Webfribs評(1)
:あくまで、場。

*注:現在FR-FMはWebfribsと名称変更しています。文中では、当時の名称をそのまま残させて頂きました。


 えっと、こちらの企画の関係上、番組の紹介をする前に「roots」にて 先行登場していただいたFR-FMさんをあらためてレビューさせて頂こうかと 思いまして。

 つーか今後新サイトとか紹介する場合、従来のように必ずレビューしてから、 つー作業は省こうかと思ってます。レビューしたいサイトはレビューする、 小ネタとして扱いたいサイトはレビューなんか抜きにしていきなり文章に したっていい訳ですから。

 まぁいい意味で横着に。ラクすんのが一番。よろしく。

 んじゃ業務連絡も終わったところで本題。

 「roots」でも書いた通り、インターネットラジオサイトとしては できたてホヤホヤのおニューサイトですが、ミニFMを含めての番組 制作歴はハンパじゃないキャリア持ってます。

 ですので技術的な部分での問題は聴いてる立場からはまったく ないですね。安心して聴けます。BGMをバックにトークを入れても BGMにトークが邪魔することもない。意識せずとも自然にトークが 耳に入ってきます。

 正直な話、個人ベースですとどうしてもこの問題は絡んでくる んですよね。確かに高音質を常に求める必要性はまったくない。 でも、あまりにも音が悪い(というか、声が聞き取れない、になるのか?) と聞き手に聴いてもらえない。作り手は常にこのジレンマと闘い 続けなきゃいけない。

 でも、FR-FMの持ってる技術力ってもうそんな部分はとっくの昔に クリアできちゃってるんですよね。率直に言えばうらやましいです。 あとはコンテンツのことだけを考えて番組を作っていけばいいんですから。

 じゃ、その肝心なコンテンツはどうか、ということなんですが。

 えっと、率直に言いましょう。常時4、5本(今後も増加予定だそうです) の番組が不定期に更新される形なのですが、 一般のインターネットユーザがこれらすべての番組を常時チェックして くれるか?と言ったら私は厳しいと思います。ほとんどの方は試しに それぞれ1回分の放送を聞いてみて、もしも気に入ったらそこのみを チェックし続ける形になるんじゃないかなぁ、と。

 で、ここからは敢えて「深読みし過ぎ」を覚悟で書いてみるんですけど、 FR-FMとして、意図的にこうゆう作り方をしてるんじゃないのかな?と。 そんなことを思うんですよね。

 というのも、FR-FM内の各番組を聞き比べてみるとわかるんですけど、 バッラバラなんだもん、放送内容が。統一感ゼロ。まぁ確かに各番組ごとに パーソナリティが違うからってのもあるんですけど、それにしても FR-FMの「看板意識」が無さ過ぎる。1サイト内で多数の番組を抱えている FM-MONDAY-CLUBやくりらじがあくまでサイト内での統一を計ろうと しているのとあまりにも対照的なんですよね。ここまで違うと 「これはもう意図的だな」としか思えなくなってくる。

 この点、チェック開始した時からずっと気になってて。 「roots」の取材の際にも雑談交じりにあれやこれや聞いてみて。

 やっとわかりましたよ。FR-FMでやろうとしてることが。

 FR-FMの立場ってのはあくまで「場の提供」に過ぎないんですよ。 「作りたい」つー人がいて、「じゃあうちで作ってみてよ」と 場所と技術を提供する(よく考えたらこの辺、Walking in Space 2とも通じるものがありますね)。

 基本的にFR-FMがやるのはここまでなんです。あとはどのように 番組を作っていくかのコンテンツはすべて作り手(=パーソナリティ) に一任されると。

 あーそーゆーことなのねー。よーやくつながりました。

 あくまでFR-FMは「作りたい人」のバックアップ (特に技術面やノウハウの不安要素の取り除き)に徹してるんです。 それを活かして作り手さんがオモロイもん作れればそれは作り手さんの 手柄。もちろん、逆もまた真なり。

 これ作り手さんにしたらプレッシャーになる一方で、意欲も 掻き立てられるんだろうなぁ。FRさん、あなた策士ですわ。

 でね、これを頭に入れながら各番組聞いてみると、すっげー 想像力掻き立てられるよ。「これは誰をターゲットにしてるんだろ?」 「セールスポイントは?」「逆に直さなきゃいけないところは?」 気分はトーシロ評論家。

 こうゆうことを聞き手に考えさせるってことはなんだかんだで 聞き手を「積極的な参加」に巻き込んでるってことですからね。 (本当に興味ないんだったら聞き続けるなんてこたしません。 冷徹に「停止」ボタンを押すだけ。) 「『逆説』:「ながら」に最も適したメディア?」に追尾する形に なりますけど、こうゆう聞き方ってのも単純に面白いもんがありますよ。

 逆にこれらのことを考えないでほけーっと聞いていられるってことは もうそれは一定の実力つけて「聞かせられる」ということの証明にも なるんですな。その点で言えばやはり私は「ネットワークPON!」は一歩 抜き出てると思います。後は他の番組がどのような形で「伸びて」 くるのか、ですね。

 FR-FM所属のパーソナリティさん。がんばってね。本人次第。


新着順INDEX 分類別INDEX Top