ネガ/ポジ


「動いたねぇ」
動きましたな。
「何が?」
振ったのはあんたでしょーが。
「いや、退職」
あぁ、それね。
「やっと肩の荷が下りるねぇ」
なぁんか呑気ね。退職つったってまだ上に退職意思伝えただけで。具体的にはまだまだこれからでしょ。
「それでも動くには動いたでしょ。この先どうなるとはいえ」
まぁねぇ。でも頭痛いぞ。前回だって辞めるのに結局半年以上かかったんだし。今回も長期戦覚悟だし。握りつぶされる可能性だってあるし。
「でもそのまま座ってても死を待つだけでしょ。あんたにそんな体力ある?」
お前もな。
「あ、お気づきかもしれませんけどこれ一人芝居なんで」
それに次のこともあるんだし。何せこのご時世だもんなー。
「飢死と過労死どっち選ぶ?ってだけの話だと思うけどね」
確かに今の日本で餓死するには相当の気合と根性を必要とするけど。
「なら決まってるじゃん。はい終わり」
終わるなよ。


「ところで今回の件どうするの?また根掘り葉掘り書くの?」
今回はその予定なし。
「そうなの?せっかくのネタなのに」
ネタネタゆーな。ていうかもともと今回は退職すること自体書く気無かったんだから。ひっそり辞めてこっそり戻って。実はこうでしたぁってやりたかったんだし。挫折したけど。
「肝心なところで堪え性無いよね」
あんたに言われとーない。それに今回に関しては会社とケンカする気も無いし。下手に波風立てたところで何か変わるとも思えないし向こうは向こうで目指すもんがあるんだろうし。目指す方向が違ってきた。それだけの話。
「波風立てても面白いと思うけどなー。どーせ去った後は関係無いんだし」
名古屋で商売できなくする気か。ただでさえ前の会社は出禁同然だってーのに。
「そんなに平穏に暮らしたいんなら、そもそもこうやって書くこと自体既にアウトなんじゃないの?」
・・・・・・・。
「最近はblogで解雇なんて話も聞くしねー」
・・・・・・・。
「あ、黙っちゃった。図星?」
・・・・・・・そこまで言うなら教えてやろう。書けない本当の理由。
「ん?なによ?」
退職を具体的に考え出したのは確か2月末〜3月頭程だと記憶はしているが。
「うん」
そこも含めて今年に入ってからの3ヶ月。何があったか覚えてるか?
「・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・。
「あはははははははは」
笑ってごまかすな。
「何も記憶残ってねー!職場とベッド往復するだけの毎日だったから綺麗さっぱり忘れてるー!」
そんな状態で何を書けと。
「なるほどそれでか。最近メモ取る機会増えたり文具に凝ったりしてるのは」
逃したネタは大きかったよ・・・。
「またそれか」


「で、どーすんの。会社辞められたと仮定しても、次がある訳だし」
それなんだよなぁ。考えただけで胃が痛い。
「なんで考え込む必要あるのよ?こことか隔離棟とかで【雇ってくださーい】ってやっちゃばいいじゃん」
やっぱりそれしか無い?
「だってさぁ、今時普通に求人あたったところで、転がってるのはデスマーチ特攻兵募集なのばかりでしょ?」
うむ。
「それにあんたの人間嫌い的性格じゃ、人脈辿ってなんて芸当、到底無理でしょう?」
おめーだってそーじゃねーか。人前ではうってかわって大人しくなるくせに。それってネット人格そのも・・・
「とーにーかーくー!せっかくまた会社なり仕事なり選べるチャンスなのよ!いつまでもぐだぐだやってたんじゃXPなんていつまでたっても夢の夢じゃないの!それでもいーの!?」
なんでオカマ言葉になってんの。
「いや、なんとなく。ノリで」
・・・・・・なんかひっかかるんだよなぁ。
「じゃあ。そのひっかかってるもん吐き出そう。吐露だ吐露。ゲロじゃないぞ吐露」
小ネタ挟まんでもえぇ。まぁそのなんだ。今回自分の中では退職というよりは【ドロップアウト】に近い感覚があって。
「私はプロジェクトのために身を捧げる兵隊にはなれませんでした、と」
わかってんじゃねーか。
「無駄に長文重ねても読み飛ばされるだけだし」
余計な気配りしないでもいいから。ただそうゆう後ろ向きな所があるからどうしても弱気は入ってしまうよな。ぶっちゃけた話、そこらの広告バナーと同じで来るかどうかも怪しいものだし、話が来たら来たでどうしても疑ってしまうし。
「とことん後ろ向きだな。まぁ最初からそうゆう役割分担だけど」
この負の感情打ち消せるような考え方ってある?
「んーそうだなー。とりあえず共通認識として【残された時間は少ない】てのはOK?」
OK。プログラマ35歳定年説も頭ちらついてるし。年々体動かなくなってく一方だし。既に徹夜できないし。
「となればバクチ打てる回数も減ってくると。となればダメもとで考えれてもいいんじゃないかと」
むー。
「で、ついでに言うと。別に正社員こだわる必要は無いよね?今一番欲しいのは立場でも収入でもなく【XP/アジャイルやりました】という実績な訳だし」
それ隔離棟向けの領域に片足突っ込んでるけど。まぁいいや。
「いずれにせよ今回はどっかでリスク背負って攻めないとどーにもならないからね」
なるほどねぇ。うーむ。
「まぁ両方とも本心な以上、すぐに考え変えろとまでは言わないけどね。こんなところ」
まぁ今更どーこー言っても既に退路絶ってる以上何かやらなきゃいけないんだけど。まぁちょっと考えることにしよう。ネタにもしたいし。
「結局そこか」


さてどうなのかな。今回の試み。どこまで伝わってるのか。
「いいんじゃない、どーせ毎回大振りなんだし」
いいのかそれで。
「そうでも考えなきゃ非営利の個人サイトなんてやってらんねー」
それはこっちのセリフだろ。
「まぁあんまり根を詰めるなってことか。体はひとつしかないんだから」
うーい。まぁ壊れたら壊れたで。
「ネタにする」
性ってやつか。


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