下ネタとの対峙。


 まいったなぁ、こうゆうことになるとはなぁ。

 そりゃ確かに何度かチャレンジはしてみたよ。これとかこれとかさ。

 でも案の定というか鉄板というか不評だったもんなぁ。 さあっと小波のようにひかれてしまった。

 やっぱりね、下ネタって難しいよ。いやマジで。暴言吐くより 難しい。暴言のボーダーラインだってキワキワを狙わなきゃいけない 危なっかしさもあるんだろうけど、下ネタに比べたら甘ちゃんですよ。

 というのも下ネタという存在そのものがタブーの領域に突入しちゃってる んよ。通常のネタのスタートが常識の範囲から始まるとして、 いかに踏み越えない様に常識と非常識のボーダーまで近づくかという 考え方をするのに対し、下ネタの場合は既に非常識の位置に属するものを 常識のラインまで引きずり戻す必要性があるんだもん。アプローチ が全く逆になる。

 無難に無難にまとめようとすればするほど、ネタとしての 切り味はなくなっていくし、かといってちょっとでも暴走すると 目も当てられないことになる。んで大抵失敗するのは後者なんだよねぇ。

 確かにウケた時はインパクト強いんですけど、外した時のことを 考えるとどうしても踏み切れない。殺傷力ある代りに自ら傷つけて しまう危険性もある諸刃の剣なんですよね。

 したがってどうしても下ネタ使うのはおっくうになっちゃう部分が あるんです。「素晴らしき・・・」の下ネタ頻度の極端な低さは これが原因。つまり下ネタ前提で書いた話についてはほぼ練習目的と 思ってくれていいです。

 世の中にはいっぱい「うまい下ネタ」書く人いっぱいいます。 プロでも、Web書きでも、ハガキ職人でも。 火の点いたヌンチャクぶん回すように、下ネタを完璧に使いこなしてる人。 私は昔からこうゆう人を見ると「いいなぁ・・・」と指を くわえて眺めてるだけの人間でしたので、なおさら劣等感に浸ること 多いです。

 そういえばどこにでもいたじゃないですか。修学旅行とかで夜寝る時に 助平な話になると、寝たふりしてるくせにしっかり聞いてたヤツ。 はい、私そうゆうヤツでした(笑)。だからなのかなぁ。 こと下ネタとなると受け身に回るように なっちゃった。自分で使わないから「どこで使うと効果的か」という 判断能力が育たなかったのかもなぁ。以上余談。

 さて、「本当に下ネタうまい人」ってふたつばかり特徴あるんですよ。 これがわたしがうらやましい・・・と思う理由でもあるんですけど。

 ひとつめ。うまい人のネタは異性(男性が書き手なら女性、女性が 書き手なら男性)にもすんなり聞いてもらえる、ウケてくれるってこと。 ただでさえ下ネタ難しいのに更に女性にも受け入れてもらうのがいかに 難しいか!(体験談)当然ながら怒らせてもダメ、不快感与えてもダメ。 同じ言葉使っても文脈、タイミングでいいようにも悪いようにも転がる。 これ、相当のセンスないと無理な芸当。

 そしてふたつめ。うまい人って下ネタに限らずどのネタ使わせても うまいです。(時折下ネタ専門、それ以外やらせてもさっぱりという 天性な人も存在しますけど)大抵の場合は下ネタうまい人は社会ネタ 書かせても日常エッセイ書かせても面白いんよ。

 結局は下ネタがうまい下手ってのは結果でしかなくて、それを支えるのは 文章書く感覚やセンスそのものって気がしますねえ。無限にある言葉の 数々から「これっ!」と選び出す能力に長けてるからこそできることで あって、本人の頭の中では下ネタという特定のジャンル分けはされて ないんだろうな。やっぱ才能ってのは偉大なんだねぇ。

 は、いかん。これじゃ落ち込む一方じゃないか。んじゃいっその事 これ読んでる人も落ち込ませよう。もっといかん。

 冗談抜きな話、男性女性に限らず、雑文なり日記なり 物書きしてる人にはぜひ一度試してみることをお勧めしますよ。下ネタ書きを。

 別に公表する必要ないよ。ほとんどの人は私同様自爆するのが オチだし(笑)。慣れないことして傷負う必要性もないでしょ。 こっそり書いてこっそり捨てればいい。ストーカーに気を付けつつ。

 ただし、たとえ未公開を前提にしても、文章自体は 「人に読ませるつもり」で書いてね。 この縛りがあるだけで人に読ませる文書くのがいかに難しいか、 身にしみてわかりますから。

 こうゆう作業って別に物書きじゃなくっても有効な気もするんだけどな。 よくいるでしょ。掲示板とかに冗談のつもりで下品な言葉書いて 集中砲火受けてるヤツ。本人悪気ないかもしれんけど、「この話の 流れでこの言葉を相手が見たらどう思うか」てのをちょっと 冷静に考えたら90%以上防げることだと思うよな。 相手が喜ぶか怒るかの判断基準も根底にあるものは一緒。 どうせだったら頭フル回転させましょうや。日々是精進。 (なお、女性に卑猥メール送るような輩はイヤがるの わかっててやってるに決まってるので問答無用で銃殺)

 という訳で、下ネタも本当に使いこなせれば武器にもなりえる、という お話でした。道は険しいですがガンバレ。んではお話終わり。

 ・・・へ?終わってない?

 ・・・冒頭の呟きはなんだ?

 ・・・・・・・・・・・・・。

 しまった〜!消すの忘れてた〜!わざとらしいわ。

 いやね実は。今度とある企画のために下ネタひとつ仕込まなきゃ いけないんですよ。

 「下ネタ?いいよ」と軽く受けてしまった私がバカなんですけど、 今のままだとまた自爆するのが目に見えてます。しかもまだネタ 固まってません。

 いやや〜、「下ネタ下手くそ」の烙印押されるのはいやや〜。

 〆切まであと4日。

 困った。


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