株取合戦ナレノハテ?


 時事ネタは風化するぞとか言っておきながら思いっきり時事ネタを書いてみる私。

 フジテレビVSライブドアの「株取合戦」は、これを書いている03/11現在でライブドアの新株発行券差し押さえの仮執行が認められたというところです。これから新株予約権に対する裁判も本格化するでしょうし、まだまだ余談は許さないんでしょうけど。

 個人的には元々どっちが勝とうが知ったこっちゃない(ライブドアを応援する意志も義理も無い)んですけど、ただそれでもフジテレビやニッポン放送の「旧態依然」っぷりには見てて吐き気がする一方で参考にもなりました。あぁやっぱり人間って変われない生き物なんだなと。それでも変わっていけないとああいった風に醜態を晒すことになるんだなと。気をつけようと己にも言い聞かせつつ。

 で、まぁ裁判もすぐには終わらないでしょうし、当面はフジ側とライブドア側が呉越同舟となってニッポン放送を運営していくことになるのかな?といったところなんですが(フジテレビが提携に向けて動き出したなんて報道もありますし)。こうなると私的な興味はもう一箇所に絞られる訳です。あ、こっから先はおバカなことしか書かないので、独自な論評とか明快な分析とかそうゆうのお望みな方はここで読むのやめてください。いつものことですが。

 一度でいいから見てみたい。

 「フジとライブドアが同席する取締会」。

 うっわー。想像しただけで鳥肌が立つ。下手な映画なんざ軽く捻り倒せる超一流のエンターテイメントですよこれは。絶対にどっちの側にもつきたくないけど観客席があったらかぶりつきで見たい。

 国レベルでの事務会議の風景なんかで出てくるような、重厚そうで長くてドでかいテーブルを挟んで、フジとライブドアの役員さん達が対峙する訳ですよ。表面的にはにこやかにトップ役員同士が握手なんかしちゃったりするのよ。でも腹の底では、

(こんやろー俺等の土俵にドカドカと土足で踏み込みやがって。金だけですべて解決できるとか思ってんじゃねーぞ一代限りの成金野郎)

(資本主義経済にケンカ売ってんのかとっとと退場しろ死に損ないが。てめーみたいなのがいるからどんだけ資本あってもキリがねーんだよ穀潰しジジイが)

 なんてこと思ってたりしつつも顔には出さないんですよ。でも目だけは笑ってないんですよ。大映ドラマも真っ青の愛憎劇。うひゃひゃひゃひゃ。

 議論に入ったら入ったでもちろんお互いがお互いの案に対し拒否権を発動しまくるんですよ。恥も外聞も無いノーガードの殴り合い。当然何も決まらないけどそれもお互い覚悟の上。防御も確かに大事ですがそれだけではお客さんは見に来てはくれません。攻撃あってこそのプロ興行。お客さんに喜んでもらってこそのエンターテイメント。有形無形を問わず様々な技巧がテーブルの両側を行ったり来たりする訳ですよ。うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!うわー楽しそうー!見てぇえええ!!

 すいません取り乱しました。大目に見てくださいアタマ悪いので。

 うっわー。ここは「透明な議論をお見せたいから」とかの建前で生中継やってくんねーかなー。この際ラジオだけでもいいし、有料のネット中継でも構わん。これまではSkypeがあってもライブドアに嫌悪感感じたから敢えてライブドア関連のサービスは避けて通ってたんですけど。これ実現したらID取ってもいいぞ(笑)。

 そんなことを考えてたら妄想は膨らむ膨らむ・・・。もはや読者おいてきぼりという説もありますが。そんなことはお構いなく。


 ♪ちゃーちゃかちゃっかーちゃかー。

 本日は放送予定を変更いたしましてニッポン放送2005年度上半期取締会の模様を神宮球場から実況生中継にてお送りします。本日の天候は晴れ、気温18度と格好の取締会日和となっております。

 先の報道等でご周知のとおり、弊社取締会は1ヶ月という期間をもってしても重要事項が何も決まらない事態に陥っておりまして、皆様には大変ご迷惑をおかけしております。

 つきましては一気に事態の解決を図るべく、公明正大に野球で雌雄を決することになりました。既にフジテレビ、ライブドアの両陣営、ベンチにて今か今かと決戦の時を待ちわびております。なお、三塁側ライブドアのベンチ風景に関しましてはインターネットを用いたライブ中継でいつでもご覧になることができます。ベンチ裏の表情などもご覧になりながら試合をお楽しみください。

 決戦のルールを説明しておきましょう。メンバーは取締会参加役員及び次期取締役員候補は基本的に全員参加となっておりますが、フジ側役員2名、ライブドア側役員1名に関して「動くと間違いなく死ぬ」と医師のドクターストップが出された為、「満50歳以上」「プロ野球チームに所属した経験が無いこと」という条件つきで穴埋めをすることが認められております。試合は5回の表裏で争われますが、途中医師が試合続行不可能と判断した場合にはその時点で試合が成立することになっております。

 なお、今回の勝利チームには次回取締役会にて改選取締役数の「4」が自動的に割り振られると共に、現在未決状態になっております議題すべてに関しての優評決権が割り当てられます。さらに今回特別ルールとして、チームが1点を取るたびに、相手の持ち株1%を無償で譲り受けることも既に決まっております。

 まさに「絶対に負けられない闘い」となっておる訳です!どうですか!解説の川崎さん!

 「命がけですね」

 冷静なコメントありがとうございます。さて、そうこうしている間にも1回表の攻撃が始まろうとしております。フジテレビ先発は高畑昭夫さん(58)。自らピッチャーを志願し、決定後は朝晩のロードワークを欠かさずこなしてきました。体調は万全です。

 迎え撃つライブドアの先頭打者は「LDのイチロー」こと服部一郎さん(56)。私大に通うお二人のお子さんの学費もお父さんの双肩にかかっています。今ここでうちひしがれる訳にはいきません!がんばれお父さん!

 さぁいよいよ試合開始です。高畑さん振り返って第1球・・・投げた!

 あーっボールはサードを転々としている!いきなりやってしまった大暴投!高畑さんは・・・おーっとうずくまっております!腰に手を当てております!立ち上がれません!

 「ロードワークで筋肉を使い潰してしまいましたかね」

 本末転倒にも程がある!だから無理はするなと言ったのに!高畑さん担架で運ばれていきます!あーフジテレビにとってはいきなり痛いアクシデントだぁ!

 「でもまぁ誰も一人で5回投げれるとは考えてないでしょうから。次の投手が出てくるでしょう」

 

 (いちいち全部書いてるとキリが無いので省略して)

 

 という訳であっという間に5回ウラ、6−5、1点のビハインドを背負っての最終回フジテレビの攻撃です。ここまでにすでに9人が担架で退場、3人がドクターストップ、両軍共に控え選手を使い切るという、凄まじい総力戦となっております。

 「4回の慣れない乱闘で両軍2人ずつ骨折してしまったのが響いてますね」

 まさに骨肉の争い!しかしこの回の攻撃ですべては決まります!マウンドには5人目の柳田浩三さん(56)が上がっております。学生時代は野球部で玉拾いに明け暮れた元野球少年が、半世紀の時を経て今まさにライブドアの将来を託されております。

 「どこで脚光を浴びるのかわかったもんじゃないですよね」

 振りかぶって第1球投げた!おーっとデッドボール!フジテレビの竹下祐二さん(62)、うずくまっております!モロに左足に当たってしまいましたこれはマズいか!?

 「この年齢で硬球ですからね。やっぱ痛いと思います」

 あーしかし竹下さん、立ち上がりました!もう既に控え選手はおりませんが、左足をひきずって一塁へと向かいます!これはお遊びなんかじゃない!闘いなんだ!負ければすべてを失うんだ!竹下さんの苦悶に満ちた表情がそう訴えているかのようです!これには敵陣ライブドアベンチもスタンディングオペーションで称えております!いい光景です!ワンダフル!これぞ野球の素晴らしさ!

 「取締役会ですよこれ」

 そんなことはもう関係なくなってるのかもしれません。さぁ気を取り直していよいよフジテレビの真打登場です。門田敏也さん(53)。本日5打数4安打。巨体を生かしたなりふり構わぬバッティングで、ライブドア外野陣を翻弄しております。

 「なんであの振りでバットにあたるのか私にも説明できませんが。」

 この神宮球場だからこそ奇跡が起きているのかもしれません!さぁ振りかぶって第1球投げた!打った!おーっと高くあがっている!これはどうだ?どうだ?ライトバック!ライトバック!

 あー落ちた落ちた!竹下さん鬼の形相で走っていた!竹下さん、もはやセオリーも何も関係無しです!根性で走る!いつの間にか3塁を回って今ホームイン!同点!あーライトがボール処理もたついている!門田さん巨体を揺らして走る走る!あー3塁も回った!これは無謀か!ボールも今内野に帰ってきた!門田さん走る!ボールも帰る!さぁタッチプレイだ!どうだー!アウトか!セーフかぁぁあああああああああああ!!!!


 どっちでもいいのですが。勝敗は皆さんのお好きな結末を勝手に想像してください。こんだけ長々と書いておいていきなり我に返るな>俺。

 でもあれですな。お互いがなりふり構わず突っ走った結果、お互いの企業としての信頼度は地に墜ちている訳で。なので裁判終わった後でも構わないので、お互い水に流す意味でも草野球チームでも作って対戦してみたら?今必要なのはそれ位の余裕のよーな気がしつつ。

 それこそお互いの株を上げるためにも。

 ・・・・・・・・・。

 しまった・・・最後の最後でベタに走ってしまった・・・_| ̄|○


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