泣く女


 さてと。今回はいわゆる50n-1回という訳で。例の如くあ・の・ネタでございます。下ネタ系苦手な人はここで読むのやめておきましょう。

 構わないという人だけ、下にスクロールを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とはいうものの実は今回、ここまでやる必要ほとんどなかったりするんだけどな。要は行数稼ぎと。やめろその発想。まぁそれはともかく、今回はネタ思いつかずに苦労しましたです。最後もう断念して他のネタ書こうかと思った位ですもんねぇ。最後の最後になってやっとこれ思い出したので、糸を手繰るようにつらつらと。

 私が学生時代、アダルトビデオショップでバイトしてたことがあるというのは何度か書きましたが。もうこの店自体は本部もろとも跡形も無く潰れておりますので(笑)書いても時効でしょう。書いてまえ書いてまえ。

 とにかく暇だったんですな、その店。昼過ぎに開店して夜10時〜12時位に閉める、というサイクルだったんですがとにかく致命的に客が来ない(笑)。扱う品目が品目だし、それで構わないというスタンスで店続けてたみたいですね。今の経済価値観では到底受け入れられないんでしょうけど。そんなんですからお仕事といえば、開店時にカギ開けて掃除して。客が来た時には万引きに気を付けつつレジ打ちして。閉店時にレジ閉めて鍵閉めて。そんだけ。あとはひたすらボーッと待機だったんですな。

 ですのでここのバイト時間使って学校のレポート作成に卒論作成と、フルタイムで活用しておりました。お金貰って宿題が片付けられる。後にも先にもこんなおいしいバイトはありませんでしたなぁ。

 え?今も勤務時間中に雑文書いてるだろって?それはそれ。これはこれ。

 ただこれではさすがに暇過ぎるとでも思ったのでしょうか。時折内職の如く簡単な作業とかも舞い込んでくることがありました。こっから話は繋がっていきます。

 ある日、本部の人がラジカセ2つと箱抱えて店にやってきました。箱の中には未使用のカセットテープがてんこ盛り。

 ん?これは何?

 聞くと別色のテープを数本渡されます。これがマスターテープと。これをラジカセ使ってダビングしてちょーだいと。ダビング終わったのは後日引取りに来るから別に分けておいてと。はぁわかりますたりょーかいでーす。用件が終わるととっとと本部の人は帰っていきました。

 はて。さてこのカセットテープ。一体何のテープなんだろう。まぁあらかたの予想はつくんだが・・・一応聞いてみるか。

 再生ボタンがちゃ。

 「・・・・あ・・・あ・・・あはーん、あーんあーんあーん・・・」

 停止ボタンがちゃ。やっぱりそうか。しかし文字で書いてみると改めてマヌケだな。俗に言うところの「盗聴テープ」の類のようです。ビデオ買ってくれた客におまけとしてつけるとかそんな感じなんでしょう。

 今のようなAV全盛、ましてやDVDが当たり前のように出回ってる現状から考えれば隔世の感がありますが、以前は確かにこうゆうジャンルがあったんだよな。こうゆうテープをイヤホン片耳に聞きながらエロ本を見るというのがスタンダードだった時代もあった訳で。何のスタンダードだ。

 まぁそれはそうとこちとらは所詮バイトの身分ですから、言われるままにダビングを繰り返しつつ店番しつつレポート書くという日々をしばらく送っていた訳なんですが。

 ここでひとつ白状しておきましょう。何本か渡されたテープ(確か6本位あったと記憶)のうち、実は1本だけ自分用にダビングして持ち帰りました。言っとくけどテープはちゃんと自腹で用意したぞ。えへん。威張ることかそれは。

 「泣く女」とマスターテープには書いてありました。他のテープはひたすら無機質にあんあんあんあん喘いでるだけで特に何にも面白みを感じなかった中で、この1本だけはちょっと違ってたんですな。

 聞いてるとノイズの中に(この手の音質なんてこんなもんです)女性のすすり泣きの声が聞こえてて。時折泣きの入った喘ぎが入ると。

 ただこれだけなんですけど。そそりましたねぇ。ぞくぞくっとくるものがありましたな不思議な位に。

 ほらだって。常時新作から中古まで、1000本はあろうかというAVに囲まれた環境ですよ?しかも店にあるテレビではプロモ用として常時何らかのAVが流れてる訳ですよ?そりゃあ誰だって慣れる、もしくは飽きますって。

 そりゃこの店のバイト始めた当時は気になった作品お持ち帰りして次の日に返してとかもやってましたけど(今だから言える)、それも始めだけ。そのうち「モノ」としてしか見れなくなっちゃいましたからねぇ。そうでなきゃAVに囲まれた環境で卒論なんか書けん。大体客対応してる時にハァハァしてたらそれはそれで問題だろと(笑)。自然と慣れてしまってたんでしょーな。

 それだけにあのテープはなぁ。言葉ではなんとも伝えづらい妙な魅力を持っていたものです。

 ちなみに、単純に「泣き声に弱いんじゃないの?」という冷静かつマニアックな指摘もあるかもしれませんが。えぇ否定はしませんよ。認めるなあっさり。

 そういえば知人の某氏は「途中で泣き声から喘ぎ声に変わるようなレイプ物なぞ言語道断、最後まで泣いて抵抗してこそのレイプ物」と断言してたしなぁ。似たようなもんでしょうか。似てません。

 そんなことよりも。今を思うとやはり「想像力の賜物」だったのかなぁとも思うんですな。ほら思い出してみなさい男性諸氏。同級生のパンチラだけで御飯何杯でもいけたあの頃を。え?今でもいける?それはなにより。そうじゃなくて。

 まぁさすがにこれだけAVも定着し、ネット彷徨えば無修正も難なく手に入れられる今日この頃(合法違法はともかく)。そんな中で「目に頼るな!想像力働かせろ!」とまで声高に叫ぶつもりもないんですけど。

 こうゆうのも案外ありなんじゃねぇ?てのは時折思ったりしますな。ほら、既婚者や風俗とかならともかく、AVだと絶対的に目ばっかり使うことになっちゃうでしょ?特に若ければ若い程。住環境のこともあるから音量はゼロで見てる人も多いなんて話も聞いたことがありますし。

 なのでここでは敢えてこんなことを提案してみようかと。AV見るときに、お前ら一度画像を消して音声だけで聞いてみろと。別にそれで抜く必要はないからさ。音声を元にどんな絵が繰り広げられているのか想像してみ。案外妙な世界が開けるかもしれんぞ?

 ・・・って半分冗談のつもりで書いてみたんだけど、案外こうゆうのってどこかでは大マジメでやられてそうだな。実際右脳とか相当酷使しそうだし。そう考えたらなんか醒めた(笑)。まぁいいやどっちでも。脳溢血にだけ気を付けましょう。シャレなってないからやめれ。

 ところで。この文章書くにあたって、当時くすねてきた「泣く女」を聞き返してみようと部屋中ひっくり返してみたんですが。残念ながら見つかりませんでした。カセットテープはもうほとんど捨てちゃったからなぁ。そん時に一緒にポイしてしまったのかなぁ。

 なんとなーく残念だなぁとか思ってみたり。ネタ的にもネタ的にも。

 主語を書け。いややっぱり書くな>俺。


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