だから使われるなっての。


 こんな話を聞きました。最近多いなこうゆうまた聞き話。

 中日文化センターという、名古屋圏在住の人には有名な カルチャースクール(まぁようするに絵とか習字とかいろんな 習い事を教える教室みたいなもんと思いねぇ)がありまして。

 そこでとある講座の中級を受講していて、上達したので 上級にクラス替えしたくなりました。 先生にも「もう上級で大丈夫だよ」とお墨付きをもらっていた ので、自信満々に受付にその旨を伝えました。

 ところが、受付の回答は「7月までダメ」(申し込んだのは4月前半)。 先生は大丈夫と言ってるじゃないか、なんだダメなんだと詰め寄るその人。 でもどんなに頼もうが泣き付こうが「7月までダメ、それまでは 中級を受講してください」の一点張り。

 案の定その人キレまして(そりゃそーだわな)、なぜダメなのか 追求したところ、次のような答えが返ってきましたそうです。

 「ウチは3ヶ月単位で登録用のコンピュータの入力を行ってる んですよ。もう今の分に関しては登録が終わってるので変更 できないんです。すいませんけど、次の入力受付である6月まで 手続きは待ってくれませんか。」(注:口調は藤原の想像)

 んで、聞くとこれはクラス変更だけの制限ではないらしい。 入会・退会・講座の新規受講、全部期の区切り(3ヶ月単位) にならないと手続きできないんだって。

 ぎゃははははははははは(最近お気に入りの笑い声)。 それコンピュータ使う意味あるんか??

 こんなシステム(つぅかソフト)使う価値あるのか? プログラム初心者でも「できるVisualBasic」眺めながら 3日で作れるレベルじゃねぇか(そうか?)。

紙使ったほうがまだラクだよこれじゃ。仮にも 中部最大のカルチャースクールが聞いてあきれるぜ。 まぁ予算なくてソフト新規購入する金もないんだろうねぇ。 事務員さんの苦労、察するよ。ほんとに無駄な作業ご苦労さんって感じで。

 今のやり方続けてたら間違いなく「殿様商売の世間知らず」の レッテル張られて朽ち果てるね。まぁ一刻も早くシステムの リプレース行ってください。

 とまぁこんな感じで他人事のようにゲラゲラ笑ってたんですが、 このこと教えてくれた人は、全く違う観点で、怒りを露わにしてました。

 その人曰く、

 「コンピュータが処理できないから手続き受付できませんなんて 言い訳にならねぇっての。こっちから見たらただの職務怠慢にしか 見えないって。客の要望に少しでも応えるってのは商売の基本だろ? 百歩譲って受付処理自体は6月にやるとしても受付受理自体は 今やって受付でキープしてくれてもいいんじゃねぇの?」

 うむ。ごもっとも。

 これ、受付業務がコンピュータに縛られた最悪のパターンだよね。 で、当の本人達には「悪いのはコンピュータ、自分達は悪くない」 と思っちゃうから(理論的には合ってるだけに)開き直っちゃう。

 でも客にしてもたらそんなこと関係ない。1日でも早く (ていうか、その場で手続き完了が今の世の中の当たり前か)受付 業務完了させるのが筋。実際にはこうゆう事務手続きのスムーズさ がそのまま収益に跳ね返ることだってある訳だし、決して 笑い事ではすまないと思うんだがな。

 本来コンピュータ単体でも、システム全体でも「それが便利だから 使う」のが大前提のはずなんですよ。コンピュータ使うことで 速度も信頼性も手間も向上しないのだったらよほど手で作業した 方がいい。

 コンピュータだから無条件にいい、なんてのは完全な妄想。なぜいいか、 どこがいいのか、それ考えて使わなきゃ時間と金の無駄遣いだよ。

 ちなみに、これは言いかえればわてら作り手にとっても頭に 留めておかなきゃいけないことなんだよな。すいません、当方 人間のクズですが今の所まだ作り手です。これでも。

 んなこたともかく、ユーザの望むもの作るのが作り手のお仕事 だったら、それにできるだけ即したものを作る。一種の義務 なんだよねえ。

 「OSの仕様だからできません」「予算ないので組めません」 口で言うのは簡単だけど、全部が全部これで要求拒否できる 訳でもないんだし。

 いかにユーザの「本当の要求」を理解でき、それに即したモノを 作れるか。これが実力ってことなんだろうなぁ。

 書いてて自分がこうだとはお世辞にも思えないだけに胃痛いけどな。 この商売向いてないんかも。

 ま、使う側であっても作る側であっても、コンピュータに振り回されて 目的見失うのだけは絶対にやめような。っつうことが言いたい訳です。

 コンピュータは使って使って、使い倒してこその道具。

 いたって基本だけどさ。忘れるんだよ、意外と。


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