+200+300+400+500」とやっちまった!ひええもう一度かよぉ!という時。大袈裟ですが。

 画面右側中央に右左のカーソルキーがありますので、おもむろに叩くと、式の中にカーソルが表れますので、間違ったところに移動、[DEL]キーで消去しつつ新たに打ち込みつつ、また[=]を押すと・・・おぉ、直ってるぅぅ!大袈裟ですが。これも便利。

 これは以前使った式そのものが再利用できる、ということでもありますので使用頻度もかなり高いのでは。

★STEP3 メモリを使おう。

 上の例でも挙げたメモリ計算。FuncCalcでもそのまま使えます。

 256*257[M+]365*23[M+]352*24[M+]

 これで変数Mの中に今までの合計値が加算されている、と。ただ最後の合計を見る操作、[RCL][M+]が一般の電卓の[MR]に相当します。ここだけ違いますので注意。

 ちなみにこれ私も迷ったんですけど[MC]に相当する機能は[CL][STO][M]となりますのでこれも注意。まぁすぐ慣れるけんど。

 で、通常ならこれでも充分なんですけどやはりそこは関数電卓ですから。M以外の変数も使える。ここが大きなポイントですわーね。具体的にはFuncCalcではA-I,X-Z,Mが変数として使用できます。

 例えば。3(256*257)+5(365*23)+2(352*24)及び、4(256*257)+2(365*23)+7(352*24)の両方を計算したい、となった場合。

 画面の2行目及び3行目ボタンの右側を見てください。小さくアルファベットが入ってますよね。これらいっこいっこが変数になってると。

 これを使って予め、

 256*257[STO][A] 365*23[STO][B] 352*24[STO][C]

 としておいて変数ABCに数値を格納。その後に、

 3[ALPHA][A]+5[ALPHA][B]+2[ALPHA][C]= 4[ALPHA][A]+2[ALPHA][B]+7[ALPHA][C]=

 とすれば、それぞれが計算できるよん、となる訳です。一旦記憶させた数値はFuncCalc終わろうが電源切ろうがバッテリー切れない限りは保持されてますので、原価を基に総計算とかする際、予めメモリさせておけば単純なパターンならExcelとかよりも早いかもしんない。

 一応機能まとめておくと、

[STO][A]:現在表示されている数値をAに保存。
[RCL][A]:現在保存されているAの値を表示。
[ALPHA][A]:計算式中にAを埋め込む。編集式に「2A+3」という風に表示されるので見やすい(笑)。
[CL][STO][A](または[0][STO][A]):Aをゼロクリア。
(おまけ:ゼロクリアの時はゼロが表示されていればいいので、連続していくつもゼロクリアしたいときは[CL][STO][A][STO][B][STO][C][STO][D]...でOK。)

 こんな感じかと。

★STEP4 トラブったら。

 んっと。他にも機能は満載なんだけど、キリ無いので省略。マニュアル読め。マニュアルも読まずに他人に質問投げて迷惑かけるヤツは射殺。

 ただ、なんらかの入力ミスとかで訳わからんくなった時、その復旧方法は覚えていておいた方がいいので、経験談を基に書いておきます。つーことはハマったんだな私よ。

・普通に整数で結果出てきて欲しいのに、小数点ひっついたり指数表現になったりしちゃう場合。

 [FSE]で表示方法を変更してしまった場合こうなります。この場合画面左上のアイコン上部に小さくFIX,SCI,ENGと表示されてます。必要ない時には[FSE]連打して表示消してください。

・2行目が「A」「B」「C」・・、3行目が「NOT」「AND」・・・ってなっちゃった。計算結果もなんか違うっぽい場合。

 2:8:16進数モードに変更されちゃっています。[2ndF][X(→DEC)]を押して、10進数モードに戻しましょう。当方これが解らずに2時間悩んだのはヒミツ。ああおばかさん。


 と、まぁこんな感じかなぁ。あとは月並みな言葉になるけど「習うより慣れろ」つーことになると思うけどな。まぁ頭の中身が和洋折衷オガクズブレンドな私でもここまでは理解できましたので、そうそう難しいことでもないのではなかろーかと。せっかく使えるモンは使っておかなきゃあ損ですしねぇ。

 なに?それは単にアンタが貧乏性なだけ?

 正解。


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