情報の重複。
いつも通ってる某Webの作者さんがぷりぷりと怒ってる。
この方、自分のWebの中でとある海外ソフトの日本語訳マニュアルを 提供されてるんですけど、なんでもそのページ内容がパクられて、 あたかも自分が作ったかのように公開されてるとのこと。
言われるままにパクリ元とパクリ先のHTMLファイルを見比べて みたのですが。
いやぁ笑った笑った。いや、笑っちゃいけないんだけどさ。
まんまパクリやないかこれぇ。表面上のレイアウト、文章の構成 はもちろんのこと、HTMLタグの付け方や改行のクセ、HEADタグまで ほとんど同じなんだもんなぁ。
これパクった人のやり方が手に取るようにわかるなぁ。 まずHTMLファイルをブラウザからローカルに保存。その後、ですますとかの 表面的な文章の細部を書き直して、自分で作った画像にIMGタグを 書き換える。あとはリンクの整合性取ってFTPすれば手っ取り早く 自分のページのできあがり〜。キューピー3分 クッキングも真っ青のスピード作成〜。すげ〜。
ってお〜い!そこまでわかりやすくパクるな〜!せめて もうひとひねりしろ〜!!(笑)
ってのはおいといて。
今回のこのケース、もし仮に裁判とかになったしたら十中八九 パクリと認定されるケースだったんだけど、そんなことダラダラ 書いても面白くもなんともないんで、別の視点からちょっと 見てみましょう。
結論から言えば、人のページコピーして、自分のページに 貼り付けたところで、単純に労力の無駄遣いでしかないんですよね。 なんでWeb作りの基本中の基本、リンクを使わなかったのかな。 ここにわかりやすいのがありますよ、ぺたり、これでいいじゃん。 最小限の努力であなたもラクできて幸せ、読み手も苦労なしに 良質のドキュメント見つけられて幸せ。これでよかったはずなんよ。
わざわざ既存のドキュメント自分のページにコピーし直したところで 何のメリットもないんですよ。修正箇所あったらいちいち 直さなきゃいけないし。読み手は読み手で複数の似たような文章 並べられたところで混乱するだけだし。 どっかのコンピュータにデータさえ残っていれば世界中 どっからでも見られるのがインターネット最大の メリットなんだからさ、わざわざ無駄に増やす必要なんかなかった んですよ。これがパクった側にすれば最大の判断ミスでした。
だからもしやるとすれば「あ、ここが足りないな」とか 「ここは見せ方変えた方がいいな」といった感じで自分なりの ドキュメントを仕上げるべきでしたね。そうすればそれ自体にも 情報の価値が出てくるし、読み手も自分の好みで選ぶって ことができる訳。やるならそこまで考えようぜ。
まぁパクった側も各所で散々油絞られてることですし、 いい勉強になったでしょう。これを機により精進してくださいな。
(補足:場合によっては「盗むセンス」が必要な場合も存在します。 この点についてはまた別の機会に書きたいと思います。)
という訳で話を全体論に向ける。
今回のように明確なパクリって訳じゃないけど、似たような ケースって結構目にしますよね。例えばサーチエンジン使って 検索かけたはいいけど、書いてある内容がどれも似たような ものばっかりで詳しいこと何もわかんなかったとかいうこと、 どなたも経験あるのではないでしょうか。
私の場合だとよく当たるのが音楽のアーティスト関係。 「あれぇ?この人他のバンドとかでもサポートとかやってるよなぁ? どんなんだっけ?」と検索かけてみるはいいんですけど、 探せども探せども出てくるのは、ありきたりのディスコグラフィー、 ありきたりのプロフィール。「んなことわかってるわ!もっと 突っ込んだやつないんか!」と探し回っても見つからない。 そこで止まっちゃう。仕方なしにメールで詳しい人に尋ねて 回答得るってことが結構あるんですけど。
この場合、それぞれのありきたりのプロフィール載せてる人は パクリでやってる訳じゃない。それぞれ好き勝手に書いて勝手に アップしてるだけなんですけど。
でも、結局は上の人と同じ過ちをしちゃってるんですよ。
つまり、わざわざ自分が同じこと書かなくったって、似たような こと考える人はいっぱいいて、似たように載せてる人もいっぱい いるの。だから上から串刺しのように検索かけると重複する 情報として埋もれちゃうのよ。
かといって人と同じになっちゃうからここ変えようとか、ここ詳しく 書こうとかそうゆう風に考えないからそこで満足しちゃう。結果、 似たような情報しかないWebがだらだらとと並んじゃう。
せっかく貴重な時間潰してWeb作ってるのに、もったいないと 思うんだけどね。
思うに上のパクリやった人も、ありきたりのプロフ載せる人も、 人に見せるため、というよりも自分のWebの量を増やすため、という 方向にウェイトがいっちゃったと思うんよ。アップしたらそれで 終わり。
量なんか問題じゃないんよ実は。ほんのちょっとだけ人が やってることと路線をずらしてみる。これだけでそのページの 存在価値ってガラリと変わるんよ。別に難しいことじゃない。 個性なんて仰々しい言葉使わなくても、誰にだってできることだと 思うよ。
ちょっとでいいんよ。「じゃあ俺は」「じゃあ私は」ってのを もっと見てみたいっす。お仕着せの型通りWebはもうたくさん。
それ考えたら「似たようなものばかりのホームページ」 なんて言われなくなってくると思うんだけどね。
もちろん自戒も込めつつ。