やっと決めたかJASRAC


 JASRACとNMRCによる著作物使用料規定の最終合意がまとまりました。詳細はJASRACのWebにプレリリースが行われていますので、まずはそちらを穴が空くほど熟読くだされ。

 まぁ、実際のところは前回取り上げた著作隣接権というものがあるために、この最終合意を持ってしてもザルどころかワクにもならない、産業廃棄物並みに役に立たない判断基準になっちゃってしまっているという現実が存在するため、かなり醒めて見ちゃってる部分があるのも事実。

 でもまぁせっかくこうやってモノが上がってきたという訳ですので、今回は著作隣接権のお話は抜きにして、純粋にこの料金が妥当になるかどうかを見てみましょうかね。

 また例の如く、わかりやすくかけそうなものをわざと難しく書いているために、読んでて暗号解読してるよな気分に陥りながら、簡単(かつ乱暴)に読んでみました。

(本当は自分なりにまとめようとしたんですが、ややこし過ぎて挫折(笑)。勘弁してくださいお願い。)

 という訳で、気になった、目に止まった所をかいつまんでコメント。

・非営利の個人に対する利用料規定

 やっぱこれかな始めは。

 非営利の個人に対して青天井ルールを採用しなかったことに対しては素直に評価します。エライ。誉めてつかわす(←何様だよアンタは)。どんなにアクセス数が増えようとも10曲で月1000円以上の請求の恐怖に脅える必要はない訳ですから。自分で作成した既存曲(MIDIとか)に関しては随分クリアになりました。

 願わくは著作隣接権を握ってるメーカー連中もこの動きに同調してくれることを願おう。つーか同調しない限り徹底的にバカにしてやる。やーい悔しかったら利権にしがみついてないで方向性示してみやがれこの馬鹿集団共〜♪

 わす個人的には10曲月1000円ってのは、若干高めかなぁと思いつつも妥当かなぁ、と評価しています。ただ毎月同じオープニング・エンディングの2曲だけ、とかいう場合は割高感感じるでしょうねぇ。5曲単位500円ってのはできないんでしょか?

 ただ、この非営利ってのがかなりクセモノだよね。1円でも収入あればこれ適用されませんから(と私は読み取りましたが)。バナーを張ることでサーバ費用を賄って、とやってる小人数団体とかにとってはかなり厳しい規定かも。(追記あり:末尾参照)

・音楽配信に落とす暗い影

 この辺はくりらじにお任せした方がいいかなともと思いつつ、簡単に。

 正直、しょっぱいっすね、利益目的を考えれば。音楽そのものを売り物にする場合はまだいいんですよね、売れなきゃ払うべき利益そのものが算出できない訳だし。

 問題は広告料メインとかで収入得てる場合。はっきり言って広告のみで儲かってるところなんてほとんど存在しないっしょ。1000ある内の999は損してるのが実状。この状況下で金取られたらなぁ。やってらんねぇよな(笑)。おそらくこの料金設定の施行前に音楽関連削除するサイトが続出すると思われます。

 ダウンロードの定額性を考えた場合もこの制度は十分障壁になっちゃう。ダウンロードされればされただけ利益をJASRACに横取りされることになりますし。これで日本の音楽配信、2年分位は遅れそうだなぁ。(日本レコード協会はこの部分さっそく噛み付いてますね。さすが自分の利益消えることに関しては敏感なことで(笑))

・使用料免除制限、キビシ過ぎ。

 いわゆる宣伝目的とかの場合、使用料を免除できる規定があるのですが、これがなぁ。通常使用を宣伝とかにして免除してもらおうという逃げ道を絶つためだと思んですけど。絶ち過ぎだってこれは。

 45秒って。訳わかんねぇ内に終わっちまうっての。本来テレビやラジオじゃ時間的な制約のためにフルコーラスなかなか聞かせることができなかった、その足枷から逃れるために存在するのがネットワークなんでしょうが。己で己の逃げ道潰してどーすんだよ。

 免除条件、いくつかありますけど、わてら一般ぴーぽーにとっちゃどれも非現実的。あんまり考えない方がよさそうです。

・著作隣接権のことをはっきり書け!

 今回一番ムカついたこと。Webとか眺めてればわかるんですけど、全般的に「JASRACにさえお金払えば自由に金使ってもいいですよー」的な雰囲気出し過ぎてません?一種の誇大広告じゃねぇのかJAROに言いつけんぞJAROに(笑)。

 条件やら定義やらには気が遠くなる程長々と書いてるくせに、CD等にかかる隣接権にはプレリリース全文の下の方の資料、ここにちょこっと書いてるだけ。

 ここを太字赤文字大強調で訴えることこそてめぇらの仕事だろが!己の権利だけ主張して威張ってんじゃねぇよ!縦割り行政的やっつけ仕事からいい加減脱却しろバカモノが!!>JASRAC

 まぁこんな感じかな。まぁ評価すべき点も不満もいろいろありますけど、なーんも決まってなかった状態を考えればまだマシといえるんだろうな。

 あとはテメーラだぞ。著作隣接権なんとかしやがれ>メーカーの利権デブ共。

 で、どうやらJASRACのWebを見ると、近いうちに今回の決定に関するアンケートを募集するそうです。

 みなさん、公明正大に文句言える素晴らしいチャンスです。わすも応募するつもり。とりあえず叫ばないことには絶対に耳傾けてくれないんだからさ。選挙と一緒。気に食わないところは、ガンガン文句言ってやりましょう。

 その結果、ちっとでも「使いやすいモノ」にでもなってくれればめっけもんよ。


(追記:00/08/22)さっそくフォロー頂きました。ありがとー。こうゆうのって助かるー。

 かいつまんだ説明で申し訳ないですが、どーやら「利益を得ているから即営利目的」ということにはならないのでは、ということらしいです。活動によって利益を得たとしても、その利益を自分の懐に入れるのではなく、組織維持や今後の活動のために使用する。つまり「利益配分をしないこと」というのが 非営利という単語の定義になるのでは、ということなんだそーで。

 この考え方を継承しているのがNPO(非営利団体)、と。

 この辺の詳しい説明は、

 当たりにまとめられています。秋田県まとめの文章はわかり やすいっすよ。

 ま、実際にはインターネットラジオサイトが全部NPOになる訳ではない のですが(これはこれでめんどくさいし(^_^;))、 この営利・非営利という線引きにはかなり有効に区別できるし、 JASRACの非営利という定義もこれと同様に解釈できるであろう、ということで 紹介させて頂きました。ぜひご参考に。


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