BGM的ラジオ使用例。


 

 知り合いのオフィスに遊びに行ったときのこと。

 パソコンのスピーカーから音楽が流れてます。え?なにこれ?MP3?

 「これ?インターネットラジオだよ。」

 あ・・・そっかぁあっち(アメリカ)の音楽ラジオ番組かあ。そうだよなぁ、ストリーミング事情は向こうの方がずっと上いってるもんなぁ。

 という訳で知人を通じてこの情報仕入れてきた訳なのですが。

 実は今、あっちのインターネットラジオがこちら日本でも一部で注目を始めているんですよ。例えば、

 こんなところが。特にalladvantage.comはご覧になればわかると思いますが日本語版Webページも用意されていまして、かなり定着している様子が伺えます。

 で、なんでこの2局なのか。単にBGM垂れ流すだけならRealPlayerやRealJukeBoxのプリセットチャンネルにIE5ラジオバー、こうゆうのがあるわね。でもこの2局なの。その理由は。

 「こんだけ溜まったよーん」

 知人が別のWebページを開きます。何が溜まったの?

2000年4月が$15.50-、2000年5月が$18.38-・・・・・?何これ?

 「今までにラジオ聞いた時間。ポイントが一定額たまると小切手が送られてくるの。」

 あーそーゆーことー。

 改めて説明しましょ。上のサイトってのはいわゆる「ラジオ聴けばその分お金が入るよ」類のサイトなんですな。ラジオ番組を聴く、ストリーミングソフトに流れる表示を見る、これらの時間に応じてポイントが重ねられていく、と。alladvantage.comでは$50-単位で小切手が送られてくることになってます。一方radiofreeca$hは現金プラスポイントに応じて好きなCDを手に入れられる(ただし現段階で日本までCD配送してくれるかは不明)、という仕組み。当然のことながら、サイトの運営及びリスナーへの配当(笑)は、広告でもって賄われます。

 ふーん、広告見せるためにはそこまでやるか。さすがマーケティング至上主義国(含偏見)。

 あ、この時点で「かっ金!聴く聴く今聴くすぐ聴く!」などと思ってる方。なかなか話はうまいこといかないですよ。もらえるお金なんですが、昼夜問わず1ヶ月ずーっと聴き続けてやっとお小遣い程度になるかならないか、その程度のはした金です。それにストリーミング方式にWMPを使っている関係上、ISDN程度の回線速度じゃキツいです。最低でも256k、できればCATV等で1M以上の回線速度は欲しいところです。知人のオフィスは既にCATV常時接続環境を設置済み。だからこうゆうことができるんですな。

 という訳で大半の方にとってはまだまだ非現実的なお話であるので、お金云々についてはこれ以上は言及しません。まぁ既に速い回線持ってる人は己で調べてやってみてください。なおそれが基で詐欺にあって被害受けようと当方は何の責任も持ちませんのであしからず。

 ただそれよりは。知り合いとこんな話をしていたんですな。

 「でもお金もらえるもらえないなんてのは実はどーでもよくって。単に聴いてて面白い、というか聴いててラクだから流しっぱなしにしてるんだよね。」

 ふむふむ。というのも?

 「仕事しながら聴いてるからあんまり騒がしいと集中力そがれるし。元々洋楽好きだから聴いてて違和感もないし、広告宣伝も全部英語だから何言ってるか聞き取れないし(笑)。こうゆうのがBGMとして最適なんよ。」

 ほうほう。そう言えば以前からFM指向強かったもんね。

 「それに、なんだかんだで番組作りには相当力入れてるみたいよ。音楽ジャンルごとにチャンネル区切ってるんだけど。見てよこれ。」

 うへー。軽く見積もっても100チャンネルは超えてるなぁ。JAZZからHIPHOPからROCKからなんでもあり。これ全部24時間放送してる訳でしょ?これならスカパーのスターデジオいらんやん(笑)。

 「それに出演者がチャットに出現してリクエスト聴いてそれを実況して、なんてことも頻繁にやってるみたいなのよ。だからお金抜きにしてこのチャンネル好き、なんて番組も出来てるんじゃないかなぁ?」

 なーるほどねー。うん、今の一連の話は濃かったです。

 えっと、じゃあまずは日本の音楽業界や放送業界に一暴言。くっだらねぇ利権争いやってる暇あったら、これらのサイト研究してとっとと己の古臭い考え方ブチ壊しやがれ。何年遅れてんだったく。このままじゃ全利益アメリカ野郎に持ってかれてくぞ(笑)。

 いやね、常々思ってたんですけど、やっぱり向こう側は「ストリーミングが既存放送局の枠組みを根本からブッ壊す」ということにちゃんと危機感をもって、生き延びるための術を実践してますよ。ここらへんが危ないぞーと口では言ってても心の中では余裕ぶちかましてる日本との違いなんじゃない?現に上のサイトでもちゃんと既存放送局から資本受けたり技術ノウハウ提供してもらったりしてということをちゃんとやってるみたい。だから広告配当云々以外のちゃんと番組の質のところで勝負する姿勢が出てきてるんじゃないですかね?

 この辺マジで考えておかないと、気が付いてみたらストリーミング業界の主導権日本には何一つ残ってませんでしたなんて事になりかねんぜ。高速回線普及しちゃえば日本だのアメリカだのそんなのは関係なくなるんだからね。

 んじゃ次。リスナーサイドからの感想。

 純粋にこうゆうのが出てくるってことには歓迎ですよね。聞き手にとっての選択肢も増える訳ですし。

 「ハック」では、日本国内のインディーズサイトを優先させていることと、単純な作者の好みからどうしてもトーク系の番組に偏向がかかってしまう訳ですが、「BGMのように何も考えず音楽とかを聴きたい」というリスナー要求は絶対にあるはずです。なきゃおかしい。現にJ-WaveやZIP-FMなんかはそうゆう聴き方聴かれ方を意識してますわね。

 選択肢を広げるってことはそれがそのままインターネットラジオの間口を広げる、浸透度を高めるという作業に確実につながるはずなんですよね。

 本来でしたらこうゆうのがインディーズでできればいいんですけど・・・。無理ですわぁね、資金的に。そうゆう意味では必然的にこうゆうのでは企業さんに頑張ってもらうしかない訳で。

 で、こうゆうBGM系がたとえ浸透したとしても、それによってトーク系とかが消えちゃうなんてことはあんまり考えなくてもよくって。

 むしろ逆。様々なジャンルが出そろってこそ、初めて真の「内容勝負」ノーガードの殴り合いができる。そこにはプロもアマもないんよ。単純に面白いものだけが聴かれ続け、つまらんものは淘汰される時代。

 うーん楽しみだ。考えただけでゾクゾクすんぜ。

 つー訳で上の2曲も含め、こうゆうサイトの動向も追っかけていかなきゃな、との思いを新たにした一日でした。まる。

 日記かよおい。

(追記)俺はこの辺のサイトいつも聴いてるよ、つーのがありましたら教えてください。随時どこかしらに反映させていきたいと思います。つーかお願い。教えて。当方トーク系追っかけるだけで精一杯なの。お願い。


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