個人の限界、PIMの限界。


 問題。↓この数字なーんだ?

 02年12月 13
 03年01月 5
 03年02月 11
 03年03月 8
 03年04月 3 (04/11現在)

 わかったら下にスクロールしませう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あこぎな行数稼ぎヤメロ>俺。

 つー訳で正解は月当たり、スケジュールの登録件数です(TODO含む)。

 さて。これを多いと見るでしょうか。少ないと見るでしょうか。今日はそんなお話。以前書いた空白のスケジュールの続編的なお話でもありまする。

 で、まずは私に関してなんですが。ちょっと状況をわかりやすくするために、上の表に近況を重ね合わせてみましょうか。

 02年12月 13 (過労→倒れる)
 03年01月 5  (退職→療養)
 03年02月 11 (療養、時々リハビリ)
 03年03月 8 (再就職活動→決定→白紙)
 03年04月 3  (再就職活動中)

 こらソコ、ひくな。好きでなったんじゃねぇ。

 で、さらに、本来であれば存在していた予定=Palmに入れ損ねていた予定を推測で叩き込んでみます。

 02年12月 13 (過労→倒れる(推定500))
 03年01月 5  (退職→療養(20位))
 03年02月 11 (療養、時々リハビリ(15))
 03年03月 8 (再就職活動→決定→白紙(10))
 03年04月 3  (再就職活動中(5))

 こんな感じー。落差がおわかりかと。

 まず1月以降に関しては、純粋に「予定そのもの」が少なかったから、ということが言えますね。そりゃあそうだわな、無職無収入、その日暮らしの引きこもり・・・あ、いかん。遠い目になってしまふ。

 じゃあ。なんで12月は?となるんですが。

 思い返してみましょうか。暗黒の退職直前。そりゃあもう倒れる程の忙しさでした。ていうか倒れたんですけど。こうゆう状況だと「あれやって」「何時にあそこで」「これもやらなきゃ」てのが毎日山のように出てきてしまう訳で。

 推定500という数字が物語っています。当時の日々発生するタスクは平均で20件/日。一番多いときで70件/日。これらのほとんどをその日の内(場合によっては1時間後とか)にこなす必要があったと。

 じゃあこれらのタスクをどうやって管理してたか?

 初めはちゃんとこちらもToDoなりProgectなりを使ってやろう、としたんです。でもすぐに対応できなくなりましたな。現在のタスク状況をPalmに反映させること自体が速度的に追いつかなくなっちゃって。タスクの津波があっというまにPalmの入力速度限界を超えちゃったんです。

 そんな状態でもできるだけ(まぁ現実には個人のスケジュールですらコントロール不能になる程プロジェクト崩壊してたんですけど)タスクは管理しておく(フリをする)必要があったと。

 じゃあ最後にはどうしてたか。A4の裏紙にその日に起こった問題点や今日中にやらなきゃならないことをひたすら殴り書きして、終ったものからカラーペンで消していく。で、その紙をマネージャーの顔めがけてブン投げる(私怨込み)。そんな極めて原始的な手段で凌いでましたね。

 Palmですか?そんなもん飾りにしかなりませんでしたよ。ほとんどなーんの役にも立ちませんでしたな。あの間だけは。いちいちPalmで打ち込んでられっかー!打ち込んでる間に次のタスク舞い込んでくるんじゃー!やってらんねー!

 こんな具合で。それが12月のスケジュールが、Palm上では空白になっちゃった主要因でございます。

 まぁ実際の話、やりようによってはPalm更にブン回して切り抜けることも可能だったのかもしれません。それこそ一覧/検索/変更管理に強いことこそがPIMの利点なんですし。ま、過ぎたことはしょーがない。悪夢だったと思って忘れることにしましょう。

 ただ、今回一連の体験から、PDA的に導き出せた経験則がありまして。批判覚悟で敢えて書いてみる。こう。

 『戦場ではPDAは役に立たない』

 もうちょっとかみ砕いて書いてみましょうか。

 『現状でタスク過多になってる場合、その現状を収束させない限り、PDAだろうが手帳だろうが、道具に頼ったって無駄無駄無駄ぁぁああ!!』

 こんな感じになりますかねぇ。

 今も昔もPDAの宣伝文句として挙げられるのが、「これのおかげで仕事早くこなせるようになりました!」てなことだと思うんですけど。

 間違えちゃいけないのは、PDAそのものが仕事代わりにやってくれる訳が無いってことなんですよね。PDAがやってくれるのは「次はこれですよー」「これが終わったらあれやりますよー」と次の道を指さし確認してくれるだけ。肝心のお仕事は自分がこなさなきゃ絶対に終わらない訳で。

 つまり一日のおしごと状態が、

 ■□□■■□■■□■□■□

 となっているのを、

 ■■■■■■■□□□□□□

 とすることで、全体のSTART〜ENDを縮めてくれるだけですよと。タスクの数自体は変わらないんですわ。悲しいことに。

 もちろんこれ自体によってスキマを効率的に使える、または遊べるというメリットに関しては全然否定しません。つー私自身もこのメリット享受してる訳ですし。定時帰りばんざーい。

 問題は、

 ■■■■■■■■■■■■■

 こんなんなっちゃってる状態で何しようが、新たなタスクを挟み込む余裕なんか既に存在しませんよと。こんな状態でPDAだろうが手帳だろうが何使ったって、スキマを新たに作るなりタスクを捨てるなりしない限り、クソの役にも立ちませんよと。

 わかってもらえるでしょうか、こうゆう例えで。

 んで、ついでだから脱線書いてしまうと、さらなる質と量を求めるならば、タスクの数をこなすためならば、ある程度のスキマを準備しておくのは絶対条件です。スキマがあるからこそタスクを効率的かつ人間的にこなせる、つー理論ですな。この辺の詳細は「ゆとりの法則」(トム・デマルコ著・日経BP)にイヤという程書かれてますので是非お読み下さい。以上一デマルコ信者の布教活動でした(笑)。

 今年に入ってからですか。廃人同様になって「その日のタスク」を意地になってこなす必要がなくなってから。「PDAで管理できる位のタスクで収まってる」ってのは人間として適正な量なんだなー、なんてことも考えてしまいます。

 そうゆう意味では未だ現役のVisorDXも、去年よか今年に入ってからの方がずーっと役に立ってますね。今の生活って、1週間に1個スケジュールが入るか入らないか、そんな状態なんですけど。ヘタにスケジュールが無いと肝心の用事忘れるんだ。アラーム機能に何度救われたことか(笑)。

 ですので最後に問いかけてみます。ひょっとしたら、これお読みの方の中にも、「忙しくてPDA買ったけど、あんなもん役に立たねぇよ!入力管理するヒマすら無ぇよ!」なんて思ってらっしゃる方もいるかもしれません。

 あなたが最終的にPDA取ろうが捨てようが、そんなこた知ったこっちゃありませんが。今一度考えてみてください。胸に手をあてて。

 使いこなせない原因の根本にあるのは。

 ひょっとして単なる「忙し過ぎ」じゃありませんか?

 そのタスク、本当にやる必要あるんですか?


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