初心者にもなれないヤツ


 作ってるアプリの画面とかはレビューという場において 「こうゆう風に画面作っておけばいいよね」とユーザ側と開発側で 一種の合意、ってのを行ないます。

 とあるレビューにおいてとあるひとつの修正が入りました。 こうゆう修正は日常茶飯事なんでこっちも「あ、そう」位の もんです。逆に今の段階でちゃんと突き合せしておかないと 後で血を見ることになりますから。

 しかしまぁ、こないだのささすがの私もびっくらこきましたね。 尿道開きましたよ。

 修正の内容は一言、こんな内容でした。

 「プルダウンは使わないで下さい。」

 ・・・・・・ゑ?

 ・・・・・・↑これ?目がテンになる開発者一同。そういえばこれプルダウンって 呼び名でいいのかな。わかんないけど本稿ではプルダウンで統一。

 改めてレビュー議事録を見つめる私。

 「プルダウンの場合、ユーザがどうやって選べばいいか わからない事が多いため、選択を行なう場合は別の手段を使用してください。」

 ・・・・・・ブシッ!(耳血)

 おい!「プルダウンの使い方がわからないユーザ」ってどんなヤツなんだ!? どこの世界にいるんだそんな鉄板バカ!!

 改めて「なんでこんなタコなことしなきゃならないんです?」と 問い合わせた(問い詰めた)所、こんな回答が返ってきました。

 なんでもつい最近、そのユーザの会社で「パソコン利用者はどこまでの ユーザインタフェイスについて行けるか」という調査を行なったらしく、 その結果「プルダウンメニューが理解できない」人ってのがかなり 多かった。理解できない人のほとんどはパソコン未経験者の 40〜50歳台の男性。今回のシステムではこうゆう人でも端末を 操作する必要があるため、プルダウンは使用しない方針とした。

 ということだそうです。う〜ん、こうゆう調査をやってしまう当たり ハンパじゃねぇよなぁ。こんだけ具体的に言われると「そうですか」と 言うしかないよなぁ。死んでもプルダウン使わなきゃいけないという 訳でもないし。という訳で画面担当の人が泣きながら修正してました。 ご苦労様です・・・。

 しかしなぁ、久々に悶絶しましたよ。まさか ここまでダメなのかと。小学生がWebを作成し、お年寄りがおもちゃの ようにパソコンをさくさく扱う世の中に、いまだこうゆう人種が 存在していたのかと思うと頭クラクラしてきました。耳血出過ぎて 貧血気味。はぁぁ。

 ていうかこれ、絶対に「もっと簡単にしろ」つうパソコン初心者 しかもお偉方の無言の圧力あったんだろうな。邪推だけど。

 んっとね、一言にパソコン初心者っていってもそれこそその内容は 多岐に渡ると思うんよ。やる気はあるんだけどなかなか理解できないという人、 やりたいんだけどどこからはじめていいかわからない人、 ある程度はいけるんだけどそこから踏み込めない人、もろもろある。

 でもなぁ、この話とか聞いてると今回のこのオヤジども、 「やる気もないし、覚えようともしない」としか思えないんだよな。 初心者の中でも下の下。処置なし。俺だったら「勝手にしろ」と見捨てる。

 「俺はパソコン嫌いだ。だから触らない」と 一人でほざくのは勝手。別にこっちの知ったこっちゃないよ。

 でも、この場合は明らかに業務目的でしょ。仕事でしょ。 私にはわかりません、ですからこの仕事やりませんしできません、 って宣言してるようなもんじゃねぇの?

 どうもこうゆう人達って、共通して「自分達は今まで精一杯 仕事して成果あげてきた。だから今更パソコン覚える必要もないし、 覚える気もない」って思ってるような気がするな。

 こんなのただの傲慢じゃねぇか。過去は過去、今は今じゃ。 世の中には仕事したくてもできない人たくさんいるんじゃ。 てめぇ邪魔。とっとと会社辞めて田舎帰りやがれ。

 こうゆうこと書くとまた「初心者の気持ち忘れてる」「そんなの ただの思い上がりだ」といったこと言ってくる輩がいるんだよな。 ついでだからこの辺もはっきりさせておこう。

 基本的に私の場合、技術レベルが同じ初心者でも、向上心持って 覚えようとしてるか、それとも自分のこと棚に上げて人に おんぶだっこさせてるかで、大きく態度変えます。

 前者の場合は、自分なりに助言します。ただ、 結局は自分で覚えてもらわなきゃ意味ないんで助言は最小限に 抑えるようにしています。経験的に「自分で覚えよう」って いうのさえあれば、個人によってスピードの差こそあれ、 大抵はそこから這い上がってきますからね。

 後者の場合は、遠慮無く見捨てます。聞く時の態度とか文体とかで かなり読み取れますから、こうゆうのは。言葉は丁寧でも 案外わかるもんですよ。「あ、こいつ自分で覚える気はないな」とね。

 そういえば前にこんなのがありました。前のプロジェクトで 最終テストするためにユーザ先に出張ってた時のこと。

 時間の合間とかにユーザ先のおっちゃんが熱心にEXCELとかACCESSの 事とかを質問してくるの。そもそもこのユーザ先、今度から新しく できた部門で、しかも所属員の半分以上がパソコン未経験者。

 それでこの時作ったシステムの関係上、 EXCELやACCESSがわからないと、そこの仕事が全く回らなく なるのよね。だからもう必死。私が「ここはこうで・・」ってのを 真剣に聞いてる。

 これ、「ひえ〜大変だな〜」と思うと同時に、かなり感心しました。 確かに仕事でかつ自分がやらないと仕事止まるというのはあるにせよ、 知識を吸収しようという意欲(執念?)には鬼気迫るものを感じました からね。実際、私の仕事が終わってそのユーザ先引き払う時には ほぼ全員がEXCELもACCESSも問題なく使えるようになりましたし。 40代、50代のおっちゃん達がこのスピードでこれだけマスター できるのってかなり驚異的じゃないかな?

 ほんと、「パソコンなんてのはそこらの女の子にでも やらせておけばいいんだよ」とか抜かしてるオヤジの首根っことっ捕まえて 見せ付けてやりたいわ。年齢なんか関係ねぇんだよ! てめぇに覚える気があるのかないのか、そんだけの話じゃ! プルダウンごときでがたがた抜かすてめぇらも一緒! てめぇの無能を他人のせいにすんじゃねぇ!てめぇがそう思ってる 限りいつまでたっても頭の中オガクズのままだっての!

 ぜぇはぁぜぇはぁ。

 これからも個人・仕事を問わずもっとパソコンは普及するってのは 間違い無いとおもいます。普及すれば普及する分、初心者も増えると 思います。

 でもねぇ、どんなにパソコンが高性能化しても「覚えなきゃいけない」 ってのは永久についてまわると思うんよ。その時に 「んじゃ覚えよう」と思うか「なんで覚えなきゃいけないんだ」と 思うかで雲泥の差があると思うんだけどな。

 時と場合によっちゃ「てめぇなんぞに教えられっか!」と 崖から突き落とすことも必要な気がするんですけどね。

 どしんという音が聞こえたら石投げつけて。


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