3ヶ月待て


 うへ〜、勇気あるなぁ。何かって言うと月刊CYBiZSOHOコンピューティング 6月号の巻頭コラム「諏訪邦夫のパソコンと生活する法」なんですけど。 初手からいきなり「ウィンドウズ98をすぐに使わない宣言」ブチまけてるん ですな。

 この記事自体はWin98を全面否定している訳ではなく、「自分に必要 ではないからしばらく様子を見る」って書いてるだけなんですけど、 それでもこのエッセイを載せる勇気のある出版社は日本にどの位 いるのであろうか。という訳で月刊CYBiZSOHOコンピューティング皆さん 買いましょう、じゃなくて、Win95に関してちょっと。実際、諏訪氏の 主張とダブる所多いんだけど、自分なりにまとめてみました。

 はっきり言ってここ数ヶ月のパソコン雑誌の特集、見れば 見るほどうんざりしてます。どの雑誌見てもWin98のオンパレード。 ようやるな、って感じで食傷起こしてるんですけど。 Win98特集なんかもう飽きたわ!そんなハナクソみたいな記事 書く暇あったら少しはネタ集めでもしやがれボケ!

 とまぁこんな感じで、ここ2ヶ月以上、パソコン雑誌1冊も 買ってない毎日が続いております。実は買わなくてもそれほど困っても ないのも事実なんですけどね。インターネットで十分情報は得られるし。

 まぁ実際業界全体がWin98にすがりたい気持ちもわからない でもないですけど、多分外れると思うんだ。 やっぱパソコン売れてねぇもん。ビジネスに必要なツールとしては 市民権は得たかもしれないけど、「個人で パソコンは難しい」と思わせてしまう壁をブチ壊すことは 結局できなかった訳だし。しかもタイミング良くやってきた 大不況。明日の飯ですら怪しい状態なのにわざわざ何十万も わけのわからん機械に突っ込めるかっての。
 Win98だからパソコンの需要は増えるとかそうゆう問題 じゃなくて、世間の目はパソコンなんかには向いてないの。 失業しても数ヶ月は生き延びられるように、お金はすべて タンスの中に隠れていくんですよ、あと郵便局ね。

 そんな訳で数年前に起こったWin95バブルの再現は起こらないと 勝手に予測してます。Win98による新規のパソコン需要も ほとんど期待できないのではないでしょうか。

 となると頼みの綱は既にWin95を使用している個人や企業。 ていうかここに頼らないともうダメなんだろうね。だから 業界一丸となってこの雑誌特集の嵐の如くWin98を後押し してるんじゃないかな、と思えてきます。

 で、こっからはWin95使ってる一個人として言わせてもらう んですけど、Win98ってそんなに魅力あるOSなのかね?

 さすがに私も始めの頃は「ふ〜ん、出るんだ」程度には 見てました。でも、いつまでたっても「ふ〜ん」以上の 感想を持てないんですよね。悪いけど。

 一番派手で表に見えるはずのユーザインターフェイスの変更で さえ「あんまり変わらないなぁ」って気持ちの方が大きいです。 ていうか何で変えるの?って気もする。せっかくWin95の操作体系が (良くも悪くも)認知され始め、これから洗練されていくって 時のはずなのに、知り得る情報見る限りではWin95の長所少なからず 潰してるような気がするんだけどなぁ。やっぱIE4.0のアクティブ デスクトップが死ぬほど使いづらかった印象ってのが頭の 中から抜け出してない。

 あと要求スペックの高さもネック。マイクロソフト発表の 推奨スペックでは一般に出回っているミドルクラスのマシンなら 十分動作する、とのことですが、Win95がいい例だったように、 どうせ「本当に快適に使う」ためのスペックはもっともっと シビアだと断言してもいいです。私の家のパソコンの場合、 「Win95がそこそこ動けばいい」スペックしか持ち合わせて いませんから、どう頑張っても快適にWin98を動かすのは無理な 感じ。念のため知り合いにも聞いてみたところ 「グラフィックまわりとCPUさえ上げれば大丈夫では?」 とのお答えが返ってきましたが、Win98のため「なんか」に 増設はしたくないって気持ちがどうしても働きますね。

 個人ですらこうなのだから企業なんかはもっとシビアに 見るはず。企業にしてみたら金という金は1円だって 使いたくないでしょ。使えないWin98使う位なら今でも使える Win95使う。よっぽど金銭感覚ドアホな企業でもない限り、 こう考えると思うんだけど。

 あとやっぱり最大の要因になってるのがソフト回り。 桐が使いたいからいまだにPC-9801+DOS環境を使用している ユーザが多いってのは有名な話ですが、似たようなことが Win95、Win98間で起こるのではないかな?ということ。

 多分Win95で動くソフトってWin98でも動くと思うんですけど、 そうなると逆に「Win98なくても動く」って考え方を優先させたく なってくるんですよね。Win98なんかなくってもWin95で使える ソフトで、既に欲求満たしてるんです。

 こうなると「なんでわざわざソフト環境充実してないWin98なんか に飛びつくの?」てな事になってしまうんですな。

 当然こうゆう事はソフトメーカー側は真っ向から否定する んでしょうけど、Win98のソフト環境が最低限整うまでには 早くて3ヶ月、遅いと半年以上はかかるような気がします。 (整わないという説もあるが(笑))

 ユーザインターフェース、過重スペック。使用ソフトウェア。 今わかるだけでもこれだけ上がるのに、まだ見えていない問題が 出てくる可能性も十分にある。

 という訳で結論。

 「Win98は最低3ヶ月待って安定。」

 3ヶ月あれば大抵の情報は出尽くす。市場や一般の評価も 落ち着く。そっから始めて導入考えても、まったく問題 ないと思いますよ。むしろ急ぐとバカ見るような気がするなぁ。

 Win95発売のお祭り騒ぎを再現しようと、マイクロソフトは もちろん、ありとあらゆる媒体がこれからWin98バンバン宣伝 してくると思います。でもみんな、口車になんか乗っちゃ ダメよ。そのOSは自分にとって必要なものか、じっくり 見極めてからにしましょう。

 慌てる乞食はなんとやらって言いますし。じっくり見ていきましょ。

 <余談>

 「日本語版・・・」のなかのと喋っててこの話題になった時が あったのでちょっと話を振ってみた。

「Windows98、入れる?」
「DIABLO2がWin98専用だったら入れる。」

 あんたが一番正しい。


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