義務感ゼロ希望


 いやはや、我ながら思い切ったことやっちゃったな。

 いきなり何を言い出すんだ、とうとう脳みそにうじでもわいたかと お思いの御方もいるかもしれませんがまぁ年寄りの自慢話だと思って。

 雑文付きリンクでも紹介してるRadio13が、放送100回を記念して 「罵倒投稿の募集」ってのをやってたんですよ。要は何でもいいから 我々をけなしてくれ、と。「罵倒」と聞いて 思いっきり守備範囲に入る私が黙っている訳がない、 という訳ではありませんが、思わず反射的に書いて送ってしまいました。 元々なんかあったらメール出してみたいな、というのはあったので いい機会だったんです。

 もちろん本当の罵倒ではなく「例えばこう書いたとしたらどうゆう リアクションを返してくれるかなぁ」ってのを想定して、仮想悪人(笑)に なりすまして書いて送ったんですが、それが放送で採用され、約10分 もの間、ネタにしてくれたんですな。

 いやぁ、顔から火が出る思いでしたよ。昔ラジオとかに投稿 したハガキが採用されて読まれた時のあの感覚そのまんま。 嬉しいやら恥ずかしいやら「あ〜しまったっ、やっぱこう書いて おけばよかったぁ!」と後悔するやらで、部屋の中で一人 悶えてました。イチモツ目の前にじらされる美女の如く。 おらおら、これが欲しいのかおらぁ!

 ・・・・・・は、しまった。うつった。

 結論から言ってすんごく面白かったです。こっちが思ってた (書く時点で想定してた)以上の答えが返ってきた、というのも あるんですけど、純粋にメール出してそれが読まれたってのが 楽しかった。頭にピシーンと電撃走りました。

 これがあるからやめられないのよね、投稿って。 出したはいいけど相手にどう料理されるか、そもそも料理 してくれるのか。目だけ通されてゴミ箱にポイか。 一種のギャンブル的な楽しさがありますよ。

 ん、ちょっと前置きにしては長すぎましたか。いつもの ことですけど。んじゃ本題。

 基本的に読み手が「あ、なんか意見出したい」と思った時って どんな時なんでしょう。これは面白いと賞賛したい時、 思いっきり共感できた時、なんだこれはと激怒した時。 なんかこうやって並べると素人の詩みたいでヤなんですけど、 基本的には喜怒哀楽の感情を揺さぶられたとき、という定義で 問題無いと思います。

 本当だったら別にWebに限った話じゃないんでしょうけど。 事実上これらの感情を「伝えやすい」メディアがWebということに なってしまうのかもしれません。

 やっぱり何か思ったら手軽にメールで意見送信できる、 それを元に作り手がコンテンツに反映もできる。この手軽さが 距離感の近さとして捉えられるのでは、と。

 逆にテレビにせよ新聞雑誌にせよ、やっぱりどこかで麻痺してる 部分があるな、というのも常日頃から感じる訳で。 例えば「なんかここ違うな」と思って手紙書くなりFAX送る なりしたところで、それを作り手側が聞いてくれるとは到底 思えなくなってしまっているのが現実じゃないですか。 で、意見出さないから当然当事者には聞こえなくなっちゃって、 作り手の暴走が始まっちゃった。こんな所だと思うんですよね。

 こう考えるとやっぱり「意見もらえる」ってのは貴重な訳なんです。 そのもらった意見が正しい・間違ってるは関係無しにね。 作り手に「読み手がいるぞ」ってのを意識させるためにも 絶対に必要なものなんですよ。

 というのが、作り手サイドから見た意見募集の意味合い。

 さて、一方の受け手からすると・・・・・・めんどくさいんだよね、 やっぱ(笑)。

 実際「Webは毎日見てるけど、作者の人にメール出したことはない」って 人、結構多いと思います。でなきゃ「1通メールが来たら20人は見ている」 とか言わないでしょ。(そういやこれがラジオだと「1通ハガキ来たら 300人聞いてるとか言うよな。この人数の根拠って何なんだろ。)

 別にここで「Webのレベル上げるために意見出さんかコラ」などと 言うつもりは毛頭ありません。よくインターネットの入門書とかに 「気に入ったWebの作者さんにメールを出そう」みたく煽ってる のがあるけど、あれって要するに親切の押し売りでしょ。 俺もそうゆう言い方したくないし。

 でもね、こうゆう言い方ならできるんよ。

 些細なことでもいいからなんか書いて出してみ。面白いぜ〜。

 まず「出したところで採用されるかどうかわからない」ってのが 重要なポイント。相手の同感得られなかったらメール出したところで 何にもなりませんからね。だから「どうやったらウケる?」みたく 考えを巡らすことになる。で、見事相手にウケてWebとかに反映 されたりしたらもうガッツポーズ。これ、一種の達成感あるよ(笑)。

 意見っていうとどうしてもWebのレベルがどうなの主旨がどうだの、 やたら表向きだけ高尚なフリしてるってイメージが付きまとうんだけど、 もっと遊び的要素、というかゲラゲラ笑いながらってのがあっても いいと思うんだよな。そんなギスギスしてもしょうがないじゃん (まぁテーマにもよるんだろうけど)。

 実際、うちのページでもメール頂いてますが(なかなかすべてに お返事書けなくて申し訳ない。ちゃんと読んでます。)、やはり 類は友を呼ぶのか(笑)、かなりひとひねりしたメール送ってくれる 人が多いです。

 これでいいんだと思うよ。正直な話「私はこうだから こうだからこう!」と真剣に訴えられても作る側にしたら困る、 って部分もあるんですな。最後の決定権はやっぱり作り手なんよ。 最後に互いの意見が割れた時、このパターンだとどうしても衝突 が起こっちゃう。互いの立場わきまえてやってればそんな事で 頭悩ますこともなくなるでしょ?

 意見送るほうも受ける方ももっと幸せにならなきゃ。 Webのレベルとかそんなもん二の次。最終的に「あ、いつの間にかここまで できたんだな。」って思えるのが一番なんじゃない? 最初から完成形だけ求めても義務感に押しつぶされるだけ。 それを煽って作り手潰れちゃったら、それこそ意味ないぜ。

 てきとーでい〜の。過程を楽しもうぜ、過程を。

 という訳でRadio13の皆さん。すまん。ありがと。


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