こんな資格いらないでしょ?

 仕事のフリをしつつネットサーフィンってのはやっぱおつ なものですな。ひとつ興味のあるものさえ見つかればそっから リンクや検索を使ってガンガン読み進められる。情報があれば あるほど、時間潰しにはもってこい。って違うか。

 ぼっけ〜とページをひっくり返していたら 「インターネット プロフェッショナルアドバイザー資格認定試験」というページ がある事を知り即刻行ってみました。

 ほほぉ、インターネットのプロのアドバイザーかい、そりゃ 大層な難しい問題が並ぶんでしょうな・・・。 やっぱ基本はTCP/IPやWeb、メール配信の仕組みから入って、実技問題とかで サーバ構築とかやって、トラブルシュミレーションとかもやって・・・ ひぃい、こりゃ難しそうだ、と勝手に想像してサイトに入って みたんですが。

 愕然としましたね。出題の要旨見てガクガクっと腰の骨折れましたよ。 これが例の要旨(勝手に藤原が省略)なんですけど。

ソフトウェアに関しては、Windows95標準添付のソフトウェア、インターネット エクスプローラ3.0(3.02)日本語版for Windows95 J, Netscape Navigator 3.0(3.01)[ja], Netscape Navigator Gold 3.01[ja]など広く一般に利用されているものを 対象とした問題が出題されます。なお、ページ作成ツール(FrontPage97)の使い方、 OFFICE 97のインターネットに関する機能についても対象となります。 また、新しいインターネットアクセス環境として話題となっている Internet Explorer 4.0やNetscape Communicator 4.0の特徴についても 対象といたします。

 ・・・・・力抜けるぅ(笑)。なんだそれ?ブラウザの操作法とか Win95(orMac)の操作法とかって。分かる人にとっては「ここにりんごが 3つ、むこうにりんごが5つあります。さてぜんぶでいくつでしょう?」 レベルの問題だぞこれ。(例題もあったので興味ある人は見てみよう。 悶絶する事ウケアイ) 一番笑った極めつけはこれ。「ホームページの作成方法 としてFrontPage97を例に・・・・」。はぁ!?なにゆえFrontPage? まぁマイクロソフトが後援に絡んでるから同情しないでもないけど、 これ使えればプロだったら、世の中スーパープロだらけですがな(笑)。

 はぁ、この程度の問題だけでひょいひょいともらえるインターネット プロフェッシュナルアドバイザー・・・。名乗りたくねぇ(笑)。 「始めまして、私がIPAの藤原です・・・」ぐわあああ!ムシズが走る! 気持ち悪い〜!想像するだけで背中がかゆい〜!

 いやぁ、えらいわ。何がえらいって情報処理2種試験を凌駕しますからね、 「持ってて恥ずかしい」ってレベルで。正確に言えば「持っている事を 自慢してる事が恥ずかしい」って事なんですけど。 よくもまぁこんな検定資格(民間資格とはいえ、ね)として 臆面も無く堂々と掲げられるもんだなぁ。あまりの厚顔無恥ぶりに 見てるこっちの方が恥ずかしくなるんですけど。まぁこの資格取って て得できる事と言えば「何にも知らない人に対して、さも何でも知っている プロのフリをして、ごまんと金をせしめる詐欺師まがいができる事」 位ですかね。あ、十分なメリットじゃん、て違うだろ。

いいですか、くれぐれもこんな資格を堂々と名刺に刷り込んでるような 奴の言う事なんか信用しちゃいけませんよ、これ読んでる皆さん。

 さて、こうゆう事を書くと必ずこうゆう反論が来るのよね。 今回ついでだから反論の反論もやっておこうかと。

 これが反論(例)ね。
「簡単簡単ってそりゃ知ってる人には簡単かもしれませんが 私にとっては難しいのです。大体そんな事言いますけど、 簡単ならばあなたも取ればいいじゃないですか。文句ばっかり 言って何もしない人よりも私は資格を取ってる人の方が いいと思います。」

 う〜ん、こんな感じでしょうか。ちなみに私ですけど、情報処理2種は 過去3回申請して3回とも不合格になっています。内1回は受験放棄、 2回は午前試験終了と共にとっとと大須(名古屋版秋葉原)に遊びに 行ってしまいました。システムアドミネータ試験(シスアド)は 何も勉強せずに行って何となく用紙に答え書いてたら何となく受かって しまいました。27歳になったら上級シスアドが受けられるので また何となく受けてこようと思っています。あと同じように パソコン利用技術検定試験の3級ってのも同じように適当に受けたら 受かってしまいましたが、言っても誰も知らない上にかえってカッコ 悪いので最近は封印してます。以上、終わり。

 とまぁこんな感じで書いてると「なんでこんなヤツがコンピュータで 飯食ってるんだ」と後ろからナイフでプスッといかれそうな感じですが、 実際飯食ってるんだから世の中不思議なものです。

 実際、資格試験が要求してるものと、実際の世間が要求してるものとの ギャップなんて天と地以上のものがあります。はっきり言って。 コンピュータ関係の会社行って「情報2種持っています」なんて 自慢気に言ってみろ。「あ、それだけの能力しか無いの?」 で終わりですから。万が一「へぇ2種持ってるの?すごいねぇ」などと 本気で口走るヘボ人事担当なんかがいるような会社でしたら、 その会社バカです。とっとと辞退しましょう。
 逆に会社でC言語やらUNIXやらVBやら神のようにバリバリ 使いこなしてる人が「情報2種あかんわぁ。受験勉強やもんあれ」と サジを投げてしまっているのもまた事実なんです。
 いかに現場と資格に差がありすぎるか。私が資格嫌いなの これが理由なんですね。根本的に。

 一方、指導する立場、教える立場としての資格ってどうなんでしょう。 教師のように資格が無いとできないものと違って、コンピュータの場合、 どこで教えるかにもよりますけど「教える力」さえあれば誰でもできる んですね、制度上は。
 でも資格を持ってれば教える力あるか、というと完全に疑問ですもん。 自分がいかに知ってようが、それをちゃんと伝えられるかなんてやって みなきゃ全然わかりません。かくゆう私だって「上手に人に教えられる」 自信なんか全くありません。でも世の中には「○○検定取得」とか 偉そうに看板出して何万とふんだくってるエセプロがわなわないるのが 現状じゃん。結局「資格≠能力」じゃないのよ。これが致命的。

 世の中の全部のコンピュータ資格がこうって訳じゃないんだけど、 教育・現場と資格のギャップが埋まらない限り、信用できないなぁ、ってのが 本当の所だと思います。

 だから「資格さえ・・・」等と思ってる人は一度実際に資格取って みなさい。そんで実際に仕事してみてください。よぉっく!わかりますから。


ちなみに、この検定や資格の意義等についてさらに疑問をお持ちの方は 中村正三郎氏がWeb上に「インターネット資格検定試験は何のためにあるの? 持ってるといいの?」を掲載していますのでぜひ 御参照下さいな。さらに厳しいツッコミが入っております。


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