暴行えんたていめんと
ふーん。中日の監督及び選手が判定を不服として橘高淳審判員に暴行、審判はろっ骨骨折で全治2週間かぁ。
私、このシーンテレビで見てたよ。すごかったねぇ。橘審判、ゴムマリのように吹っ飛んたもんな。
これにキレた連帯労組プロ野球審判支部は傷害事件として該当選手の刑事告訴を検討しているんだそうです。まぁ要するにこれは単なるプロ野球としてのお笑いのヒトコマなんかじゃないと。生活と身の安全に係わることだと言う言い分ですな。
ふーん。そうですか。
いや、いいと思いますよ、刑事告訴。やればいいんじゃないです?去年日ハムの上田監督が審判ボコにして刑事告訴寸前まで行って結局和解しましたけど、結局はあれすらもなぁなぁにすましちゃった結果としての今回の事件だと思うし。ここらで白黒はっきりつけておく作業やっといてもいいんじゃないすか?
まぁたかがこんだけのことで選手が前科一犯になっちゃうのはかわいそうだけど、まぁいわば鉄砲弾みたいなもんですから名誉の負傷ということでひとつ。中日はちゃんと選手の将来手厚く看護せなあかんぞ(笑)。大丈夫、世の中には人殺ししても反省の色も見せない馬鹿野郎とか沢山いるんですから、それに比べりゃこんなもん屁だって。胸張って生きろ。
とまぁまずは常識人らしくいっぱしにマトモな意見なんぞ述べてみるのですが。
え?てめぇのどこが常識人だって?社会生活に指一本引っかかってるだけの人間のクズがそんなこと言う資格ないって?
それを言うなよそれを。当たってるし。
いやね。上の乱闘シーン見た時の素直な感想、言っていい?
笑いました。審判の泣きっ面見て腹の底から笑っちゃいました。「わー、すげー、ぼこぼこー」などと思いつつ笑い転げてました。
うん、悪いけど私、橘高審判には1mmの同情すらしませんでしたよ。完全に逆。完全にボコにしてる選手達の味方してましたね。「おらー、もっと行けー、ボロ雑巾にしてやれー」と声援送ってた位ですから。
かつて敗戦直後の日本人が、自分の姿を力道山にオーバーラップさせ、外国人選手をバッタバッタと倒す姿を見ることで自らの鬱憤を解消していたが如く。私は乱闘中の選手達と心の奥底でシンクロしてましたね。ズタボロになった審判の姿を見て心底スッキリしましたよ。「いやー、いいもん見させてもらったよーありがとー」といった気分でした。
普通だったらこんな感情持ち得る訳が無いでしょ?要は人が人殴る姿見てキャッキャ喜んでるんですから。
でも、私一人じゃないと思うんだよなぁ。このシーン見てこうゆう感情持った人って。当日、球場へ足を運んで乱闘を目の当たりにした観客も「今日はいいもん見られたなぁ」と満足げに帰っていった人多いんじゃないですかね?ねぇ、あなたもそう思いませんでした?
呼びかけてどうなるというもんでもないですけど。
後で冷静になって「なーんでこんな気分になったのかなぁ」と考えてたのですが、それほど時間経つことなく、結論は思い浮かびました。
あ、そっか。これはエンターテイメントなんだ、と。
選手が激昂して審判をブン殴る。こんなシーンが当たり前のように乱発するスポーツがあります。もうピンと来た方もいるんじゃないです?
そです。プロレス。
プロレスのレフリーって、そりゃもうレスラーにボッコボコに殴られ蹴られ、リングからはじき出されます。でも、じゃあ殴られたレフリーが殴ったレスラーを刑事告訴した例なんてあります?毎日毎日殴られ続けてるのにさ。
考えてみりゃ当たり前の話で、レフリーがレスラーに殴られるのはプロレスの世界では立派な演出です。殴られることが「レスラーはこんなに強いぞ」というアピールになる訳で。だからプロレスのレフリーをやってる人は、レスラー同様にトレーニングを行い、受け身を身に付け、殴られてもケガをしないように鍛えているんです。テレビとかで見るとレスラーの横ですからひ弱そうに見えますけど、そんでもケンカふっかけてみようもんなら、速効で返り討ちに遭うのがオチです。つまりそん位やるべきことをやってると。だから毎日レフリーができると。
つまり。この理論を先の乱闘に当てはめてみるならば。
たかが体当たりとキック何発かでケガしちゃって泣き言言ってるような審判なんぞ下の下です。審判の風上にも置けやしない。プロ名乗る資格なし。ちゃんと受け身を取ってケガだけはしないようにして、気絶するフリをして観客心配させてこそプロの審判!選手のキックパンチを疾風の如くかわし、逆に選手達ボコボコにして血祭りにあげてこそ審判の中の審判!!
という訳でプロ野球審判支部全員に告ぐ。今すぐ客員講師としてアントニオ猪木氏を迎え入れ、ありとあらゆる技そして精神を授かり、屈強なる審判軍団として生まれ変わるがよい!そして日本野球界にこそ我ありとその力を誇示して君臨するのだ!
もちろん選手側も黙っちゃいない。そのためにも巨人清原!君の力が必要だ!その球界随一を誇る鋼鉄の肉体、打席に立つ時のイっちゃってる目、それをたかだか1試合1打席の代打だけに使うには勿体無さ過ぎる!ぜひとも同士を集い、野球維新軍団「PYK」を旗揚げし、審判の野望を打ち砕くんだ!力ある者が勝つ、非情かつ偉大な世界をその手で構築せよ!
こうしてのんべんだらりと繰り広げられた日本野球の停滞期は終わりを告げ、新たなる格闘エンターテイメントとして世界に日本野球の名を轟かせるのだあ!!ワッハッハッハッハッハッハーーー!!!!
なんでそうなるんだ俺。後半Radio13風味入ってるし。でも重ねボケもここまでやると逆に気持ちいいな。
まぁ何にせよわすの思うことは極めてシンプル。
プロならプロらしく、観客を楽しませる工夫を、努力をしろ。選手も審判もマスコミも、その世界に足を踏み入れている以上同じこと。
球場の外の泥試合なんぞ、見てても何も面白くないんだから。
頼むぜホントに。