「作れ」より「壊せ」?


 ちょっと時期遅れ&賞味期限の短いネタですまん。 東京都知事選挙で石原慎太郎氏が新知事に決まりましたな。

 選挙期間中はさっぱり関心喪失状態だったものですからそれほど 詳しく見ている訳でもないのですが、それでもいざ決まってみると あちらこちらで懸念・疑問視の言葉が出てきているみたいです。

 まぁ政府・自民党がブーブー言ってるのは当然か。 青島氏が知事なった時でも散々もめてたし。 もっとも今自分の尻に火ついてんのに他人にかまってる余裕なんて あるのかしらね。

 都庁の各筋の関係者(←こうゆう名前の出てこないのが大抵裏で バカやってんだよな)もしかりか。実質的にブレーンとなって 動くのはこうゆう人達だからね。青島氏の洗脳には4年がかりで なんとか成功したけど、今度はそれ以上の頑固者だからねぇ。 さすがに担当者は胃薬用意しといたほうがいいかもね。

 アメリカや中国といった外交筋も石原氏がナショナリスト傾向に あることを憂慮した発言を行なってるみたい。まぁそうなるだろなあ。 本来だったら協力関係に当たりそうな現存各野党も「場合によっては 批判する」立場だし。場合によっちゃ四面楚歌になる可能性も あるってことだなこれ。

 まぁつらいでしょうけどお互いがんばってくらはい(傍観者モード)。 以上、朝日、中日、日経各新聞読み比べての感想でした。

 ところでさぁ、なんか石原氏のマスコミでの取上げ方って選挙中と 選挙後で微妙に違うような気がしません?もともと暴言癖ある人だし キャラ立ってるから取上げる頻度が高いってのもあるんですけど、 選挙中は「そうだイケイケ」的だったのが、当選と同時に手のひら 返すように「じゃああんたそんだけのことできるの?」と醒めちゃった ような印象受けるんですよね。

 まぁ気持ちはわかる。公言していたことを実行するのは マスコミだからこそできるチェック機能という考え方もあるし。 実行できたかどうかはそのまま石原氏の「政治家としての実力」 に跳ね返る訳ですし。

 でもなぁ。私、今回、いや、ここ当分の間は「いかに実行したか」 ってのは大きな評価基準にならないような気がするんですよね。

 あくまで私一人の考えですけど、そう考える根拠。 今回の選挙で石原氏に大票集まった要因として、 石原氏に「破壊屋」としての期待、願望を感じるということ。

 つまり「どれだけやりとげるか」じゃなく 「どれだけぶっ壊せるか」に期待集まってるんじゃないかなと。 そう思えてくるんですが。

 だってさ、今回の地方統一戦での各候補者の主張聞いてるとさ。 もう変わらないんよ、誰が言ってることも。なんで自民党も共産党も 同じように景気回復財政回復叫んでんだよ。右も左も 区別付かねぇじゃねぇか(偏見含)。 福祉教育とかその他の政策でも違いを探すのに苦労する位だもん。 これじゃあ返って「んなこと言われたって今まで誰もできなかった んだから、これからもできる訳ねぇじゃんか」と醒められるのがオチでしょ。

 これからも世の中悪くなる一方、どうなったって変わらない。 そう考えた場合、人はどう考えるか。「んじゃせめて諸悪の根元 だけでも潰してくれ」こう考えるのってすごく自然だと思いません? いわゆる怒りの本能。

 人の税金何百億も浪費してるくせに何もやってな特殊団体が のさばってる。潰せ。ゼネコンの利益だけ考えて公共事業やりまくって 自分達だけ甘い汁吸ってやがる。潰せ。さもしい言い方だけど ある意味正直な気持ち。もう国全体にこうゆう感情が 渦巻いてるの状態だと思うよ。だから今回の選挙結果に なっちゃったんじゃないかなと。

 だから石原氏が4年で評価を得るとしたら、何%の借金圧縮 しました、何%失業率下げました、プロジェクト誘致成功しました とかの成果物じゃないんじゃないかな。あのプロジェクト潰しました。 ここの部署潰しました、何人クビ切りましたの「負」の評価に なると思うな。

 ちなみに前知事の青島氏に関しては「潰すべきものを潰せなった。 抵抗に屈した。だから評価下げた」と思うんですが。だから石原氏に 限った話じゃなく、今後の国政も地政もこうゆう「潰さざるを得ない」 状況に進んでいくんじゃないでしょか。

 その辺を見る側が認識してるかだろうねぇ。特にマスコミ。 今の所「●●は知事には権限ないから無理」的な水掛け論に 終始してるような気もするな。俺もっと注視しなきゃいけない ポイントあると思うんだけど。

 例えば石原氏のこの一言。

 「これから半年間で官僚主導の仕組みを破壊する方法を考える。」

 従来言われた修正でも透明性でもなく、なぜ「破壊」を使ったか。 よ〜く考えておく必要あるんじゃないの?

 破壊しまくることが最大の評価につながっちゃったり、して。


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