「空白」の効率


 やっぱ社会人たるもの、仕事中はびしっと集中して、効率を上げていくのが当たり前なんだよね〜。よそごとおしゃべりなんぞもっての他。びしっと働くぴしゃっとやめる。それでこそ日本の鏡!輝く未来に向けて進め若人よ!!

 すんませんいきなり嘘吐きました。やっぱダメです。心にもないこと書こうとすると、途端に両腕が拒否反応起こしてしびれ始めます痛てててて。腱鞘炎だろそれは。

 そんな訳で本日も仕事する気なんか全然起こらないがために、こうやってパコパコと乱文をしたためているのですが。

 でも真面目な話、どう逆立ちしたって、朝9時からお昼はさんで夜6時まで、真面目にパソコンに向かってお仕事するってできんよ。精神的にも体力的にも。一番集中してるはずのコーディング作業ですら、一日で2時間*2セットも持てば上出来です。あとの6時間ははっきり言って頭寝てます。もしくは脳細胞死滅してます。去年のデスマーチ寸前の時ですら、この壁は打ち破れなかったので、これが私の絶対的な限界なんでしょうね。

 すんません人間のクズで。

 言っとくけど「上出来」でこれだかんね。9時〜6時まで何も進みませんでしたなんてことも悪いけどしょっちゅうある。結局1週間スパンで考えたら、週40時間の労働時間中、12時間集中できてればその週の仕事はよく進んだことになる状態です。

 あ、つーことはあれか。人が40時間で片づける作業をその1/4で片づけるってことは俺ってそんだけ優秀なのか、などとうぬぼれてみるのですが、だからと言ってその余った時間で何をやる訳でもないので結局人並みもしくはそれ以下じゃん、とすぐに気がついてげんなり。

 という訳で、仕事集中できない時間は居眠りするとかおしゃべりするとか体育館の裏でシャブ打つとかできればいいのですが(できねぇよ)、如何せん上司の目もあり先輩の目もあり後輩の目もありと、いたる所で監視管理されてしまうというのがリーマンの悲しい実態でありまして。たとえ仕事が進まずとも仕事するフリはし続けなきゃならないというのが現実なんですな。

 したがって仕事していなくとも「何かをしなければならない」状態になってしまうんですよね。私はその点幸せですな。集中力切れたらここのネタを考えるなり文章打ち込むなりすればいいんですから。特に文章打ち込んでる時って傍目には「一生懸命仕事してる」ように見えますし。でもディスプレイ覗かれた瞬間にすべてが崩れ落ちるのでやってる方はヒヤヒヤだったりしますが。

 では他の人は一体何をやってんだろ。雑談交じりに会社の人に聞いてみました。すると結果はこう。いろいろでてきたな。

「ゲーム(特にソリティア)」「できかけのプログラム眺めてぼーっとしてる」「幾度となくlsコマンドを叩く」「必要ない書類を捨てる」「爪を切る」「スキャンディスク」「鼻毛を抜く」「時計の秒針をじっと眺める」「プログラムのコメントを奇麗に整える」「いらない紙にラクガキ」「枝毛収集」。

 生産的な行為もあれば極めて非生産的な行為もあるんですがまぁそれはここではおいとこう。ちなみに川田さんに業務連絡。「核ミサイルの発射ボタンを押すか迷う」ってのは狙い過ぎですのでボツにしました。知らねぇよ川田さんここの存在。

 でも面白いもんだな。思いっきり共通点あるねこれ。もしこれ見て「え?これのどこが?」と思ったら、ちょっと余裕を見失ってるよ。一度会社すっぽかして遊びに行くが吉。

 共通点。ぜーんぶ頭使わなくていい行為だよね。口半開きにしてほけーとやってるようなことばっかりなんですよ。

 で私、これらの「頭をカラッポにする行為」って絶対に必要だと思うんですよ。適度に休憩を入れて、緊張と弛緩をサイクルさせた方が絶対に効率がいい。人間の集中力なんてそうそう持たないもんですし。

 でもこれをホワイトカラーでやろうとすると「サボり」としか思われない。そこに問題があるような気がします。作業をしないことイコール絶対悪、の思想から抜け出そうともしないし、考え直す気もさらさらないんだよね。

 んなもん42.195km休みもせず全力疾走しろって言ってるのと同じじゃねーか。全力疾走強要したがために、今まで何百回何千回と悲劇が繰り返されてる事実にいい加減気付けっての。

 まぁ確かに一度サボり出したらいつまでもサボり続けるから結局意味がないのでは?という疑問はわからんでもないよ。私もそうゆう人種だし。でもさ。その辺はもう突き放しちゃっていいんじゃないの?サボっていいよ、と言われてそのまま一日サボり続けるような輩だったらそれまでだって。結果で判断すりゃいいんよ。

 一日中苦労しまくって仕事したけどできませんでした。でも努力したことは認めましょう。これってまだまだ「努力>結果」の評価なんですよ。甘えんなっての。結果ありきの努力だろーが。結果出せないんだったら血反吐吐こうが過労死しようが価値はゼロ。この世で一番エラいヤツってのは苦労なんもしないで結果出すヤツなんじゃないの?

 全力疾走を強制するのではなく、ちょっと立ち止まっていかに手間暇かけずにラクしてこなすか考える。これによって効率も精度もグンと上がる、余裕も出る。これでいいんじゃないの?んなに走り続けてたらバターになっちまうぜ。

 つー訳で私がこうやって仕事中に雑文を書くのは決して仕事がイヤだからではないのです。効率化の為です。雑文を書くことによって、頭の中をクリアして最善の方法を熟考してる訳ですよ。この30分の空白時間が結果として2時間の作業効率化を実現しているのですっ。

 え?やっぱり苦しい?言い訳にしてもオチにしても?

 とほほほほ。


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