メールと電話の隙間
いやー素晴らしい。
久々ですな、ここまで純粋まじりっけなしに褒め称えられるってのは。苦しゅうない近うよれ。何様だ俺。
何のこと買って言うと、最近は新聞とかにも取り上げられてじわじわと知名度を上げつつあります、P2P電話のSkypeです。もう既に知ってる人にはごめんなさい、今回この話だけなので適当にすっとばしてくらはい。以下知らない人向けつーことで。
ことの起こりはぼけーっと聞いてたくりらじ(04/09/29放送分)。
なにやら冒頭からすごいすごいと興奮気味に話してる。ん?何がすごいんだ?と耳の集中力を高めてみると、どうやらすごいのはSkypeのことらしい。
ふむ・・・Skype。そういえばどこぞで名前は聞いたことあるなぁ。でも電話っつってーも所詮は例の如くのチャットみたいなもんでしょ?そりゃ確かに私だってICQ出た当時とかは衝撃受けていろいろと使ってたりしてたけど。今はもう封印宣言して隠居みたいな立場ですし。今更誰かと音声チャットする気もないしなぁ。果たしてどの程度のものやら、と幾分斜に構えた感じで聞いておった訳です。始めのうちは。
そしたら、実際に繋げて中継の形でやってみると。ふむふむ。一体どんな感じ・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・なにそれ?
これまんま電話の音質じゃん。よくテレビやラジオで電話中継する時のあのレベルの音質。しかも遅延ほとんど無し。おいちょっと待て。なんだそれは?そうか、嘘をついてるんだな!?Skype使ってるフリして電話つなげてるんだな?そうだろ?そうと言え!言ってくれ!!
と一人ボケツッコミして遊んでる間にも番組は進み、しまいにゃカナダ(!)のリスナーも加えた多元中継もあっさり実現。
まぁちょいと狐につままれた気分でした。「へ?」てな感じで。
まがいなりにも過去にインターネットラジオ関連のサイト作ってたこともあって、それなりにこの方面の知識は持ち合わせてますから。やれノイズだ同期だとてこずった挙句に結局できませんでしたなんてこともあったし。挙句の果てには過去にこんな克服レポートも書いてた訳ですから、この辺の苦労は知ってると。
それを何よあーた。こんなにもあっさりと。Skypeって何物?
そっから俄然興味持って、ダウンロードして設定して知人捕まえて試して・・・を経て今に渡る訳なんですが。
実のところインストールから設定とかのところはなーんの苦労もなくあっさりとクリア。悩むのがアホみたいに簡単。既に先人の皆様が、
- http://classical.egoism.jp/skype/
- (↑一番下のセキュリティ設定はやっておくことを推奨)
- http://ikejisoft.com/?Skype%A4%E4%A4%ED%A4%A6%A4%BC
こんな感じで細かいところまで解説してくれていますし。当方Win98なので英語版でのインストールですがそれでもあっけなくクリア。
あとは知り合いに頼んでおねげぇしますだぁと泣きついて。よーやく初Skypeを体験できました。始めの3分位はマイクの接触だのなんだので会話成立しなかったのですが、程なく会話できるように。
「聞こえますかー」
「聞こえますー」
「うわーほんとだ電話だー」
「電話ですねー」
「すげー」
「これはすごい」
「すごいすごい」
「すごいですなー」会話しろ>俺。
でもまぁ実際にしゃべって二度びっくりでした。本当に電話なんだもん。それもヘタすると普段喋ってる携帯電話よりも音がいい。意識することなくちゃーんと言葉の意味が理解できる。「電話とは何たるべきか」の基本がここにはある。
衝撃的でしたねぇ。それこそかつてICQを始めて触った時並のショックがありました。いやー素晴らしい。しかもこれが無料なんだもんなぁ(国際電話や有線電話への通話も可能でこちらは有料)。
で、まぁその後もつらつらとこれの使い出がどう拡がるかなぁと考えてたりしてた訳ですが。ホント生活変わるかもしれんね、これは。
いわばようやっと、(有線/携帯)電話とメールのスキマを埋める媒体が現れたのかな、と。
例えば職場。メールだと大抵は無料だけどリアルタイムではない。電話ではリアルタイムで交わせるけど有料。しかも電話の場合はリアルタイム度が強制され過ぎることにより却って業務の妨げになってしまうことも多いのが、電話料金以上に頭の痛い問題。
その点Skypeだといいとこどりができますからねぇ。電話取りたくない時にゃSkype立ち上げなきゃいいだけなんだし。逆にこことん案詰めたい時には時間を気にせずに会話に専念できると。
プライベートでも同じようなことがいえますわーね。やっぱり電話かける時に「向こう忙しかったらどうしよう」的な不安ってのが電話キライな立場から言えばやっぱりある訳ですよ。でもSkypeだと電話をかける前に電話をかけていいのかが解ると。精神的にはこれだけでも随分ラク。同じことが「電話かけてもらう」立場としても言える訳で。受けたくない時には立ち上げない。これで万事解決。
これまでメールor電話、と両極端だったのが、その隙間を埋めるように存在し得る。これって実は思った以上に効果大きいんではないかと。無論メールも電話ももういらない、ということにはならないとはいえ、この「第3の選択肢」が持つ存在意義、というのは破壊的な威力を持つのではないでせうか。
本来であれば、この衝撃は既に世に出ているIP電話とかが持ってたはずのものなんですけどね。プロバイダ内での囲い込みとかで各勢力がナワバリ争いをしてるのを尻目に、するするとSkypeがおいしいところ持っていっちゃった感がしますです。悪いけどSkype見てしまった後ではIP電話には存在価値を見いだせないよなぁ。Skypeだとどこのプロバイダとか関係無しだもんなぁ。
うーむ、ひょっとしてこれはIM拒否とか言ってる場合じゃ無いんじゃねーのか?それくらいのパラダイムシフトを感じてます。久々ですよこんな感覚。
という訳で機能的にも性能的にも(敢えて言葉重ねます)、かなりいいですSkype。久々に胸張ってお勧めできますな。まだの方はこの衝撃をぜひ。
いやぁ、久々に最初から最後まで、褒めに褒め続けた文章になりましたなぁ。珍しいですぞこんなこと。ま、それだけ浮かれてるってことなんでしょうな。
さてと、あとはSkypeしてくれる知り合いを探すことだ。
それは別問題だろう俺。