4年間。
大学に行く価値なんか無い、と人は言います。
あんなのに行くの時間の無駄、と人は言います。
本当にそうなのかな?
確かに別に大学で一生懸命に勉強したところで、今の日本企業風土に合わせた場合、何か得する可能性著しく低いし。むしろ社会でズル賢く行くんだったら「大学で何を勉強するか」なんかよりも「どこの大学で勉強したか」の方が重要。必要なのはスキルじゃなくってあくまで協調性、没個性。
そうゆう意味で言えば、盛んに大学不要論が今も昔も叫ばれ続けているのもわかる。わかるんですけどね。
なぁんかひっかかるモンがあってね。なんかこう魚の小骨がノドの奥にひっかかったつーかね。そんな感じ。
というのも私、大学時代なしに、今の自分語ることなんかできないんですよ。
つー訳でまだ4月だってのにもはや五月病状態となってる時代を先取りしてる(?)新入生の皆さん、ちょっとお話付き合ってくんない?まぁくっだんない話なんだろうけど。何の参考にもなんないかもしれないけど。ちょこっとだけ。暇つぶしだと思って。ねっ。
最近爆笑問題の太田光がよくこの話題してるんで、結果的にはそれに便乗する形になってしまうんですけど、私もどっちかと言えば「大学デビュー」組なんですよ。
高校時代までは、自分で言うのも何ですけど結構ひどかったです。友達もほとんどいなかったし。学校のセンセも誰も信用できないような状態でしたし。その頃はラジオ聴きにかなりはまってましたので、毎日徹夜してラジオ聞いて、学校に来て居眠りして睡眠時間確保する、そんな毎日でした。まだ1年生の時は友達とかもいたんですけど、2年3年となって皆が勉強中心になるにしたがって、だんだんクラスメートとの距離も離れていって。一応は話しかけられれば答えるけど深入りもできなかった。今思ってもかなり疎遠になってたんだと思います。
そんな感じだったのでやっぱり大学入る時には少なからず期待ありましたよ。いろいろ目移りしたし。
でも、太田光は大学で大爆発した一方で、私は大学でも爆発し損ねたんですよね(笑)。いわゆる大学デビュー失敗組ってヤツです。
やっぱりはじめの頃は「こんなんでいいのかなぁ?」とか思ったもんです。ただこの頃の私はまだ自我というのがありませんでしたから「こんなもんなんだろうなぁ」と納得(諦め?)しちゃってました。
授業もさして面白くなかったので、教室の隅っこで高校時代と同じように昼寝して睡眠時間確保して。
サークルとかにも入ってはみたんですけど、新歓コンパでお酒飲まされて気が付いたら病院のベッドの上で。その頃はまだ自分がお酒飲めない体質だってことを知らなかったんですよね。それが原因で幽霊部員になっちゃって。
バイトも始めてはみたんですけど、体力が持たなくて1ヶ月でダウン。今の(贅肉で)豊満な肉体からは想像できないほど、ひ弱でもやしのような体でしたから。無理もなかったんですけど。
お友達も出来はしました。でもみんなわすなんかよりよっぽど大人でいろんな意味で会話のレベルが違います。これがもうついてけなくて。(んでもそれを一度たりとも態度に表さなかった当たり、自分でも意地汚いよなぁ。)
結局はじめに思い浮かんでたことぜーんぶ頓挫しちゃって。どーしよーかなーと一時期は完全に人間消えてました。
これが微妙に変化したのが1年の夏位の時でしたか。授業に空き時間できると暇になるじゃないですか。で、コンピュータルーム行ったんですよ。理由は単純明解、クーラーがんがんに聞いてるから。涼しいからそこで寝ようと。えぇその程度の理由ですとも。
そしたらなんか横でケラケラケラと学生さんが笑ってて。教材用のUNIX端末でしたからゲームできる訳でもないし何がそんなにおもろいんだろ、と。無意識に聞いてました。
「何やってんです?」
んで教えてもらったのが、確か学生用に作られている学内の掲示板だったのかな。もう今となっては詳しく覚えてもいないのですが。とにかくそこの書き込み見ててゲラゲラ笑ってたと。
とにかくその時点ではパソコンは仕事か勉強か、遊びに使うならゲームだけ、と思い込んでましたので「こんな世界があるのか」とちょっとびっくりして。
今を思えばこれがきっかけなんでしょーね。ほんと些細なもん。
結局その掲示板自体には一度も書き込みすることはなかったのですが、そこからパソコン通信なるもんがあるぞ、と知って。んじゃいっそそれやってみようかな、でもそのためにはパソコンいるな、お金いるな、つーことで一度は諦めたバイトに再びチャレンジし始めて。
まーそっからは簡単でしたね。バタバタバタとしてる内に「ろくに勉強もせずバイトして遊んでばっかりいる大学生」のいっちょあっがり〜でした。
ほんとドミノ倒しでしたよ。入学当時のさまざまな失敗がウソだったかのようにバイトしぃのサークル入り直しぃの遊び仲間増えぇの。お金たまってパソコン買った後は、基から素質あったんだろうけどマニアック的知識も増えていって、で今メシの種にできてると。
どーなるのかわからんもんなんだよなー本当に。
3年、4年となってからはほぼ毎日昼間から夜まで学校で授業受けるなり遊ぶなりぼーっとするなりして、夜中家に帰って来て昼まで寝る、そんな生活してました。
今を思えば学校を完全に遊び場にしてましたね。そう、子供が初めて他人と遊ぶ、公園の砂場のような体験をわすは大学でやってたんだろーな。
なにせ時間だけは売る程あるのが大学生の特権ですから。やることなければとにかくぼーっと考えてました。天気がいい日にはベンチに寝っ転がって。雨の日には食堂でお茶すすりながら。寒いときは暖房ぽかぽかの図書館でコンピの本眺めながら。
何を考えてたんでしょうね、私。とんと覚えちゃいない。
でも、そんな時間が山ほどあったから、今の私があるんかな。そんな事も思うんです。永遠に続くんじゃないかとすら錯覚する程の膨大な時間の中で。すべての事象を切り離して。イヤなことも好きなこともなーんもかも忘れて。
そこで自我を形成してたんかな、と。
その代償なのか、結果的には6年も学校行くことになっちゃって。その間に世間一般人として覚えるべきことを何もかも忘れて、そして今ここに人間のクズがいますよ、と。
すまんね、長話になっちゃって。
さて、どうなんだろ。今の話聞いて、それでも大学辞めたいって思うかな?
まぁ辞めたいっつうんだったら私には止める権利はないんすよ。結局は自分自身で決めること。わすの言ってることって、所詮はじじいの寝言みたいなもんです。
そりゃさ、今の世の中、大学という制度に関してはそれに頼ってたところで、社会の激流の中で生き残れるなんて保証どこにもないよ。つーかそんな願望捨て去った方がいいくらいだと思うし。
そんな中、もし次にやることが決まってて、そこに突き進む準備も覚悟もできてるんだったら、それこそこんな所で立ち止まってる必要なんか無いよね。
でもさ。そこまで考えてる?正直な話。
わかんないって答えて構わんよ。わすもわかんなかったんだもん。つーか今になっても答えなんか出てこんよ。わかんないからぼけーとしてたんだと思うしさ。
私は別に大学で何やろうといいと思うんよ。バイトに明け暮れるのも合コンにうつつ抜かすのも勝手。
で、勝手だったらさ、「なーんもしない」なんて選択肢があっても構わないんじゃない?単位なんざいっくらでも卑怯な手段使ってテキトーにあしらっておけばいいんよ。残り時間はどー使おうが己の自由。別にいいよな、ぼけーっとしてるだけでもさ。有意義だからいい、無意味だから悪い、そんなもん関係ないよ。
せっかく寝る間惜しんで勉強して勝ち取った「大学生」の座だもん。少なくとも4年間、堂々と胸張ってほけーとできるんだもん。使わない手はないよ。
それに。ほけーっとするのにも飽きたら。そん時には何やってるのが見えてるはずなんよ。おぼろげにでもさ。そっから始めても惜しくないよ。
ま、私が言えるのはここまでです。参考にしようが、吐き捨てようが、どうぞ御自由にしてくんさい。どーすんか考えてみるだけでも、暇つぶし位にはなりますよね?
んじゃま。そーいう訳で。月並みな言葉ですけど。がんばってね。