最低の社内教育


 つい先日、元の会社(私は派遣業)のミーティングという ものがありまして。

 正確には私はうっかり日付を間違えてしまい、 ミーティングすっぽかす形になってしまったのですが、 後日連絡を受けた所によるとこんな事が実行されることに なったんだそうです。

 で、その時の書類を見て、私マジ切れしました。 まぁ以下に記憶で残ってる記述を書き出してみます。 (紙もらったんだけど、帰りに破り捨てた。今思うと ネタ捨ててしまったようなもんでちと後悔)

☆情報処理試験取得講習会のお知らせ

 以下の要領で講習会を開催することになりました。 できる限りの参加をお願いします。

対象社員
新人及び第2種未取得者全員

開催理由
・社内における資格所得者が少ない。
・資格を取ることは各人のスキルアップにもつながると 判断し、全社員に第2種情報処理試験の取得を奨励 することにした。
・数ある種類の中でも有益であると思われ、かつ簡単と 思われる第2種の受験を特に薦める。
・資格の中には初級シスアド等もあるが役に立たない。

開催日程
・全8回、毎週土曜日午前9:00〜
 受験するからには絶対合格するという意気込みで 講習に望んでもらいたい。

以上

 ・・・・・・読んだ瞬間、この用紙の裏に辞表書いて 叩き付けたろか、とさえ思いました。冗談抜きで。

 俺が一番軽蔑してる「資格取得主義」に自分の会社が すっかり染まりつつある。キレるには十分すぎる内容でした。

 上に書いてあること、一から十まで否定させてもらうわ。 何の役にも立たないどころか、はっきりいって邪魔、 おせっかい、ありがた迷惑、目の上のたんこぶ。 何のメリットもありません。うっとおしいだけです。 初めて自分の会社に殺意覚えました。

 さて、今回私がブチ切れた点として
・情報処理試験
・土曜日の参加強制
の2点があるのですが、今回は情報処理試験の 話に絞ってヤジらせて頂きます。参加強制に関しては またの機会に。

 私が第2種情報処理受けに行って見事に落っこちた、という 話は前にも書きましたが、実は今を思うと落ちて良かったななんて 思っています。だって、「第2種取りました」 なんて恥ずかしくて言えないもん。言ったら最後、 「あぁ、あんたはそんなもんか」と思われるのが関の山です。

 なぜ「そんなもんか」と言われてしまうのか。前にも 書いてるんですけど、整理兼詳細なツッコミのため情報2種に 話を絞ってボロクソ言わせて頂きます。

理由はこの3つ。

・2種の問題が現在の実務において何の役にも立たない
 今現にこうやってプログラマとして現場で働いて 金もらってる訳ですが、2種試験に出てくる知識で、 役に立った知識、何一つありませんね。
 もっと言うと2種試験程度の知識では実務なんか こなせません。
 たとえば今私の手元に2冊のC言語の参考書があります。 一冊はごく普通のリファレンス的なもの。もう一冊は 第2種情報処理試験対応のもの。はっきり言って後者は 今、クソの役にも立ちませんわ。なぜ今手元にあるのか 不思議な位。欲しい人いたらあげますよこれ。もっとも これ読んだところでCなんか使えないだろうけどね。
 それくらい現実離れしてます。午前試験に関する 一般知識も同類だろうね。あれ、な〜んにも知らなくても 業務こなせますし、あれを知ってるだけでは何の 役にも立ちません。

・受験勉強で2種試験は小学生にだって取れる
 2種試験に関しては出てくる問題はほぼ参考書1冊で網羅 できると考えていいです。しかも解答は選択式。つまり、 問題に対する答え方をいかに暗記するかどうかが合格への 鍵です。つまりアルゴリズムのパターンだの、例外パターンの 対応だの、そんな事は何ひとつ覚えなくていい。はい、 受験勉強です。幼稚園児がアマチュア無線4級(電話級)取れる ように、暗記すればそれこそ小学生でも合格は可能な資格です。 あなた、そんな資格もらってうれしいですか?

・2種取らなくても困ることは何一つない
 結局最後はこれなのよ。私も実際業務やるようになって 実感したけど、クライアントから要求されることで第2種の 知識で対応できることなんて皆無。現に資格なんか 無縁でもバリバリ問題には対処できる人がごまんと存在してる のがいい証拠。だからクライアントも人を選考するときに 第2種の資格を判断材料にする人なんか(よほど無能な人間で ない限り)まずいない。結局第2種の試験勉強してる 暇なんかあったら、そんな無駄な努力別のところに回した方が いいに決まってる。その方が絶対スキルアップにつながります。

 とまぁ2種そのものに対する文句はこんなところかなと。 では具体的になぜ、会社ぐるみで2種取らせるのが愚かなのか、 書かせてもらおうかな。ていうか、書かなきゃ腹の虫が収まらない。

 今回、こんな講習をブチ上げてくれたおかげで、もろくもウチの 会社の弱点、さらけだしてくれましたわ。

・社内教育を事実上放棄した
 第2種のための講習なんてものをわざわざ開催するなんて 愚の骨頂。時間・コストの無駄。大体2種の試験になんで8回も 講習する必要あるんだよ。こんなの一夜漬けで十分。 とはいっても実力があっても暗記力無ければ受からないのが この試験なので、やったところで受かるとは限らないというのが この試験の滑稽なとこなんだけどね(笑)。 それでもこんなモノのためにクソ真面目に講習何かに出かける 人間の気が知れません。
(今、真面目に勉強してるって人、ゴメンね。でも私は2種に対して これ以上の評価はどう頑張ってもできません)

 それよりも重大なことなのが、こんな役に立たないことを 役に立つと思ってる時点で、社内としてのスキルに対する 考え方を疑わざるを得ません。「私達は社員教育を放棄しました」 と宣言したに等しいね、これ。

 こんな事をやる前は、結構面白いことやってたはずなのよ。 JAVAの実演やってみたり、TCP/IPプログラミング実践してみたり。 私は行かなかったのですが、それでも社内教育としては認めてましたよ。

 なのに、いつの間にこんなくだらない事決定しちゃったんだ? ちゃんとスキルのための勉強したいんだったら、一番手を 触れちゃいけないのが情報処理試験だって事、何で気が付かなかった んだ?知らなかった、ではすまされないぞ。

 もう私、完全に行く気無くなりましたから。今後何があろうとも、 この会社の講習会には行かないことを宣言させて頂きます。 (と言ってもまだ1回も行ったこと無いんだけどね(笑))

 そしてもう一点、不審に満ちてる部分があるのよね。 つまりこれ。これは私の推測にしか過ぎませんが、 見当外れでもなさそうな気がします。

・情報処理試験なんてのが通用するレベルでしか仕事が来ない、 もしくは情報処理試験に頼らないと自社をPRできない可能性がある
 なんでこんな役に立たない資格を会社を挙げてでも取らせようと するのか、どうしてもこんな考えが脳裏をかすめます。

 情報処理試験ってのは実務では漬物石以下の価値にしかなりませんが、 コンピュータ何にもしらない素人騙すのには 使えてしまう事がある、という困った側面を持っています。
 百歩、いや二万歩譲ったとして今更情報処理試験を取るための メリットってこれしかないんですよ。

 てことはだ。社員に情報処理をムリヤリにでも取らせる必要が あるとするならば。

という考えに至る・・・。

 つぶれるな、ウチの会社。今年〜来年に関しては2000年対応 という訳の分からん特需があるので、そこら辺の人間ほうり込んで いくらか利益は入るでしょう。情報処理取らせることで 相手にほうり込みだということを悟らせないようにする。 ここまで考えると情報処理に固執する理由が読めてくるんだよな。 要するにこの1、2年間のみの捨て石、ってことか。 なんか地道にスキルアップしてる人達が可哀相に思えてきたな。

 長期的な会社の収益、って考ても情報処理試験を取らせる って事に何一つメリットを見出せない。そりゃ今年 来年は儲かるでしょう。でも、言い方変えると「今年来年 だけ」。特需はあくまで特需であって、不変に続くわけではないでしょ。 たった2年のことだけなのに今後10年の社運を占うような 意味の無い気合を感じる。それで特需終わったら 「使えない人間大集合」な状態になってるのが目に見える。

それ以前に、今時たかが情報2種の人間使って喜んでる ようなクライアント自体、放っておいても潰れるよ。
 特に2000年以降って、 絶対にソフトウェア業界ガタガタになると思うし。 力無き者は去れ、そんな世界が確実にやってきます。 本来ならそれに備えて会社としても力蓄えなきゃい けない時期にこんな事やっとっていいの? あまりにも楽観的過ぎやしないか? 情報処理試験真面目に 勉強したところで、実力落ちる事こそあれ、上がる なんてまず考えられないもん。

 もぉさぁ、こんだけ書いた時点で情けなくて情けなくて しょうがない状態です。怒り感情昂ぶってるはずなのに、 もうあほらしくて反論する気すらない。 なんか社員教育の名の元に餌与えてぶくぶく太ったブタの 飼育小屋見てるような気にしかなれなかった。

 でもそんな飼育小屋に俺まで放り込まれるのはまっぴら ごめん。勝手にやらせて頂くわ。給料下げようがクビに しようが好きにしてくれ。

 これ、実質的な絶縁状って取っていいよ。


新着別 分類別
Index