トリノに女神様が
そういえば神様が降臨されたのはもう4年も前になるのか。
前回もこのパターンだったんだよね。始まったのでそれなりに見てはいるんだけど1週間もするとダレてきて。観るのめんどくせぇ、ていうかテレビつけるのがめんどくせぇ・・・・・と思っていた頃にふっと目の前に舞い降りると。
そうだなぁ、前回が神様なら今回は女神様とでも称することになるのでしょうか。
ここまで書けばお分かりの方も多いと思いますがカーリング。いやぁこうやって見てみると面白い面白い。明らかにミーハー視点であることは重々自覚しておりますが、面白いんだから仕方が無い。
カーリングが正式種目として採用されたのは長野オリンピックの時ですか。冬季種目の場合夏季とは逆に「開催種目が少な過ぎる」という事情があるからとは言え、この見た目が災いしてか「こんなのスポーツじゃねぇ」とか「俺でもできる」とかやってもいないクセに散々言われていたのを思い出します。というか言ってた。先に謝っとく。すまん。
とは言いつつも実は興味もありつつ、てのが続いてたのですが。何せ今回のトリノまで結局実際の試合を見ることが叶わなかったんですよね。長野もソルトレークもカーリングが中継されたのはBSのみ。南西方向に遮蔽物がありアンテナ立てられない我が家は、泣く泣く諦めるしかなかったと。
ですので今回もやっぱり観られないんだろうなぁ、と半ば忘れつつあったのですがフタを開けてみれば。
- 格下と見られていた日本が大健闘している
- 他種目の日本勢がことごとく撃沈
- 編集の融通が利くので現地LIVEが始まるまでの時間調整にうってつけ
といった好条件が重なり、夜寝る前にテレビつけると必ず地上波でカーリングやっているといううれしい異常事態に。今となってはもはやトリノオリンピックはカーリング大会のおまけとしてやっているのではないかと錯覚に陥りそうになります。嘘をつくな>俺。
なにせ90分〜2時間カーリングを見続ける、という行為を生まれてこのかた体験したことが無かったが為に、ルールはともかく作戦がちんぷんかんぷんで、随分と戸惑ったのですが。おぼろげながらにわかってくるようになると、じわじわと面白みが出てきますな。なんかスルメみたい。
それにしてもいろんな意味でアンバランスなスポーツですよねカーリングって。軽く押してるだけに見えるあの石(ストーン)が実は20kgもあるとか。すーっと通り過ぎてるだけのレーンが40mもあるとか。その重さ、その距離を1cm刻みでコントロールして、かつ相手の妨害をかいくぐって円(ハウス)の真ん中を目指すと。改めてメンタルなスポーツなんだなぁと。「俺でもできる」なんて大暴言もいいところだわ。いやはや今まで馬鹿にしててすいませんでした。8年前の馬鹿野郎こと自分に成り代わりましてここに土下座して謝罪させて頂きたく。何卒何卒。
あと、これだけすんなりとカーリングが見られるようになったことに関しては、解説小林宏さんの尽力と技量無くしてはありえなかったです。こちらでも評されていますがどのチームに対してもリスペクトを欠かさず(簡単に言えば「ニッポンがんばれ」連呼にならない)あくまで本来の「解説」に徹してくれますからわかりやすい。知識ひけらかすような嫌味さも無縁なので、私のような天邪鬼でもすんなりと「あぁそうなんですね」と素直に耳を預けることができる。全スポーツの解説者かき集めても、このレベルの解説ができる人って日本に何人いるかの世界じゃないかと。
どうやら調べてみると、自費1億円超を投じてオールシーズン使えるカーリング場作ったとか。ひえーーーーーーーーー。すげぇとしか言えねぇ!!
J-SPORTSはカーリングの放送権手に入れた暁には、是非とも小林さんにも菓子折り持って挨拶行くように。勝手に決めるな俺。
でさ。ちょっと思ったんですけど。
カーリングって一度やってみたくないです?私は「やってみてぇ」と思ったんですが。上手下手二の次にして、あの石押して、シャカシャカとブラシかけてみてぇ(笑)。
氷上という制約はあるものの、失敗して致命傷になる危険も少なそうですし(無いとは言わない。氷だし)。市民のスポーツ、日常のスポーツってのにもっと入り込むことができそうな気がするんですよね。
やってみて「実際は難しいなぁ」でもいいのよ。観た時点で「あ、なんかできそう」って思える、敷居が低そうに見えるってことが大事。普段ロクに体動かしてない輩が気軽にジャンプやモーグルやスケルトンできない(下手すりゃ命にかかわる)だけに、これってアドバンテージになりえると思うのですが。冬季種目にこうゆうものがあるんだよって点でも大きいし。
聞けば全国津々浦々それなりにスケート場はあって。オリンピック開催中だけはなんとなく人集まるものの終わってしまえばハイそれまで、通年では累積赤字で喘いでるスケート場なんてのも決して珍しくない状況だと。なんとかしてカーリング入り込めないかなぁ?カーリング用具一式が高いので厳しいという説もありますけどね。
後はカーリングそのものにお金を落せれるようになれば、なんてことも考えつつ。これからテレビとかで散々取り上げられるんだろうけど、やっぱ「オリンピック出るような選手が日々の食に欠く」ていうのは見る側にも影落としますもんね。金持ちになる必要はなくても最低限借金せずに済む位にまでは底上げさせてあげたいよなぁと。裾野広げてお金を循環させて・・・といったことも必要なんだろうなと。これはカーリングに限らずほぼ全てのマイナースポーツに言えることなんですけどね。こうゆう底上げ、下支えができるってこともスポーツ文化だと思うし。
こうゆう屁理屈も交えつつ。まぁ結局最後には石押してみてぇ、ってところに落ち着いてしまう訳ですが。
いっそのことチーム青森追っかけて本拠地出向くか?
ムチャ言うな俺。ていうかそれただのストーカー。