現実と妄想の狭間で


*注意:今回18禁ゲーム、エロゲーをネタにしています。 この手の話題に嫌悪感を持つ方もいらっしゃるかも しれません。その場合は以下はお読みになられないことをお勧めします。 感情的非難浴びせられてもこっちは対処できません。 繰り返すけど、己で考えてくれ。


 ぎゃははははは!!

 ・・・・あ。失礼。

 春日井市は坂下町にある本屋「あおい書店」にて 立ち読み中だったんですが、思わず声を上げて笑ってしまいました。

 この本屋、普通の本屋として経営している割には妙に エロ本の類が充実している店でして、2m先で女性週刊誌 を立ち読みする女子高生のすぐ真横でエロ本を物色する 野郎共が群がる、という端から見ると妙な風景を醸し出してる 本屋なのですが。

 んで私もパソコン系のその手の雑誌ぱらぱらとめくってまして、 んで冒頭の笑い声とあいなった訳ですが。 ひ〜、横のおっちゃんがこっち睨んでるよぉ。 エロ本開きながらこっち見られても。謝るのも変だし、 挨拶ってのもまずいだろ。どうレスポンスせぇと。

 ま、おっちゃんは無視するとして。これ笑うよ。 なんと18禁バージョンのタイピング練習ソフト、その名も「淫打」。

 ぎゃははははは!画面に合わせてキー打つと姉ちゃんが脱ぎだして、 ノルマに達すると姉ちゃんが絶頂に達する(笑)。ぎゃはははは! 音声やアニメーションを交えて臨場感あるタイプ練習! ぎゃはははは!

 こうゆうのが現れるかぁ。確かに誰かが思い付きそう だし、同人ソフトとかでは既に存在しているんだろうけど、 こうやってちゃんと製品として、雑誌記事として紹介される のを見ると改めて大バカだなぁ(笑)。ひ〜お腹痛い〜。許して〜。

 まぁ不毛な脱衣麻雀よかはまだ実用性あるだろ。ハイパースペース社 から¥4600で出てます。Win95/98対応、DirectX使用。誰か試して感想教えて。 お願い。

 という訳で、このソフト紹介したかったのと、ちょっとこの雑誌 全体眺めていて「?」と思った点があったので、いそいそとこの本 購入してきました。ご存じの方は多いと思います。「メガストア」2月号。 700円出して。

 世に18禁専門のパソコンゲーム雑誌ってのは結構な数出てると 思うんだけど、この中でもこの「メガストア」ってわりかしハード 思考なんじゃないのかな?なにせ表紙が外で縛られてるアザだらけの 女の子だからなぁ。

 ちょっとパラパラとジャンルってのを書き出してみるね。 「純愛」「パロディ」まぁこの辺はいいでしょ。 「メイド」「学園もの」「巫女」、 この辺・・・まだ大丈夫か。それにしても「巫女」ってジャンル付け、 わかりやすいけど意味不明。「SM」「強調」から「肉欲」「スカトロ」 「鬼畜」・・・。書いてて頭痛してきた。

 ていうかね、正直言わせてもらって、ひきました。さざ波のように。

 一応自分だってアダルトビデオショップバイト経験あるし、 昔さんざ学校のPC98とかでエロゲーやってた人間なんで (もう時効かな、こんなことやってました、すいません(笑)>関係者)、 それなりにこうゆうのに耐久性あるはずなんだけど。それでも こうゆう感想持っちゃいました。

 どこぞのPTAババアがほざくような「こんな教育に悪いもの 売るなんて許せません!」といったよくある感情論じゃなくって。 なんかもっと別の所に違和感感じるんですね。 何なんだろう?

 とぐるぐると思考巡らせてみたのですが、どうも焦点が定まらない。 ここまで今のエロゲーが売れるという現状、ということは、 これを求めている人もそれなりに多い、ということでもある。

 んじゃなんで私は、今この「メガストア」見て違和感を感じてる んだろ・・・。

 てな感じで、思考停止してしまいました。本当だったらここで このネタボツにしてゴミ箱にたたき込むのが普通なんですが、 どうも捨てるには惜しい。

 という訳で、ちょっと助け船を求めることにしました。 エロ関係の話を抵抗なく、かつ客観性も含めて理解できる 人で、しかも私が声をかけられる人・・・・。

 

 

 

 2週間後。

 ほ〜〜なるほど〜〜〜〜!そうゆう見方があったか〜!

 あ、失礼。

 なぜこんなに間が空いたかというと、 最近公私共々お世話になりつつあるインターネットラジオ「Radio13」さんに ネタ投稿して、エロゲーを取り上げてもらったんですよ。 とりあえず先にRadio13さんに結論出してもらって、後で自分で 改めて考えてみる、という極めて卑劣な手を使わせて頂きました。

 いやはや、わがまま聞いてくれてありがとです。

 (残念ながら既にバックアップ保存期間過ぎているため、放送は 聴けませ〜ん。私たま〜にこうゆうことやりますから、毎週チェック するが吉。)

 んで、Radio13さんの話の中でこんな会話が出てきたんですよね。 要約すると(だいたい)こうなります。

 「仮に、このエロゲーの中に登場する人物を実在する人間の 年齢に当てはめたらどうなるか。良くて中学生。下手すると 小学生にまで対象が下がってしまう恐れすらないか。」

 これ聞いた瞬間「あっ」と思う所がありまして。

 確かにほとんどのエロゲーの絵、年齢に対して非常に幼く描かれてる んですよ(これはアニメという表現手段だから、というのもあるんだろうな)。 言われてみればこれは確かに当てはまるんだ。

 実際、2週間前には「現実の女の子にこうゆうことしたい、と いう願望があるのか」「これやってる人の中では女性を人間じゃなく 単なる裸体として捉えてないか」とかいったこともぐるぐると考えてました。 つまり、Radio13さんも2週間前の私も、「これを現実に当てはめたら どうなるか」という視点からモノ見てたんですよ。

 なるほど、だから冒頭で持った違和感なんだ。「もし これを現実でやったら・・・」と考えた。だからひいちゃったんだな。

 でも、こう考えるとすっきりしちゃうんだよね。

 エロゲーの世界は、現実の世界と完全に分断された所に存在している。 「現実にはありえない」という前提があるからこそ、割り切って 感情移入ができる。

 もっと言えば、エロゲーって「現実にはありえない」という前提 があり、自らが現実と空想の間にいることを 自覚した上で初めて感情移入が成立するんじゃないかな、と思って。

 どうでしょう?すっげぇ怖いこと言ってるかな、俺。

 よく耳にする過激な性描写に対する批判とかを思い出すと、 アプローチはすべて現実側からのものなのよ。「もし本当に・・・だったら どうする」という視点なの。こう考えるとこの両者、 明らかに差があるんだよね。両者の軋轢、ここから来てるような気もするな。

 現実との断絶・・・。こっからさらに怖いこと書くかもしんない んだけど。

 これは別にエロゲーに限った話じゃなく、なんにだって当てはまると 思うんだけど。この断絶をやる側、見る側が自覚している限りは 私は大丈夫だと思うんだ。逆にこうゆうエロゲーなりが存在することで、 「妄想から現実への突破願望」は収まるんじゃないか、という 考え方をします。こうゆうのを提供することで逆に突破願望を 抑える効果もあるんじゃないか、という意味ね。

 それでこんだけあるにも関わらず一線を越えちゃうヤツがいたら それは遠慮なくそいつに社会的制裁加えなきゃいかんでしょ。

 結局はどうゆう趣味嗜好か、というよりも「それを自覚してるか」という 部分に依存しているんじゃないでしょか。結局犯罪起こすヤツってのは こうゆうのがあろうとなかろうと、結果として行動に走ってしまうだけ のような気がする。責めるべきは媒体じゃなくて、それやっちまった 本人でしょ。媒体は媒体なんだよ。

 これを踏まえた上で「じゃあその自覚を植え付けるにはどうするか」 「判断がつかない子供にこれをどうやって教えるか」ってのを考えて いかなきゃいけない訳でしょ?議論がここまで昇華 できてないからムカつくんだよ、今日のPTAババア連中の抗議は。 レベル低すぎるの。人間はどうゆう欲望持つのか、それをどうセルフコントロール させるか、そのためには周りは何ができるかってのを考えろよ! 規制規制のオウムの合唱からじゃ何も生まれねぇよ!

 ん、最後結局エロゲーからかなり離れてしまいましたな。でもこうゆう のを浮かび上がらせるのには(私にとって、ですけど)適したジャンル なのかもしれません。

 という訳で、こんな感じでまとめてみましたけど、いかがだったでしょか? Radio13の皆さん。


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