「インターネットラジオのつくりかた。」

その他細かいFAQ


 機材説明及びパソコン編集読み終えた皆様、お疲れ様〜。 ようやく全体の2/3終わったところだからもうちょっと頑張って 読んでね〜。

 まだあるんかい。

 あるんです。

 ここでは、前2章には当てはまらないけど、書いておいた方がいいかな、 という部分について並べてみました。

 話あっちゃこっちゃ飛ぶけど、がんばってついてきてくらはい。


 <収録場所について>

 収録場所はツジさんの自宅を使用されてますよね。その点に関して メリットやデメリット、感じる点あります?

「メリットの方が多いですね。この部屋の壁、土壁で出来てまして。 防音性はかなり高いですから、夜中ちょっとやそっと大声出しても 近所には聞こえませんよ。この点はかなり助かってます。」

 その言葉を聞いて壁を叩いてみる私、なるほど、どっしり固い。

「収録場所とかは、もちろん静かなところの方がいいんでしょうけど、 かと言って近所迷惑になるのもなんですし。「ある程度大声出しても 咎められない環境」ってのが重要になるかもしれません。」

 近所に迷惑かけないってのは意外に重要なんです。 その意味で行くと例えば五村富士のように、車をスタジオに転用するのも 有効な手段です。機材をすべて車内に持ち込めるものにしなければ いけませんけど、何せ車は一番身近な「密室」ですから。

 「デメリット・・・・。あるとすれば、自宅だから、ということで リラックスし過ぎる(気が抜ける)ことがある位ですね。基本的には 自宅で録音できるのはメリットばかりです。」


 <一発録りかトーク別収録か>

 機材説明編でも説明したように、Radio13はBGMも含めての一発録りで 収録を行っています。

 ですが、これから作りたいって人がいきなりここまで揃える必要が あるか、となるとケースバイケースになりますね。

 トーク一本のみ、BGMはOPとEDのみ、収録時間も30分程度といった感じ なら、トーク部分だけで一度録音をしてしまい、その後改めてBGM込みの マスターを作成する、という方法でも十分に対応できると思います。

 参考までにトーク別録り時の機材イメージはこんな感じになると思います。

別録り時の機材構成図

 単純に両者を比較してみると、

 <一発録り>

 <トーク別録り>

 こんな感じかな。

 「ウチの場合はやはり収録時間の長さってのが大きいです。マスタリング のためにもう75分ってのはつらいですね。 あとBGMその場で流れることで、確実に「番組作ってる」という臨場感と 緊張感が出ますから、それを重視します。」

 とコメント頂きました。

 ま、結局はどっちの長所がいいかによるでしょうねぇ。 理由がどうのこうの言うより「好きな方でやる」でいいような気が してきました。


 <パソコン収録時の録音レベルについて>

 これについては質問&応答にえらく時間を割いたんですけど、それが 仇になってえらい専門的になってしまいました(笑)。 初心者レベルを超えてしまうかもしれないんですけど、 「知っておくといいかな」レベルのことを掻い摘んで書き足してみます。

 「まず本来でしたら収録音声の最大音量を、音声編集ソフト(CoolEdit)の レベルピークに合わせる必要があるんですけど・・・」

 録音レベルがレベルピークより大きすぎると音が歪んで 何言ってんのかわかんなくなっちゃうし、 かと言って小さすぎるとホントに音小さくなって聞こえなくなっちゃう。 このやり方ならきれいに聞きやすく録音できる、 ってのを見つけ出すまでが非常に大変なんですよね。

 でも、実際に収録音声の最大音量を見つけ出す作業ってのは 拷問レベル4の代物。

 「実際、時間的制約もあるんでウチに関してはある程度割り切った やり方をしています。」

 具体的な対処方法としてはこんな感じだそうです。

 ・収録時できるだけハイテンションで。

 すっげぇアバウトに聞こえるけど音的な対策でもあります。 意識的にやや大き目の声を出すことで、音量レベルをある程度まで 一定化させます。

 その上で、

 ・収録音量を高めにしてパソコン側に取り込んでしまう。

 つまり「パソコン側のレベルピークを超えない原則」を敢えて無視し、 低音量の歪み消しを優先させます。そして、極端にレベルが高いところ・ 低いところだけをパソコン側で編集して、 少し程度のピークオーバーは構わずに.raに落としてしまうんです。

 「RealPlayerって、低レベルの音が落ちちゃう(無音と同じにみなされる) 一方で、高レベルの歪みはあまり気にならないという特性があるんです。 だから一見乱暴に見えることでもできてしまう、と」

 これはRealPlayerのエンコード仕様とプレイヤーのバランス調整機能に よるものでしょう。なるほどね。

 ちなみに、この作業をパソコン側ではなく、録音段階で調整してしまおう、 というのが機材説明編で出てきたコンプレッサーの役割(のひとつ)でも あります。

 実際私もアマチュアが手を入れられるのはこれ位が限界だと思うよ。 これ以上はプロもしくはマニアックの領域になっちゃう。

 「これから作ろう」と思ってる人がいきなりここまで考える必要は 無いと思うんだ。今作ってる音に不満を持ち出してから考えればいいことで。

 でも逆を言えば上で挙げた「意識的に大きな声で」「録音レベルを 若干高めに」するだけで、聞きやすさが格段に変わるのは事実。 つう訳で頭の片隅にでも残しておくといいでしょう。 ラクして効果上げるのは万物の基本。


 <マスターの保存>

 も少し話細かくなります。マスター作って.raファイル作ってインターネット にもUPしました。

 基本的にはこの時点で生成過程のファイルとかテープとかは用済みに なります。でも、せっかく作ったんですから、どこかに保存しておきたい ですよね。どっかで再放送の機会あるかもしれないし。

 この辺は?

 「ウチはマスター管理はすべてビデオテープで行ってます。.raファイル及び .wavファイルは捨ててます。ただ、新パソコン導入でファイルの保存環境 よくなりましたので今後はファイルでの保存も考えています」

 とのことだそうです。

 個人的見解では、手軽に大容量ファイルをバックアップできる外部メディア (MO、CD-Rなど)があれば、それを使って.wavファイルを保存するのがラク だと思います。.wavにしておけばそっから再度編集していろんな使い回し できますしね。(いくらHDD容量に空きがあったとしても、そこにマスターを 保存するのは不可。HDDはいつか壊れます(笑))

 それができないって人はビデオなりのマスタテープを保存した方が いいですね。

 理想としては、テープはテープとして、.wavは.wavとして、 別々に保存しておき、その場に応じて使い勝手いいものを引っ張り出す、か。 ちょっとめんどくさいかもしんないけど。


 んじゃ一番最後、まとめに入ります〜。


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