オリンピックって言えなくなる?

 先日、こんな話を聞きましたです。

なんでも最近、メディアにおいて「オリンピック」 「五輪」という言葉は無断で使う事ができないらしいとか。歌詞等に使用するのは もちろん、番組で○○オリンピックとかのコーナー名付けようとするだけで、 使用料(ウン十万円らしい)請求されるという事らしい。

 しかも、一般的な商利用だけにとどまらず、本来は例外になるはずの 報道関係でさえ、「オリンピック」「五輪」の使用に制限をかけよう という動きさえあるらしい。さすがに報道側は大反対してるみたいだけど。

 なんでこんな事やろうとしてるの?って事なんだが 「軽々しく使われるとオリンピックに協賛してくれるスポンサーの 利益を妨げる事になる」というのがその理由なんだそうだ。 要するに金取れるものは全部毟り取りまっせという事なんでしょう。

 理解できない、というよりも感覚的についていけないなってのが正直な 所。利益を優先するあまりに、何かすっごく大事なものを犠牲に してるような気がする。

 大体シャレなってないよなぁ、これ。世界的に行われてる「数学オリン ピック」の立場はどうする?いまさら「数学世界選手権」にでも 変えろと?せっかく苦労してここまで知名度上げた数学オリンピック の立場は?こないだ倒産した某スキー用具店の立場は?

 いや、そんな事言いたいんじゃなくて。せっかくここまで珍しく 真面目に書いてたのに一気に白けてしもたではないか。まぁいいや。

 今回のこの話を聞いてとある企業をひとつ思い出しました。 版権、金とくればもう一部の方はおわかりなのではないかと。 はい。ミッ○ーマ○スでおなじみのディ○ニー社。 (ここは個人ページだろう容赦無くチェックするので伏せ字にする)

小学生の卒業記念制作でミッ○ーの壁画を作ったら、 「著作権料払わないのならダメ」とブルトーザーで 壁ごとぶっ潰した、という逸話は一部では既に有名ですね。 汗水たらして作った小学生の心は深く傷ついたんだろうな(笑)。

 確かに「徹底管理しないとすぐに海賊版が出てしまう、それを 防がないと利益が脅かされる」ってのはよく分かる。でも、 甘いのを承知で言わせてもらうならば、一般人から見ると その徹底性が余りにもギスギスしてて、端から見てるとひいてしまうんよ。 「夢を売ろうとする余り、より多くの夢をぶち壊してる」とでも 表現すべきなのでしょうか。

 ね?この両者、かなり似てるでしょ?「お前のものは俺のもの、 俺のものは俺のもの」。ジャイアンじゃないんだからさ。

 で、今回なんでこんな話題を取り上げたかというと、もう人ごとじゃ なくなっちゃったのよ。残念ながら。

 今まで、こうゆう著作権楯にした弾圧(笑)の被害者って 十中八九企業でした。だって企業からだったら金取れるじゃん。  一方、(悪意の無い)個人に対しては「お金取れない」からわかってても 見逃す傾向が強かったんです。個人に対してお金を取りに言っても逆にコス トが生じていたためです。

 でも、そうこうしている内に、手が出ないのをいい事に悪意ある個人が どんどん現れるようになってきた。おりしもインターネットブームなんて 厄介なもの(←お、こうやって書くと知ったかぶりのジジイみたいで恥ずか しいぞ)も現れ、バンバン個人レベルでも情報が出せるようになってきた。

 だからこその「狩り」なんですね。とにかくタダでは使わせません、 使うんなら金よこせよ、と。細か〜い所までチェックされるように なってしまったんですな。

 今日現在、もはやうかつに「ミッ○ーマ○ス」とは書けません。 伏せ字にしてても私、正直恐いですから。
 オリンピックもそうなるのでしょうか。「○リンピッ○」と 書かなければいけなくなるのでしょうか。

 現実離れしててあきれるしかないっす。

追記(99/01/20):どうやら今のところは言葉自体に規制を かけるってところまでは踏み込めてないみたいね。日本というよりは 諸外国プレスからものすげぇバッシングがあったみたい。でもまたいつ こうゆうこと言い出すのかわかったもんじゃないし、ねぇ。


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