やりたいからやる。


 「偽春菜」騒動が巻き起こっております。どーせごまかして書いたところで「ああ、アレのことですね」と推測されるのは解りきってるので書いちゃいます。はじめに謝っておこう。 すまんね、門外漢が好き勝手言っちゃいまして。適当にあしらってくださいませ。

 私自身、この騒動が起こるまでこのソフトのことは存在すら知りませんでしたので、当初は「あぁ、どこぞのフリーがどこぞのパクって作ってたのがバレたんだろ」程度にしか認識していませんでした。

 でも、ちょいとひっかかるものがあったので一通り(ホントざっとですが)周辺事情とかを見てみたのですが。うーん、なんか釈然としないんだよなー。つーかはっきり書いてしまえばムカつく>翼システム株式会社。

 今までの履歴とか、それに対する周りのユーザグループとかの反応とかを眺めてみると、ソフトの開発及び発展の原点ってのは「本家みたいなタコなんぞ頼ってても当てにならないんだから俺らで作ってしまおーぜ」的な部分に集約されると思うんですよね。

 実際、開発当初と停止寸前のソフトはもはや別物とさえ言っていい。それ位劇的に進化してる。進化してるってことはそれだけのものがそのソフトに求められていたって事でしょ?

 確かにパクられてムカついて裁判沙汰に持ち込もうとした会社側の言い分もわからんではない。でもさ、それはそれとして、本来であれば自分が持ってる本家でもってユーザの要求を満たしてあげなきゃいけなかったんじゃないの?それができていれば、そもそも有志ユーザがニセモノを作る必要さえなかったんじゃないの?

 今回の件を通じて、皆がニセモノが潰れたから本家を金出して買うかといったら。買う訳ないよな。通常の神経持ってるなら。ユーザの要求に応えられなかったホンモノ。ユーザの要求に応えたニセモノ。そのためにホンモノに潰されたニセモノ。こんなんじゃどっちがニセモノなんだかわかったもんじゃねぇや。

 これは所詮邪推にしか過ぎないんで、間違ってても放っておいて欲しいんですけど。なんで翼システムはいきなり法的手段で脅すようなバカなことしたのかなぁ。本家にスカウトして取り入れるとか、もしくはプログラムとか売ってもらうとか、穏便でかつ自社のメリットになりそなやり方なんていくらでもあったような気がするんだが。結果としてそれでユーザがよりよい満足得られるのかもしれなかったんだし。と考えてしまうのは私がお気楽過ぎるからなのでせうか。どっちにしろなんかどこの企業も卒業記念制作したミッキーマウスの壁画をブルトーザーでぶっ壊すディズニー社みたいになってきてさ。あーヤダヤダ。

 つー訳で。まぁダラダラと勝手に書いてしまいましたが。

 こうゆうのを見ると、一応こうゆう業界の末席、のさらに隅っこの、さらに崖っぷちスレスレのところで片手でしがみついてる身分としては暗澹たる思いにかられます。ところでそれはどんな身分なんだ俺。

 「フリーソフトってなによ?」「ソフト作ることって何なのよ?」みたいな、それこそ何十年前から飽きるほど繰り返されてきた禅問答がぐーるぐると駆け巡っておりますわ。オーバーフロー寸前。

 まぁ私としては結局最後はいつも「あーウゼぇ!!いいじゃねぇか好きで作ってんだから!!ガタガタ抜かすなほっといてくれぇぇ!!」とわめき散らしてちゃぶ台ひっくり返すことになってしまうんですが。がっしゃーん。朝食抜き。

 結局のところ、自己満足万歳、ということで己を慰めるんですけどね。他の人とかならともかく私はそうです。作ることそのものがオモロい。他の人から感謝の声とか頂くからオモロい。これによって「できたぞー」と自慢できるからオモロい。形がどうであれ「面白いから」に結局は収束していくような気がするんですが。

 つーかそうでも思わなきゃやってらんねーというのもある。私なんぞは所詮「世の中でそれ使うヤツお前含めて3人いるんかよ」的なソフトやスクリプトしか世には出してないからお気楽なもんですが、世間的に認知されてるソフトの作者さんなんて大変だと思いますよホントに。方々から「動かないー」「これやってー」「早くー」と飛んでくる催促。見ず知らずの輩から飛んでくる文句中傷。挙げ句の果てにはどこぞのバカ会社が著作権だの何だの抜かして裁判沙汰。思いっきり歪めて書くな>俺。

 でもまぁたかが自分の楽しみでソフト作って、ついでだから他にも公開してみる(フリーで出せる拠り所ってやっぱここだと思う)だけなのに、あーだこーだ言われてさ。ふざけんなー好きでやってんじゃー黙れ黙れ黙れー!がっしゃーん。昼食も抜き。

 でもさ。実際上のような例でさえ、今となっては珍しくないじゃないですか。しょっちゅうあーだこーだ言われてさ。こんなのイヤんなる位見せられちゃ、こんなんフリーでやってらっかー、シェアにしてやるー。公開やめるー。こんな事も実際起こりつつある訳で。

 こうなると「がんばれ!ゲイツ君」の「フリーソフトの灯を守れ」で描かれてた危惧が現実のモノになりそうな、そんな気さえしてくるところがちょいと怖いですね。

 実際、私のような貧乏人(CD貧乏だろのツッコミ却下)が今こうやってまっとうにパソコン触れてるのだって、フリーウェアがあったから気兼ねなくいじれた、というのは確実にありますし。私はパソコン基礎をフリーウェアから学んだ人間ですから。

 じゃあかといって今私がその当時の作家さんとかに直接お礼を言うことさえできませんし、できると言えばせいぜいこんなWebの場末で「ありがとーがんばれー」と書く事くらいしかできないのですが。

 でも、こんな金権利金権利!!な時代だからこそ、ここらで再確認したい気分にもなってきますよね。もちろん金も権利もくれると言われればもらうけど(笑)、それだけじゃーないもんな。

 技術的な面でも、文化的な面でも、無数の「物好き」によって支えられた側面は誰もが認めるところでしょ。いいじゃん、きれーごとだろーがさ。作りたいと思っちゃえば作っちゃえばいーんだよ。

 はい、んじゃ皆さん目の前にちゃぶ台おいてー。せーの。

 うるさいんじゃー!よかれと思ってやってんじゃーつまらんことで横槍入れるなー!他人は黙ってろー!

 がっしゃーん!

 そして夕食も抜きになると。腹減った。

 どんなオチだそれは。


新着別 分類別
Index