新着別 分類別台風がやってきた。
今回、特に意味ありません。にっき書こうとして、異常な分量になっちゃった ので急遽こっちに乗せ変えただけです。
肩の力抜いて、だらりとお読み下さい。
9月22日(火)
PM12:30
うどん屋でお気に入りの「かやくうどん定食」をかっ食らい、ご満悦の私。 とはうらはらに、お空はどんより曇ってる。
「あ、そっか。そういえば台風来てるんだったな」
この日、名古屋に向けて台風7号接近というニュースが盛んに 報道されていました。しかし、それでも「あぁ、台風かぁ」程度にしか 考えてなかった、つまるところその程度の甘い認識しか持っていなかった 人間にとって、これから何が起こるのか、なんてこたまったく考えても いませんでした。
PM1:30
プルルルル。一本の電話がかかってきました。なんか会話が慌てています。 なんでも電車が止まった、今から打ち合わせに向かわなきゃいけないのに 身動きが出来ないとのこと。
この一報で途端にオフィスが慌ただしくなりました。 「おいおい、俺ら帰れるのか?」「泊まりはヤダ〜」そんな声が 聞こえてきます。う〜ん。こりゃほんと甘く見てたのかもしれんなぁ。
PM2:15
「名鉄:全線運休」の報が飛び込んできました。名鉄通勤者の顔が 一斉に青くなります。どうやら本格的にシャレになってないらしい。 と同時に会社からこうゆうアナウンスが起こりました。
「え〜、台風7号の接近により、本日の会社としての業務は ここで打ち切ることにします。今後電車が動かなくなる可能性も ありますので、まずいな〜、という方は帰宅してください。 外注さんの今日の早退分に関しては残業の埋め合わせなどで帳尻合わせ して会社の方に報告しておきますので大丈夫です。」
ナイス判断会社!!
さて、私が毎日通勤に使ってるのはJR中央線:千種〜高蔵寺間。 今のところJRに関しては運休情報は入ってきていない。
どうしようか。
う〜ん。
- 電車止まるリスクもあるが速攻で帰る
- 帰るのあきらめて残業してく
「やっぱ帰ろう。」
かくして、既に止まってる電車の人の「いいなぁ〜」という視線を 受けつつ、「お先に〜」と帰らせて頂きました。
PM2:45
「台風?何それ?」と言わんばかりに動きまくってる地下鉄に 乗ってJR千種駅に。改札通ってホームの上に。
びゅびゅびゅ〜〜〜〜。
なんだなんだなんだこの風は?か、体飛ばされる〜!
すんごい風だなおい。これ子供だったら簡単に吹き飛んでるな。 「こ〜ごえそ〜な、きせ〜つにき〜みは〜」、は、TMレボリューション ごっこやってる場合じゃないっての。
う〜電車はまだか電車は。電車来なかったらさすがに会社戻って 仕事するぞ。あ、来た来た。乗る〜。俺乗るよ〜。
PM2:55
千種駅から次の駅である大曽根駅に到着。しかしここで無情にも 「強風により運転を見合わせます」のアナウンス。
くそ〜、しまったなぁ。やっぱり止まっちゃったか。 どうしようか、選択肢は待つか戻るか。もう高蔵寺までとは言わん。 せめて勝川(春日井右端の駅)に着いてくれればバスなりタクシー なり徒歩なりという道も開ける、とりあえずは春日井に戻らなきゃ。
そうこう考えると「出発しま〜す」のアナウンス。乗客から拍手。 ぶぶ〜と電車は動き出し始めました。
PM3:00
電車が新守山駅に到着。あと最低ひとつ、ひとつだけでも進んで くれ〜。そうすれば道が開ける〜。
しかしそんな願望を大自然は見事に吹っ飛ばしてくれました。
「この先強風のため、本列車の運行を新守山駅で運休させて 頂きます。」
・・・・・・・・・・・運休・・・・てことはもう動かないの ・・・がっくり。
あっちゃあ。見事に読み外れた〜。新守山駅って、名古屋向かうにも 春日井戻るにも孤立してる場所だよ〜。これじゃどうにも ならないよ〜。
仕方ない。風収まるのを辛抱強く待つか。
PM3:20
ん〜。疲れてきたなぁ。
まったく電車は動く気配を見せません。それをあざ笑うかのように 雨も風もどんどん強くなっていきます。
電車の中は既に満員。当然のことながら、座ることも壁にもたれることも ままなりません。ただひたすら吊革につかまりながら、時間が 流れるのを待つのみ。
不幸中の幸いかどうか、カバンには本1冊入ってるし、CDは常に 10枚持ち歩いているのでこの辺の退屈しのぎはできる。 もうこうなったらジタバタしても始まらん。じっくりゆっくりと 台風過ぎるのを待つしかないか。
あとは外部との連絡か。とりあえず会社に電話入れてみるか。携帯携帯っと。
「しばらくお待ちください」
・・・・何?この表示画面?携帯のディスプレイにこの文字が表示 されっぱなしで、何の操作も受け付けられません。
画面を無視して、会社に電話をかけてみる。ツーツーツー。リダイアル。 ツーツーツー。リダイアル(以後20回繰り返し)。
電話つながりゃしねぇ!これひょっとしてふくろう現象!?
*ふくろう現象:電話発信の過多で電話がつながらなくなってしまう現象。 コンサートの電話予約とかでよく起こるアレ。
・・・・・へ?輻輳(ふくそう)なの・・・・・ホォ。ええと、家はどうだ。今家誰もいないだろうけど、留守録に・・・。 「こちらはNTTです。ただいまこの方面への電話が集中している ため、つながりません。しばらく経ってから・・・」
がしゃん!(携帯を床に叩き付ける音)
ってことは・・・俺今誰とも連絡取れないってこと?おいおい、頼むて・・・。 なお、この日一日、携帯電話からの発信は何百回かけて一回つながるのが 限界で、ほとんど発信できませんでした。
教訓:緊急災害時には
携帯電話はクソの役にも
立ちません。うう、不安だよぉ・・・。
PM4:00
びゅうううううう!ごごっごごごごご!!!!!
あのぉ、なんか外ものすごいことになってるんですけど。 電車揺れてるんですけど。ガタガタいってるんですけど。 周りの女性から悲鳴上がってるんですけど。
すんごい風。
車内アナウンスで「只今車外で強風が吹いています。 危険ですのでむやみにホームに出ないようにお願いします。」 なんて言ってるし。
おいおいおい、あそこに積んであるコンテナ、思いっきり ぶっ倒れてるぞ。どんな風だ。
こんなの何年かに一度だよなぁ。・・・・・今、この電車 思いっきり人いっぱいいるんだよなぁ・・・・。
おもむろに誰かが暴動起こして、皆で一斉にホームに 飛び出して、全員で「こ〜ごえそ〜な、きせ〜つにき〜みは〜」 ってやったらさぞかし楽しかろうなぁ。やってみるか、 非常用出口ブチ開けて。
は、何考えてた俺。
PM4:45
「涙を乗せて電車は走る〜、僕を乗せて電車は走る〜」(郷愁/斉藤和義)
走ってねぇよ電車。止まってるよ。歌に突っ込んでどうする。 未だ持ってぼけ〜っと待ちぼうけ中です。ヒマ〜。
ちらっと周りを見回してます。何にもやる事がなくて、ただひたすら 携帯電話がつながるかどうかを確かめ続けてる人。明らかに 2回目と思われる文庫本を読んでる人、何もやる事が無いので 眠る人、眠ることもできずぐったりしてる人・・・・。
こうゆう時ってほんと人間性でるよなぁ。でも、実際に暴動が 起こらない分、やっはり日本人の規律性ってのはあるような気がしますねぇ。
PM5:15
あ、雨やんだ。風もおさまってきたなぁ。 トイレも行きたいし、タバコも吸いたいし、ちょっと外出るか。
ちょっとなま温かく、しめった空気。「う〜ん」と大きく背伸び。
タバコふかしながら、ぼけ〜と同じく待ちぼうけしてる駅員のおっちゃん を捕まえて無駄話。
なんでも中央線だけでなく、JR東海支配下の路線はひとつ残らず 止まってるとのこと。特にこの中央線の神領駅とか多治見駅では 停電も起こってて、乗客は冷房も効かない車内で待ちぼうけくらってる らしい。ひえ〜。それを考えたらまだこうやってタバコふかせるだけ ましかもしれんなぁ。
ついでにこうゆう災害時の乗員レクチャーもご教示して頂く。 「ほら、あそこの屋根のトタンがはがれかけてるでしょ。 あのトタンが路線内に入ってきたとき、あそこで待機してる 作業員が走っていってそれを取り除くんですよ。」
「新守山と勝川の間の庄内川、あそこに風速メーターあるんですよ。 その計測でこの路線の判断基準が決まってます。風速25mを 越えると自動的に電車はストップかかるようになってます。 そうなるとたとえ何が起こっても物理的に電車は動かないんですよ。」
「停電とか起こるとやっかいなんですよねぇ。 一カ所の停電を復旧させるためには、その電源を使ってる区間 全部の通電を止めないと作業できないんですよ。電気止める、 なおしてまた電気入れるだけでかなり時間かかりますからねぇ。 大変ですよ、こうゆう時って。」おっちゃん、あんたヒマやろ(笑)。まぁ何にせよこの話は 面白かったです。ありがとな、おっちゃん。
PM5:45
駅のアナウンス。
「現在、多治見駅の電線にトタン板がはさまり、区内が停電 しております。復旧作業を行っておりますが、復旧のメドは 立っておりません。ご迷惑をおかけします・・・」
あ、おっちゃんの言った通りだ。「復旧のメドが立たない」と 聞いた途端「もうガマンできん」とどやどやと乗客が車内から 駅から出ていきます。
ラッキー。座席空いたぁ。3時間振りに座れる〜。
PM6:30
ようやくの事、サイキッカーのバイブル、「サイキック 10年ファイル」(青心社)を読了。
この本、読んでも読んでも読んでも読んでも終わらない もんだから、何回もあきらめかけてたんだよね。 よかった、読み終えて〜。
しかし当分動かないよなぁ、CDウォークマンの電池も もうすぐ切れちゃうし。さて、これからどうしよう・・・・ と思ってた矢先、携帯電話が突然鳴り出しました。
うちの母親からでした。
話してみるとなんと母親も同様に新守山駅で足止め食らってた ことが発覚。しかも、既に新守山駅まで家族が迎えに来てくれる という事も発覚。
「大ラッキィ!!!!」
となれば電車の待ちぼうけする必要もなし。速攻で駅を脱出し、 母親と遭遇しました。
PM7:00
春日井から新守山駅に向かうための国道19号線がメチャメチャ 混んでいるだろう、という予測があるとは言え、それでも帰る メドが立たないのと、立つのでは大違い。すっかりニコニコ 顔です、私。
近くの自販機で、缶コーヒーを買い、即座にごくり。ぷは〜! 4時間ぶりの水分、うめぇ!!
ついでに何か買っていくか、とコンビニに入るものの、 パン・おにぎり・お弁当・すべて売り切れ。母親に聞くと この辺の食べ物屋、飲み屋、どこも長蛇の列らしい。 やっぱ人間の考える事なんてみんな一緒なんだね。
車の迎えが来るまではまだまだ時間かかるだろう、という ことで同じく駅前の書店で、CSSの本を購入。パラパラと 読みながらヒマを潰すことにしました。
買う途中、店員の兄ちゃんがこう喋ってました。 「今日忙しいよぉ、ご飯食べるヒマないよ〜お腹空いたよ〜」。 魂の叫びでした。
PM8:20
結構遅れ気味で家族の車が駅に到着。いやはや、車から 後光が差してるようにみえましたよ。
なんでも家族の話によると信号は停電してるわ渋滞してるわでもう大変 だったとのこと。ひえ〜、やっぱりすごいんや。まぁ何は ともあれ、これで帰れる帰れる。よかったよかった。うぐうぐ。
PM9:30
帰りもちょっと混んでいた事もあって、ようやく家に到着。 テレビつけてみると未だJRは復旧していない模様。 てことは早く帰れた方なんだね。
よかったよかった、今日はもう早く寝よう・・・・と 横になったのはいいのですが、興奮しててまったく 眠れませんでした。
結局は朝の4時までパソコンに向かってしまうのでした。 ちゃんちゃん、と。
ふい〜、長かった。読んでくれた皆さん、ほんとご苦労様でした。
しかしこの半日で半年分の体験したような気分だなぁ。 ここまでどっぷりと巻き込まれるのもある意味では貴重な経験なんだろうなぁ。