見えるってのはこーゆーことだよ


 今回はまずこちら↓のリンクご覧ください。以下は読了を前提に文章書いてます。

 XP開発部屋の一例

 

 えっと皆さん、どうゆう感想をお持ちでしょうか。

 なんか理由もなく表に出て道行く人に包丁を振りかざしたくな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しばらくおまちください(フジハラさん楽屋で2時間お説教の刑執行中)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 えっと失礼しました。衝動的に言葉走らせるとロクなことがないね(なら消せ)。とにもかくにも羨ましい限りでございます。写真眺めてるだけでハァハァできます(するな)。

 なんなんでしょうねこの格差は。溜息しか出てきませぬ。まだまだ日本では1m×1mの見えない檻に押し込まれている開発者が圧倒的多数(?)だってのに。そりゃ確かに日本は土地狭いし高いから、こんな環境を求めること自体が無理無駄無謀でしかないってことは百も承知のはずなんですが。それでもこうやって現物見せ付けられるとねぇ・・・。

 まぁ落ち込んでても始まらないんで。冷静さ取り戻して書き連ねていきましょーか。

 個人的に目をひいたのはリンク先一番上の写真で言うところの(6)と(8)。ストーリーカードに関するところだったりします。「実際にやったらこんな感じなのかなぁ」とぼんやりと頭に思い浮かべていたのをいきなりボーンと実物見せ付けられた感じ。

 そうだなぁ、例えて言うなら普段モザイクのAVばっかり見てたところにいきなり実物の・・・・・・・・これ以上怒られたくないのでやめておきます。

 で、これに触れるにあたってもういっこ思い出して欲しいものがありまして。前にも取り上げました「V字モデル」におけるホワイトボード&付箋紙の使い方。

 ものすごく乱暴な捉え方になるけど、やっぱ共通するところ多いなぁ、てのを感じました。XP云々に関係無く、知恵絞って「把握する」ことに全力を傾けると、人は同じような結論に達するのかな、という意味でも興味深いです。

 ちょっと共通項まとめてみますか。

・カードを置く位置

 カードなり付箋紙を置く位置が、そのまま進捗度/重要度に直結してるということ。付箋紙の場合は単刀直入ですわな。下→上が重要度、左→右で進捗度。

 カードの場合は言葉だとめんどくさいんで図使うね。

 ストーリーの流れ

 こんな感じか。各ストーリーは逆N字を辿るように、スケジュールされ消化され。赤→黄色→青と流れていくと。各区分の中でも上下関係があって、未決定分(赤)は重要なストーリーが上側に、着手中分(黄)も着手優先順に上側になると。

 ふーむ。考えてある。ていうか試行錯誤の末にこうなったんだろうな。おそらく初期は機能毎にどかーんと羅列させてそれで満足していたのかもしれませぬ。そっから進捗も見たい重要度も見たい、あーだこーだと欲求が重なって今の形になったのかなと推測してみるんですが如何か。

・色

 これは両方とも説明文が書いてあるので一言だけ。色の要素ってこの場合には案外侮れなくって。下地の色を変えるにせよ、ポストイットで別の色を付け加えるにせよ、その色だけで「この意味だよ」と伝えられるが重要なのでしょう。

・唯一無二のマスターであるということ

 で、やっぱりこれが一番なんだろうな。こうやって作り上げた最新の状態を別の形にしない(=これがマスター)というのが一番の効果です。これをPCでデータに落としたり、他の人に配布したいという欲求はどうしても出てくるもんですけど(その誘惑に負けて結局書類地獄に逆戻りするプロジェクトも数知れず)、それを断ち切るからこそ「最新を知りたかったらここに来やがれボケ」という状況が生まれる。

 うーむそう考えてきたら・・・・・・いかん、このボード欲しくなってきたぞ。家にも職場にも置き場所無いのに(笑)。


 で、またこっから話は戻るんですけど(ごめんねぐちゃぐちゃで)。

 このストーリーカード掲示板もそうなんですけど、全体を見回して思わず「ほー」と唸ってしまった箇所があります。それは何でしょう?

 え?いきなり言われてもわからん?それじゃヒント。改めてリンク先一番上の全体写真と、下の図を見比べてください。

 

 

 

 

 

 もうわかったかな?まだわからない?じゃあもう一文字づつ追加。

 

 もう大丈夫でしょこれで。そうです。場所と粒度がきれいに分かれてるということ。

 開発者が何か悩んで議論してるとします。問題はどこで議論してるのか。パソコンの前(小)なら1ストーリー内部で完結する事象でしょう。ホワイトボードの前(中)ならいくつかのストーリーに影響をもたらすことかもしれません、耳を傾けておきましょう。もしストーリーカード掲示板の前(大)で頭を抱えているのならば、重大な見落としが見つかったのかもしれません。即座に飛んでいく必要があるでしょう。

 ・・・・・・てな具合に顧客から見て、今プロジェクトのメンバーがどのポジションで物事を進めているのか、一目瞭然になると。これは島型レイアウトなオフィスでは絶対に出てこない発想。

 これは開発者にとってもいいことずくめだと思います(*1)。目の前を見れば現在の大局的な立ち位置が一目でわかり、左を見ればコードよりは大まかな視点での留意事項も飛び込んでくる。「場所」を意識することで、意識をどのレベルに持っていけばいいかが容易に把握できる・・・・。

(*1)これに関しては「画面の監視」という別の問題も浮かびあがっては来るのですが。完全にXP&ペアプロでやってる限りは問題ないでせう。逆にXPなしでの監視レイアウトは地獄。

 すげぇよ、このレイアウト考えた人。ちょっとちびった。ちびったのか。いやね、年取ると涙腺と尿道が緩くなって・・・もぉええ。

 でもこうゆう考え方はいくら狭い日本のオフィス環境においてでも、応用できそうな気がするなぁ。夜中だろうが休日だろうが、プログラマさえ椅子に縛り付けておけばシステムはできると勘違いしてる馬鹿野郎共を、逆に椅子に縛り付けてこの文章200回朗読させてやりたいわ。拷問だろそれは。

 マジな話、今の業界全体に足りない(というか全く無い)のはこうゆう「工夫」だと思いますよ。いい加減体力勝負がクソの役にも立たないのは数多の屍さん達が身を持って証明してくれている訳ですし。それでも体力勝負にこだわるような輩は、とっとと見捨てていかなきゃいけないのかもしれませんな。てめぇが死ぬのは勝手だがこっちまで巻き込むな。死ぬならテメェ一人で勝手に死ね。ていうのは言い過ぎか?

 まぁとにもかくにもいい刺激になりました。今の会社退職することもほぼ決定的ですし(既に意思伝達済)、これからどうすりゃいいんだろと閉塞感に潰され気味だったんですが。まだ「試せること」ってのは随分と残ってそうだわ。

 と最後に爆弾かまして〆ることにする。個人的じゃねーか。

 

 追伸:いい記事を翻訳してくれたなかむらまさよしさんに感謝。


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