チェックという名の妨害工作。


 いまだもって企業が作るWebのレベルが幼稚園児の 作成レベルすら超えてません。むしろ本物の 幼稚園児が作ったWebの方が面白そうだしな。

 一見カラフルなデザイン、がしがし動く動画、膨大なメニューに 目を奪われそうになりますが騙されちゃいけません。一歩足を 踏み入れてみればそこはもう死んだ情報の墓場。百人が百人 使えないであろうゾンビ達が運動会やってます。

 この程度で自己満足に浸るなんぞ2千年早いわ。そんでも あちこちから企業Webはバカだ糞だタコだ恥さらしだ散々言われながら 一向に改善される気配なし。「ホームページで情報公開」のセリフが 草葉の陰で泣いています。

 まぁ別に企業Webがくだらないものであろうが役立たずであろうが、 知ったことじゃないんだけどね。大抵の分野は好きでやってる個人が 独自でWeb作ってるから、そっち見た方が情報早いし正確だし見てても 面白い。今日も今日とて数多の企業がたった一人の個人にボコボコに 殴られてる光景を垣間見ることができてそれはそれで面白いんですけど。 こんだけ毎回毎回1RKO試合ばかり見せられるとさすがに 「もっと長くやれ〜」と思っちゃうのも心情。せめて2R、3R位まで 持つ位には頑張ってよ、企業Webの作り手さん。

 ってのがこのページで繰り返してきた企業Web批判。

 基本的にはこの考え方は変わってません。むしろ逆にさらに 確信持ててきましたね。ただ、この数年で「企業Web=ヘボ」 とは一概に言えなくなってきています。本気でWebに取り組んでる 企業も増えてきました。

 このことによって、今まで使ってた「個人V.S.企業」という 図式は崩れてるような気がします。むしろ個人も企業も 関係なく、単純に使えるWeb、見る気も起こらないWebの差が より一層激しくなってきたと見るべきでしょう。いい傾向ですよ。

 んで、最近の傾向としては個人を引き合いに出すよりは、 各々作成してる人数規模とコンテンツの質が係数−1で比例 してるような気がします。

 順番に見てみましょうか。

 SOHOの人、個人商店。ほとんどのが一人で制作してると思って いいですから、ほとんど個人Webとの区別が付きません(付ける 必要もないんだけど)。

 ついで一般的な中小企業。規模で言うなら全従業員数が 数人から数十人というところか。これも見てるとほとんどは一人 もしくは数人で作ってます。担当者名が明記されて、 メールもその人に送れるようになってますね。

 全従業員数百人以上の企業。この辺から雲行きも怪しくなってきます。 見栄えは無難にみえるけど中身薄かったり。文章キレイだけど 印象に残らなかったり。誰が作ってるのかボヤけてきます。 メールアドレスが「webmaster@どこどこ」といった感じで 誰が読むのかわからんくなってくる。

 大企業。あ〜もぉ訳わかんねぇ。内容ないクセに量だけ多いから どこ見たらいいかわからなくて鬱陶しくなってくるし。誰が作った かなんてわかる訳がねえ。

 県庁や市役所、各種省庁などなどなど。却下(笑)。

 てな具合に、会社規模が大きくなるにつれて、作り手の意図は どんどんぼやけていくという逆転現象が起こってるぞ、と。

 とは言え。こうゆうことも考えたりする。実は会社規模と Web実際に作る人間の規模って、個人も会社もそんなに 変わらないんじゃないかって。

 普通にWeb作って、ってレベルなら広報課の中にWebチーム 4、5人位作って、それで維持していけばいい。所詮はHTML程度なんだし、 純粋な技術としてはそんなに難しい訳じゃない(かといって 専任者いなきゃ回らないのも事実だけど)。そこそこの 時間と人間がいれば、誰でもそこそこ見られるWebは 作成することができるんです。そりゃそうだ、私のような 人間のクズにだってできるんだもん。

 でも、現実のページには人間が作ったのかすら怪しげな Webが右往左往している訳で。これはいったいどうしたもんだろ、 と考えて頭に浮かんだものがある。

 そう、もう毎度おなじみの上からのチェック機能。

 同じような人数で同じようなWebを作成しても、その後の過程を 経ていっくらでも原形なんて歪められるんよね。

 個人や中小企業の場合、チェック機能なんざ無いに等しいですな。 作られたものはそのままの形でインターネット網に乗せられる。 生まれたままの私を見て。違うか。

 一方のデカい企業の場合。
「君、先日見せてもらったホームページなんですけどねぇ。」
「はぁ。」
「この箇所は外に出すにはちょっとふさわしくないんで、 消してくれないかね。」
「はぁ。」
「あと画面が全体的に地味だねぇ。もっと絵とかもふんだんに 使って自己主張しなきゃ。色も派手にして」
「はぁ。」
「来週には社長交えてプレゼンテーションするから。 期待してるみたいだからよろしく頼むよ。」
「はぁ。」

 こんな会話が交わされるんだろうなぁ。イヤだなぁ。 こうして作り手としても読み手としても全く関与していない 第三者の手によって、よかったページもぐにゃぐにゃにされて 原形とどめなくなっちゃうんだろうなぁ。

 哀れ。

 結局、せっかくいいセンスもってるWebの作り手がいたところで それが直接Webの評価に反映されないってのが最大の問題点なんだろうな。

 失敗するのがイヤだから冒険は避ける。徹底的にチェックしてる 内にどれが正しいかの判断もできなくなっちゃってる。 そんな中で手加えたところで、よりいいものなんかできる訳がない。 この辺、一向に進まない情報公開の阻害要因とも一致しているような 気がする。上がウンと言わないと前にも後ろにも動けやしないのよね。

 やっぱ上にあるものにロクなものはない((C)ECD)のかな。

 でも幸いなことに、わてら読み手はそのWebを見る事で、そこが ロクなものなのかそうでないのかの判断ができる。これは やっぱ大きいよ。いいものはありがたく見させて頂く、タコな 代物は遠慮なく罵倒する。

 読み手がちゃんと選ぶべきものを選んでいけば、レベル低いのは 自然と淘汰されていくでしょう。

 これが低レベルWebに巻き込まれないための、最大の自己防衛ちゃうかな、 そんな事を思ったりします。

 んでこのページが結果として淘汰されれば言うことなし。

 ん?


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