ひきこもりになれなかった


 ・・・・・・カタカタ・・・・高い評価を頂きまして誠にありがとうございました・・・・・カタカタ・・・・・今後ともどうぞ宜しくお願いします・・・・カタカタカタ・・・・・・。

 ・・・・・・これで大丈夫かなっと。んじゃ送信っと。

 ・・・・・・・・・・・・・。

 ふぅ。

 という訳で、ようやっと情報解禁できます。

 再就職先決まりました。三たびリーマンに戻ります。

 無職期間10ヶ月で終了っつーことになりましたなぁ。この間多くの方から様々な叱咤激励アドバイス等頂きましたこと、この場をお借りして感謝御礼申し上げまする。こんな人間のクズの甲斐性無しではございますが、今後とも是非是非何卒何卒・・・・・。

 ふぅ。

 なんだその不自然な溜め息は。

 いやね、幾分複雑な感情ではあります。次の職場等でうまくやっていけるかどうか等で不安に感じてるってのも半分はあります。半分は。でもそれと同じ位に「ほっとしてる」という感情を抱いてるってのも率直なところでございまして。

 何に対して「ほっとしてるのか?」どうも己に問いただしてみると。どうも職を得たこと自体に対してでは無いらしいと。平日だろうが休日だろうが、朝だろうが夜だろうが、座敷童の如く家にいるっつー環境から脱却できることに対して安堵しているらしいと。

 どうゆうことだこれはと。常日頃から「ひきこもりてぇ」だの「全座連入会希望」だの言ってたヤツが抱く感情じゃねぇだろと。少なからず自己矛盾を抱えているんですな。なーんか素直に喜んでいいものやら悲しんでいいものやら、なんとも言えない複雑な心境にあるってのが正直な心境であります。

 で、この件、というか今年全般に関しては、色々と複雑な要素が交錯しておりまして。どこから話せばいいのか(あるいはどこまでが話せるのか)てのを慎重に切り分ける必要があるのですが、まぁざっくりとした形でご説明致しますと。

 実は今回、内定を受託していた会社の他に、もう一社内定を頂いていた会社がありました。不思議なもんですな。失業して以来、応募しても応募しても空振り連発してたっつーのにいっぺんに2社来たと。来るならもっと早く来いってーの。なんつー言い草だ俺。

 慎重に検討した結果、そのもう1社は辞退することになったんですけど。この会社が、実は在宅勤務可の会社だったんです。しかも月2とか週1とかの「通勤ノルマ」すら無しの、完全在宅勤務。つまり過去の言動を辿れば、長年の念願だった環境を遂に手に入れたぞ!と言うことになる筈だったと。

 何故蹴った。もし5年前位の私が見たら、それこそ血相変えて殺しにやってくるんじゃねぇかって位の判断をしてしまったということになるかもしれません。

 んー。そう言われても仕方ないのかもしれませんねぇ。これをお読みの方の中にも同様な感情を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

 まぁ実際には在宅以外の条件等諸々あって総合的に判断した結果なんで、決断そのものに対しては全く後悔はしてないんですけど(結果辞退した会社に対しては誠に申し訳ないと思いつつ。もし読んでたらこの場をお借りして土下座)。以前だったらそれこそ多少のデメリットは飲み込んでも在宅勤務を取っていたのかもしれないなぁ。それだけ自分自身の中で価値観の判断基準が変わってきてるんだなぁ、と我ながらショックではありますわね。

 じゃあなんで今回そこまで在宅勤務の優先順位が自分の中で「低下」してしまったのかってことになると思うのですが。

 うーん・・・・・・・やっぱり今年の「過ごし方」に基因するのかなぁと。そう思わざるを得ない訳で。

 考えてみれば、会社潰れて無職になって以来、大きく3つの「過ごし方」をしておりました。1月から4月までの、これまでの職場から解放された気分が優先してる謳歌期。5月から7月までの、職業訓練にも通いつつも将来考えなきゃなぁ的なモラトリアム期。んでもって8月から今に至るまでの混迷期。自分で混迷言うなという説もありますが。

 各々にやりたいこととかやらなきゃいけないこととかがあって。各々それらをこなしながら日々を送ってはいたのですが。時期が経てば経つ程、日増しに閉塞感は高まっていたような気がするんですよねぇ。

 用事がある時以外は四六時中、何十年と暮してる見慣れた自室の6畳一間に居座り続けている訳ですわ。自室にはPCが4台あり、ネットもあり、テレビもあり、冷暖房もあり、ゲームもあり、山のごとく積まれた本(主に技術書とマンガ)もあり。言っちゃあなんだがひきこもるには我ながら最適な環境。だった筈ですが。

 やっぱり自室にあるってだけで、それらの物々は刺激物ではなくなってるということなんでしょうかね。結局ほとんど手をつけませんでした。んでもってやってることと言えば、ぼーっとPCのブラウザ眺めるだけ眺めて。おなかが空いたら適当になんか食べて。眠くなったら布団入って。

 それを繰り返す。だけ。本当にそれだけ。悟りでも開く気か俺。

 でね。そんだけの膨大な時間をドブに捨てていたのだから、やろうと思えば自分で何かできた筈だったんです。それこそ自作でソフトウェア作っても良かったんだし。それこそとっとと無職と名乗るのやめて、フリーのプログラマですって言い切っちゃって、知人や過去の同僚さんとかに頭下げて、仕事とっとと始めてしまっても良かったと。

 結局最後の最後まで、自分でもどうしてって思う位、手も足も頭もなーんも動かなかった。動くの拒否してた。

 これが今現在の私の限界なのかなぁと。となると、いざ在宅勤務ってのが飛び込んできたところで、今の精神状態をひきずってしまう可能性も高いのかなぁ、というのを感じてしまいましたね。だって私そんなにできた人間じゃないもん。ミもフタも無いけど。だったら半強制的にでも外に出て外で仕事して、人と喋ってケンカして馬鹿話して・・・の方が、今の自分には刺激的っつーことになるのかなぁと。そんな判断をさせて頂きましたつーところですかな。

 あと敢えて書き足すとすれば、別に今回がダメだったからといって、もう一生自宅勤務できない訳ではないと。だったら今じゃなくてもいいのかなぁという思いもありますです。工房的な工房計画も諦めてはいませんし。まぁ1年2年では無理にしても、5年10年見据えていけば芽も出るかもしんないんじゃない?位に考えるようにしておきますです。

 という訳で、どうやら全座連の入会届を書く前に、退会届を書かなきゃならない・・・・あ、入会してないんだから退会する必要も無いのか。どうでもいいわそんなこた。それよりもだ。結局はひきこもるのにもそれなりの素質と精神力、そして何よりも努力が必要なんだなぁ、という点に関しては身をもって学習させて頂きました。今後は外の刺激も受けながら、かつ真のひきこもりにふさわしい素質を身に付けるべく、切磋琢磨していく所存でございます。今後とも何卒ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

 なんか間違ってないかその決意表明。

<追伸または蛇足>

 今回の再就職に伴い、ネット上での動きに関しても変化があるかもしれません。ないかもしれません。どっちだよ俺。意識的に変えようとするところもあるかもしれませんので、その辺りはおいおいってことで。適時書き捨てにっき等もご参照頂ければと思いますです。ではでは。


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