操作の道順。


 いきなり閑話休題。って普通しょっぱなから脱線する場合は わざわざ閑話って言う必要ないのかな?ま、いっか。

 最近のWeb巡りにはもっぱらNetScapeの3.03ばかりになってしまいました。 こないだメモリ増やしたし、そろそろ4.0入れてもいいかなぁ、とも思ってる のですが、今のところ不自由何一つないので当分このまんまかな?

 その一方で、会社で使うのはもっぱらテキストブラウザのLynx。 会社環境ではネスケもIEもアウトオブ眼中。

 Web使えない環境になっちゃったんで 家でまとめてダウンロードしたキャッシュをフロッピー経由で会社の パソコンに落として見る、という超原始的手段を取っているのですが (そこまでしてでも見るぞ、俺は。)、 これはいいわ、マジで。だって作業時間中にLynx立ち上げてぼけ〜っと していようが誰一人としてブラウザと思わないもんね(笑)。

 んな訳ですっかりLynxになじんでしまった訳なのですが、 どうもWeb巡りとかしているとこうゆう意見を垣間見ることがあります。
「え〜、テキストブラウザ?」
「わざわざそこまでする必要ないでしょ。」
「操作覚えるのめんどい。」
「やっぱり味気ないよ。」
「GUIあえて捨て去る必要ないんじゃない?」
など、などなどっ。

 まぁ気持ちはよくわかる。っていうかこう思って当たり前。 特にGUI環境に慣れちゃうとキーボードオンリーの操作体系に どうしてもなじめない。

 どちらかというと覚える操作キー数少ないLynxでもそうですから、 今となってはCUI主体のアプリなんぞ使う気にもなれない、って人 上級者の中でもかなりいるんじゃないですかね?muleやviに対する 違和感とかもこうゆうのを端的に物語ってるような気がする。

 という訳で今回の話。私、ある意味では典型的なキーボード操作派、という ことになるのかもしれません。

 Windowsの人だけが対象になって申し訳ないですが例えば、 CTRL+C、CTRL+X、CTRL+V、ALT+TAB、CTRL+ESC、ALT+F4。 これ、それぞれ順にコピー、切り取り、張り付け、 アクティブウィンドウの切り替え、スタートメニュー、終了の ショートカットです。この程度だったら使い慣れてる人は 覚えてる人も多いんじゃないかな。

 こんな感じで、マウスで行なう操作の中にはキーボードで ショートカットが設定されているやつがあります。それに関しては 覚えてキーボードで操作するようにしています。

 ただ、それでもさすがにWindows標準のショートカットだけで すべての操作をまかなう ことはできないので「ねこぽい」というシェアウェア(\900)を 使っています。ウィンドウのサイズ変更や移動、最小化、最大化、 コンテキストメニュー (マウスで言う右クリック)も含めて全部キーボードで操作できて しまうので、かなり重宝してます。

 とここまで書いて「うげ〜」と思われた方も多いのではないでしょうか。 それもまた当然だと思います。 私だってこれ頭に叩き込むまでは逆にしんどかったですもん。 「なんでたかがイチOSのためにここまで覚えなきゃならんのじゃ〜!」 と発狂してましたし(笑)。

 でもなんで覚えたか。ひとつはやっぱり なんだかんだ言っても覚えてしまえばキーボードの方が操作が速いこと。

 で、もうひとつ。私、実はマウス嫌いなんです。

 もし全日本手先が不器用選手権大会が開催されたら、まず間違い無く 愛知県予選を突破し、決勝大会でもシード入りできる自信があるほど私は 手先が不器用ですが(いばるなそんなもん)、当然ながらマウスの扱いも めちゃめちゃなんですな。

 「あ〜、このファイルとこのファイル、フォルダの中に保管しておきたいなぁ。」 こうゆう至極簡単な動作であっても、その達成まではひどく困難な道のりと なってしまいます。これっと、くいっこれと・・・・これ、あ、これ違う。 あ、やりなおし、これと、これと・・・・これと・・・ふ〜、やっと 全部選んだ、ドラッグしてコピー・・・あ〜しまった、これじゃ移動じゃないか、 コピーがしたいんだよコピーが、えっと、これとこれと・・・。

 これを繰り返すこと何時間、何日、何週間、何ヶ月。しかも成長しない もんですから次第にマウスそのものに対して嫌悪感を抱くようになります。

 やっぱりどうしてもアイコンなりボタンなりメニューに 合わせる、という行為自体がめんどくさくてしょうがないんですよね。 わざわざキーボードから 手離して握り締めて、マウスぐりぐりして合わせてクリックしてドラッグ して・・・。あ〜めんどくせぇ!となってしまう。

 別にここで「だからマウスはダメだキーボード使えキーボード!キーボードで 全部操作してこそ真の漢!女子供はマウス使え!」などとゲーム帝国文体 パクって暴言吐くつもりはありません(吐いてるじゃねぇか)。 マウスがあるから断然楽に操作できる、ってのは確実にあるからでしょうし。

 ただ、だからといってマウス一本槍に頼ってパソコンいじるのは それなりに弊害あるんじゃないかな、と思ったりもしてます。 特にパソコン触りたての初心者とかにとってはね。

 実際、キーボードなら一瞬で終わるような作業なのにマウスでやると 倍かかる、といった類のものは結構存在します(もちろんその逆もあるよ)。

 何が言いたいかっていうと、とあるひとつの作業があるとして、 それを実現するための操作方法、これってひとつじゃないんですよ。 大抵は複数の操作方法が存在してて、その中からユーザが取捨選択して もっともラクそうなのを選ぶ。これが本来は筋なんです。

 でも、マウスだけに囚われちゃうと「それでしか」作業ができなく なっちゃう。マウス使えない状況とかになっちゃうと途端にパニック になっちゃう。ある意味使い勝手ってのを自分で縛っちゃうのでは ないですかね?もちろんこれはキーボード固執派にも言える事 だと思います。

 結局、ひとつのゴールに対して、いくつもの 行き方を知ってるだけで、トータルの使い心地って全然違うでしょ。 目的地に向かう過程でいっつも渋滞してる道路一本しか 知らないのと迂回路知ってるとじゃ大違いなのといっしょ。

 この辺をどう切り替えられるか、だと思うんだけどな。 でも、ことパソコンに関してはなぜか「ひとつの目的=ひとつの方法」 って考え方されちゃってるような気がする。

 入門書とか見てても「とりあえずひとつ方法教えておいて 結果出ればそれでいいだろ」的な説明をかなり見かける。というか 主流になっちゃってる。 確かに教える側にしてみたらこっちの方がラクなんだろうけど、 やっぱそれじゃ意味ないような気がする。「なぜこの操作したらこうゆう結果」に なるのか、その意味理解しないと、いつまで経っても初心者の混乱って なくならないんじゃない?

 かつてはパソコンに対して キーボードアレルギーなんて言葉がありましたが、今でもあまり状況は 変わってないのかもしれませんね。マウスアレルギー、と名前が 変わっただけで。

 う〜ん、マウス、キーボードからここまで持っていくのは 多少きつかったかな。でも、あながち無視できないような気がしてきません?


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